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感覚に問題をかかえる自閉症の子どもたち向けの場所をお家に

time 2020/03/24

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感覚に問題をかかえる自閉症の子どもたち向けの場所をお家に

自分の気分を変えてくれる場所がお家にある人は少なくないはずです。
静かな部屋の隅っこやお気に入りの椅子、ベッドの中。
しかし、自閉症スペクトラム障害をかかえる子どもや感覚に問題をかかえる子どもには、そんな場所がなかなかみつからないことがあります。
家にある普通のもの、明るい照明や立体的な加工がされた敷物などはつらい場合があるからです。
複雑で高価である必要はないので、お家に感覚に優しい場所を設けてもいいかもしれません。
米アイカーン医科大学、シーバー自閉症センターのペイジ・サイパー主任心理学者は、そうした場所を設ける際には作業療法士による、子どもの感覚の好みやニーズの評価を行うことをすすめています。
感覚に問題をかかえる人の全員が発達障害、自閉症ではありませんが、発達障害、自閉症をかかえていることは少なくありません。
米国のスター研究所の研究によれば、自閉症スペクトラム障害の子どもの75パーセントが感覚に顕著な問題をかかえていました。
感覚に優しい場所の検討には、防音室にしたり思いドアにする、より静かな洗濯機などに変えるなども含むでしょう。
そして、たくさんの日用品から刺激を受ける子どもたちにとっては、すっきり整頓するだけでも簡単な解決策になるはずです。
作業療法士のリンゼイ・ビールは、明るさを調整できる照明に変えたり、蛍光灯ではなく暖色のLEDに変えるなど簡単な変更をすすめています。
壁紙は模様がない、やわらかなパステルカラー、動き回る子どもにはロッキングチェアやハンモックが役に立つといいます。
自閉症スペクトラム障害で音や光に敏感な3歳の息子、ジュリアンの母親のヴァネッサ・フライヤーは自宅に感覚に優しい場所を作りました。
寝室のそばに小さなテントを置き、赤ちゃんの頃に使っていた毛布が敷いてあります。
その中にはクッションと手でいじれる感覚おもちゃが置かれています。
ヴァネッサはテントの中でジュリアンによく本を読んであげています。
「このテントはジュリアンの避難所ですが、楽しい場所でもあるんです」
ヴァネッサは約9万円をかけて、自動のブラインドも窓につけました。
ジュリアンには日光が眩しすぎる時があり、そんなときには特定の単語やフレーズの何度も言い続けるようになります。
この自動ブラインドであれば、ジュリアンが自分で操作して眩しさを調整できます。
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マイケル・フォルチョクは自閉症スペクトラム障害とADHDをかかえる息子のマックスのために、安全に運動ができる場所を設けました。
今6歳のマックスは、4歳のときには本棚を登るプロになっていました。
2年前に閉鎖された子どもの遊び場から、いくつかの感覚運動機器を手に入れました。
登れる壁、たくさんのマット、遊べる樽などです。
約15万円ほどで、木製のおままごと用のキッチンセットとあわせて購入することができました。
メリッサ・モーゲンランダーは、息子のクエンティンの感覚の問題への対応に苦労してきました。
特に睡眠時には気を使う必要がありました。
12歳のクエンティンは、自閉症、ADHD、強迫性障害と診断をされています。
それまでは双子の妹と一緒の部屋にいましたが、8歳のときに部屋を別々にし、クエンティンにあわせた部屋にしました。
壁は明るいグリーン、窓は遮光カーテンに覆われ、小さな本棚とベッドなどが置かれています。
米国では、特別支援を必要とする子どもを育てるのに、2014年の”Pediatrics”誌に掲載された研究では、そうでない子どもに比べて年間約170万円多くかかっています。
ある家族は、自分たちで感覚に優しいアイテムを作っています。
タマラ・ペドロヴィッチはプロダクトデザイナーです。
建築家である夫のガーナーオーと設計会社を共同経営しています。
10歳の息子、カスは脳性まひをかかえています。
通常のマットであると、カスにはつらい刺激となり、痙攣を起こしてしまうことがありました。
そこで、夫婦は最初、発泡ゴムのマットを部屋に敷きましたが、清潔に保つことが困難なことがわかりました。
その後、コルクやフェルト、キャンパス地を床に敷き、壁にもつけました。
通常のキッチンテーブルの代わりに、自由に形をかえることができるクッションの椅子とコルクで出来た低いテーブルを設計しました。
リビングルームにおける屋内用のすべり台はなかなか見つからず、これも自ら設計しました。
カスが大きくなって使うことができなくなってしまったため、これは学校に寄付する予定です。
新しい運動ができるものを作って、カスの体力を伸ばし続けたいと言います。
そして、特別支援が必要な子どもたち向けの製品についてタマラはこう言います。
「ネットでいろいろなものが購入できますが、なかなかぴったりのものはみつかりません」
(出典・画像:米The Columbus Dispatch
うちでは、結果的にそうなっているのですが、回る椅子です。
子どもが遊べるようにと思ったわけではありませんでしたが、小さな頃から大きくなった今でも
その椅子に座ってくるくる回って楽しそうにしています。楽しく落ち着くものになっています。
作業療法士も協力する発達障害の子ども向けの部屋のリフォーム

(チャーリー)

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