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発達障害の子どもたちへの瞑想、マインドフルネスのメリット

time 2018/11/09

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発達障害の子どもたちへの瞑想、マインドフルネスのメリット

発達障害の8歳の息子がトイレの上に目を閉じて足を組み、手をひざの上に置いて座っていました
息子は瞑想していると言いました。
私は正直、奇妙に思いましたが息子の顔の平和な表情を見ると、それは良いものだろうと思えました。
息子の作業療法士は毎週の療育で、子供向けの瞑想アプリで、気分を落ち着かせることを行っています。
作業療法の多くは、刺激に対する反応をすること、どう行動するかを学んで練習するものです。
瞑想の基本も、心と体の関係、感覚と行動、私たちの内面と外界とのつながりを築く試みです。
多くの人に瞑想、マインドフルネスはメリットがあるものでしょう。
米シアトルの子ども自閉症センターの心理学者、ステファニー・ピッカリングも瞑想を利用しています。
「心理学の世界では、瞑想の効果について急速に理解が進んできました。
思い出すこと、考えること、感じること、感情、それらについて知ること、そしてそれらに対する反応との間に少し間を空けることが重要なこともわかりました。」
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発達障害の子どもたちへの瞑想のメリットに関する正式な研究はほとんどありませんが、数年も前から子どもたちに作業療法士たちは瞑想を使って心をやすらぎを与えています。
それは、理にかなっていると考えます。
発達障害の子どもたちにとって、心と体の関係をコントロールできるようになることは重要です。
米バージニア州の小児科作業療法士のサラ・セルズニックは、瞑想を使って教えています。
運動スキル、感覚の調整、人とのやりとり、と3つの重要な点で有効になるようにするものです。
「これらのスキルの身につける基礎として瞑想、マインドフルネスの方法を組み込んでいます。
歩くときに、足の感覚に集中し、歩く。
心と体のつながりを構築するものです。
マインドフルネスを実践することで、子どもたちは自分の体のコントロールを深く感じることができるようになります。そして感覚の調整もできるようになり、人とのやりとりなどでの不安も減らすことにつながっていきます。」
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米ネブラスカ大学の特別支援教育のベイリー・コック教授も、瞑想が特別支援を必要とする子どもたちに有益であると考えています。
コック教授は、公立学校の教師としても瞑想を利用しました。
また、いつもと違うことでパニックなどを起こしてしまう、自分の12歳の発達障害の息子とも瞑想を行ってきました。
「パニックになりそうなときに、私たちは十分な深呼吸をしてもらう瞑想方法をしてもらうようにしました。
息子はひどいパニックを起こすために、安全な状況になるための方法をそれまでずっと探していました。」
十分な深呼吸による瞑想方法は、コック教授の息子にはとても効果があるものでした。
「瞑想は、発達障害の子の母であり、発達障害の子どもたちの先生でもある私を助けてくれました。
瞑想によって子どもたちは、自分がコントロールできること、コントロールできないことがわかるようになります。」
米シアトルの子ども自閉症センターの心理学者ピッカリングによれば、発達障害の子に、瞑想によるメリットは期待できるものの、瞑想を練習することができない、理解することができない子どもたちには難しいだろうと指摘します。しかし瞑想の方法や教え方を変えて、それぞれの子どもにあわせることでより多くの子どもたちがメリットを享受できるといいます。
米バージニア州の小児科作業療法士のセルズニックはこう言います。
「瞑想を教えるときには、子どもたちに深呼吸をするよう教えることが多いと思います。
しかし、私がみている子どもたちの多くは、深呼吸のしかたがわかりません。
そうしたときに、私たちは風船をふくらませてもらいます。
瞑想という言葉にとらわれすぎずに、楽しい方法で学んでもらっています。」
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カナダのトロントを拠点に行われている「ヤング・ウォリアーズ」という取り組みがあります。
7歳のときに発達障害と診断をされ、感覚への対処、感情のコントロールが困難だった息子を助けたいと願っていたアン・サムソンを助けました。
学習障害や精神的な問題をかかえる子どもたちのため設計されたもので、マインドフルネスと武道を組み合わせて子どもたちの心と体の力を発揮させようとするものです。
「私の息子は、手を前に出して、息を吐きながら見えない刀を上げ下げする『刀の呼吸』と呼ばれている瞑想方法を学びました。
初めてそれができるようになったときは素晴らしいと思いました。
そして安心できるようになりました。」
今は13歳です。自分にストレスを与えるものについて、親に話すことができるようになりました。
母親のアンは、瞑想、マインドフルネスを学んだことで息子が成長したと語っています。
心理学者のピッカリングは、子どもと一緒になって親も瞑想を練習することを薦めています。
一緒に行うことで、瞑想を知り、子どもがどのように成長していくのか理解できるようになるためです。
そして、子どもに瞑想を教える場合には、時間に配慮する必要があるため子ども向けの瞑想アプリの利用が便利です。Youtubeにも子どもの瞑想向け動画があります。
私は、自分の子どもが瞑想を好きになるとは思いませんでした。
まだ、難しいところもあるようです。
これからは、私も一緒に練習をします。
予期せぬことがあって、子どもがパニックになってしまいそうなときには、一人でトイレで行うのではなく、隣で一緒になって瞑想をしようと思います。
(出典:米The Washington Post)(画像:Pixabay
私もすごく短時間ですが、瞑想をするときがあります。
正直、効果を実感したことが残念ながらありませんが、メリットはあると思っているので期待しながらときどきしているという感じです。
うちの子には、瞑想やマインドフルネスを教えて練習するのは難しそうです。
ですが、ニコニコぼーっとしているようなときがあり、基本おだやかなので、既に習得済みなのかもしれません。
発達障害との闘いにジェダイから教えを学ぶことで助けられた

(チャーリー)


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