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自閉症の子のうつ病の症状は不眠症や落ち着きのなさとして現れる

time 2019/04/10

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自閉症の子のうつ病の症状は不眠症や落ち着きのなさとして現れる

うつ病は一般的にはより悲しい感情が現れますが、発達障害の自閉症の子の場合には、不眠症や落ち着きのなさとして現れると新しい研究は示唆しています。
自閉症の人でうつ病である人はこれまでの調査で、10パーセントから72パーセントという推定がされていました。
2015年の研究では、自閉症の人でうつ病と診断をされていたのは約半分で、きちんと診断をされていない可能性があることが示唆されています。
米イエール大学子ども研究センターのジョージ・アンダーソン主任研究員は、自閉症の人はうつ病の現れ方が他の人とは異なることが、見逃されている理由になるかもしれないと言います。
今回の研究結果では、睡眠障害、落ち着きのなさを軽減することが、自閉症の子のうつ病を緩和することにもつながることが示唆されました。
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アンダーソンたちの研究チームは、9歳から13歳までの自閉症の子ども118人とそうではない子ども2016人のデータを分析しました。
自閉症の子どもたちは、オランダでの社会的スキルのためのトレーニングプログラムに参加したときに、親がうつ病や不安症、強迫性障害を評価するための質問票に記入しました。
その結果、うつ病と評価された自閉症の子どもは29パーセント(118人のうち34人)でした。
そうでない子どもは13パーセント(2016人のうち267人)です。
そして統計を用いて、うつ病の10の症状と、不安症の4つの症状の関連も調べました。
その結果、不眠症がある子は分離障害も同時にかかえることが多いことなどがわかりました。
自閉症の子はそうでない子に比べてうつ病になることが多いことがわかっただけでなく、自閉症の人においてはうつ病の人が不安の症状を示すことも、そうでない人に比べると高いものとなっていました。
この結果は”Journal of Autism and Developmental Disorders”に掲載されています。
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この研究に参加していないイギリスのパース大学心理学科のアイサ・ラッセルは、自閉症の子はそもそも注意困難をかかえていることが多いために、うつ病に関係なく、落ち着きがない可能性を指摘します。
「この研究調査は、うつ病に関係なく、自閉症の子が他にも多くの困難をかかえていることを示すものです。」
この結果は、ある一つの時点で子どもたちが経験したことだけを捕らえたものであり、精神状態の変化などについては何もわからないとも言います。
「自閉症の人の困難を捉えるためには、時間をかけて追跡する必要があります。そうすることで、何が何に影響を与えているのかを見つけなければなりません。」
今回の研究を行ったアンダーソンらは現在、自閉症の子の長期追跡研究のデータを用いて、いつからうつ病を発症しているのかを調べています。
(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay
うちの子については、本当に小さな頃から眠らないことがよくあるので、うつ病とは関係がないかと思います。
また、小さな頃からよく笑っている日もあれば、泣いてばかりの日もあります。
泣きながら、笑いだしたり、そしてまた泣いたりを繰り返すこともあります。
泣いているばかりのときには、抱きしめてやるくらいしかできません。
発達障害の子にとってつらい学校の休憩時間を良くするための研究

(チャーリー)


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