
この記事が含む Q&A
- 自閉症の子どもたちが参加できるサマーキャンプにはどんな特徴がありますか?
- 無料であり、安全や社会性の向上に配慮された特別なプログラムです。
- 「スペクトラム・セーリング」ではどのようなことが学べますか?
- 風の読み方や船の操作、安全ルールと共に、自己表現や協力の能力も育まれます。
- このキャンプの主な目的は何ですか?
- 自閉症の子どもたちに水上体験や社会的交流の機会を増やし、自信や達成感を促すことです。
自閉症のある子どもたちのための特別なサマーキャンプが、アメリカで開催されています。
子どもたちは大きな湖の上で帆を張り、自分の手で船を動かしながら、社会性や自信を育んでいます。
このキャンプは「スペクトラム・セーリング」と呼ばれ、10歳から17歳までの子どもたちが参加できます。
費用は無料で、誰でも安心して参加できるように配慮されています。
参加した子どもたちは、風の読み方や船の操作方法、安全に水の上で過ごすルールなどを学びます。
でも、それだけではありません。
同じような仲間たちと一緒に過ごすなかで、「自分から声をかける」「助け合う」「友だちになる」など、ふだんは難しかったことにも少しずつ挑戦していきます。
あるお母さんはこう話します。
「自閉症の子にとって、こうした体験ができる場は本当に少ないんです。
まさかうちの子が船を動かせるなんて、思ってもいませんでした」
このキャンプを始めたのは、自閉症の息子を持つ父親です。
どこにも受け入れてもらえなかったため、自分で始めました。最初はほんの数人でしたが、その後どんどん広がり、今ではたくさんの子どもたちが毎年参加しています。
キャンプでは、保護者どうしも交流することができます。
同じ立場の人と悩みや経験を分かち合えることも、保護者にとって大きな支えになっているといいます。
このプログラムに参加した11歳の男の子は、こう話してくれました。
「船のハンドルの動かし方を覚えたよ。
雨の中で船に乗ったのは初めてで、すごく楽しかった。
もっとセーリングのキャンプに行きたいから、お母さんにお願いするつもり!」
水の上で感じた風、仲間との時間、自分の手で操縦する達成感──それらが子どもたちの心を大きく動かし、新しい一歩につながっていきます。
自閉症のある子どもたちにも、「やってみたい」「できるかも」と思える体験がもっと広がっていくことを願わずにはいられません。
(出典・画像:米FOX32)
これまでの枠にはまらない、けれど自閉症の子に’も参加しやすい新しい機会が増えるのは本当にありがたいですね。
(チャーリー)