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発達障害の子の統合失調症。息子は何もない空間に話しかけていた

time 2017/07/14

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発達障害の子の統合失調症。息子は何もない空間に話しかけていた

人見知りの少年が2年前に精神医学的な検診のために医師に会ったとき、医師は発達障害であることを伝えました。
この少年は2歳まで、発話がありませんでした。
文章を話せるようになったのは4歳の頃でした。
大きくなるにつれて、友だちができなくなりました。
日常生活におこる変化や変更を受け入れることはできなく、人の目をみることもできませんでした。
知能は平均以上でしたが、ものへの執着がありました。
11歳になると、どこに行く時でもぬいぐるみを抱きしめていました。
そして、他の何かも始まっていたようでした。
「彼は、白昼夢を見ているようでした。」
米ニューヨーク州アイカーン医科大学の精神科の助教授のジェニファー・フォスフェグは回想します。
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ジェニファーは彼が部屋の何もない隅をずっと見ていることに気づきました。
ジェニファーが彼を見てないときに、彼はよくそうしていました。
ときどき、彼はそこに人がいるかのように、その何もない空間に話しかけていることがありました。
彼の両親は心配をしていました。
両親は、ジェニファーに息子がそれを「想像上の家族」と呼んでいることを説明しました。
彼の目に見えない遊び相手は、多くの子どもにもいる無害の者ではありませんでした。
家庭や学校で危険な問題も起きていました。
あるときは、混雑した駐車場の中をさまよい、道の向こうへ走り去ってしまったこともありました。
このような恐ろしい出来事が、大きくなるに連れて頻繁におこるようになってきました。
両親はもう手に負えない状況になりました。
ジェニファーは以前、少年が抱えている問題は、ADHDや学習障害によるものだと判断していました。
しかし、もうそれが適当だとは思えませんでした。
おそらく彼は、現実と幻想の区別ができない、何らかの精神病を患っていました。
ジェニファーによれば、彼が発達障害であることに間違いはありませんでした。
そして、幻覚や妄想を経験していることも認められました。
最終的には、発達障害であるだけでなく、精神病を患っていると診断をしました。
おそらく、統合失調症を患っていたのです。
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発達障害であり、統合失調症でもあることは、めずらしいことではありません。
青年期の統合失調症の患者よりも、13歳以前に発症するの小児期発症投稿失調症の患者の場合、発達障害でもある割合が高いこともこれまでの研究で確認されています。
また、発達障害と統合失調症は、本や映画では全く別のもののように扱われますが、この2つの状態は何らかのかたちで結びついているものだと、長い間、研究者の間では考えられてきました。
どちらも、認知や知覚処理の問題に関わるものであり、どちらも非定型の脳の発達をともなうものです。
社会的な行動の面においては、特に似ています。
統合失調症は、幻覚や妄想などの特徴がよく知られていますが、それは発達障害でも似たようなことがあり、誤診されてしまうこともあります。
どちらも、社会的な行動が困難になるため、仕事をしたり友だちを作ることが困難になります。
医師や研究者たちは、視線の追跡、行動の評価、脳波の測定など様々な方法を用いて、発達障害と統合失調症の比較を始めています。
ある研究では、両者に共通する脳神経の状態を、別の研究では、違いを深く調べています。
発達障害と統合失調症との関係は、まだはっきりはしていません。
しかし、それぞれの研究で、社会的な行動を困難にさせてしまう原因の解明に役立つはずです。
ジェニファーはこう語りました。
「発達障害と統合失調症を直接、比較した研究はまだあまりありません。
そのために私たちが行っています。」
(出典:SPECTRUM)(画像:Pixabay
発達障害による困難、苦しみがあるために、その結果、精神的な健康も損なってしまうことも少なくないのは、これまで見てきた海外の情報にもあり、また専門の方からも聞くことがありました。
そうなってしまうような苦しみがあるなら、できるならとってあげたい、手助けをしたいと思わざるを得ません。
 
発達障害の人の多くが奇妙な体験をしている

(チャーリー)

 


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