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発達障害の子は時間感覚にも困難をかかえる

time 2016/08/13

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発達障害の子は時間感覚にも困難をかかえる

子どもたちは学校のチャイムがいつ鳴るのかというような時間の感覚を持っています。
友達としゃべっている時には、どれくらいだまっているか、どれくらい経つと、父親が食べ物を買いに出かけるとか。
正しい時間の感覚を持つことは、日常生活の中で予期せぬ事態を減らし、まわりの人とのやりとりもスムーズにします。
多くの子どもたちは、成長するに連れて、正しい時間の感覚を身につけていきます。
これまでの経験から、平均時間を導き出すことによって。
例えば、スーパーマーケットに行くにはどれくらい時間がかかるのか、会話をするときにはどのタイミングで自分の話を止めるか。
 
一方、生まれつき時間の感覚をもっていて、これまでに経験した、ものごとの平均時間を頼りにしない子どもがいます。
発達障害の子どもたちは、時間感覚についても問題をかかえているのが知られています。
新しい研究では、そうなる原因について伝えています。
「そういう発達障害の子どもたちは、過去の経験を時間の感覚にいかすことができていない。」
6/28のサイエンティフィック・レポートに掲載されたこの発見は、発達障害の人たちがまわりとのやりとりに問題をかかえる、その理由の一つを説明するものになるかもしれません。
ロンドン・ユニバーシティカレッジの研究者たちは7歳から14歳までの23人の発達障害の子どもたちと、比較対象とする発達障害でない同じ年齢の23人とで実験を行いました。
画面上で、緑色の円を3回表示されます。その表示されるまでの時間の間隔を当ててもらいます。
実験を繰返していくと、慣れて当たってきます。
しかし、発達障害の子どもたちは、そうでない子どもと比べると、時間の間隔を当てることができませんでした。
 
実験はこのように行います。
画面上に、緑の円が一回目に表示されてから、二回目に表示されるまでの時間の間隔をみて、三回目に表示されると思うタイミングでボタンを押します。
表示される時間の間隔を変えて、これを何度も行います。
三回目に表示される時間を、それまでに行った実験「全て」の一回目と二回目の平均時間から予測する子どもがいました。
全ての実験の平均なので、行っている最中の実験での三回目の表示の時間にはあいません。
 
発達障害の子どもは、正しい時間の感覚が欠けていることを示していました。
 
次に、6歳のグループ、7歳のグループと12のグループに発達障害の子どもたちを分けて実験を行いました。というのも、幼いほど時間の感覚が欠けているのではないかと考えられたからです。
 
しかし、6歳、7歳よりも、むしろ上の年齢のほうが、正しい時間の感覚が欠けていました。
 
これにより、発達障害の子どもは、過去の経験を自分の時間のものさしに活かすことができていないことがわかりました。
 
見た光景や音などの知覚の調整に、前もって知ったことを使うのに困難をかかえているのです。
とエリザベス・ペリカノ研究所の研究員であるテーミス・カラミニスが言います。
「私たちの研究は、発達障害者にはどれほど世界が異なって見えているのか?を考える発達障害者の知覚理論が、
難しい問題を抱えていることを示しています。」
 
時間の感覚のトラブルがあると、世界はますます予測しづらいものになります。
それによって発達障害の人は、心配性になってしまうとミシガン大学の心理学の助教のメリッサ・アルマンは言っています。
 
「時間の海に飲み込まれてしまう、発達障害の人もいるのです。」
 
(出典・画像:spectrumnews
目に見えないので、これを読むまでは気づいていませんでした。
確かにいろいろな場面において、「常識」的な時間があって、身につけてきました。
これが他の人とは大きく異る場合にはとても困りそうです。忘れてはいけない困難でしょう。
また、親にも新たな問題があるという研究結果が発表されています。
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(チャーリー)


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