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発達障害である自閉症の子は10歳ころまでは集中することに困難

time 2019/03/17

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発達障害である自閉症の子は10歳ころまでは集中することに困難

周りの音への意識を遮断し、特定の物事に集中する能力は日常生活を送る上で極めて重要なスキルです。
米ミズーリ大学の研究で、自閉症である10歳までの子どもでは特にこのスキルに困難をかかえていることがわかりました。
シャーン・クリスト准教授らによる研究チームはこれまでの研究から、自閉症の子どもたちは同年代の子どもに比べて、周りのものに気を取られてしまう困難がわかっています。
そして、この困難は、成人の自閉症の人には見られません。
今回の研究は、さらに年齢をしぼったかたちで、これまでの研究結果の再確認となりました。
「特定の年齢になるまでに、これが影響を与えて大きな困難になっているのです。
その年齢までの間にこの困難に対処するか、この困難を克服するのを助けるための療育が効果的かもしれません。
そうすることで、人とのやりとりや学習面での発達によりよい効果をもたらせるかもしれません。」
そうクリスト准教授はそう言います。
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研究チームは、11歳から20歳まで、自閉症の人を36人含む80人に研究に参加してもらいました。
参加者は視覚的に気を紛らわせようとする妨害する物を無視しながら、特定のことに迅速に反応することを求められました。
「私たちの研究では、8〜10歳までの子どもの場合には、自閉症の有無によって妨害するものを無視して特定のことを行える能力に違いがみられました。
しかし、11歳から20歳の場合には違いはありませんでした。
8〜10歳では子どもが学校の勉強が難しくなってくるころであり、自閉症の子どもたちにはそれがさらにむずかしいものになるといえます。
本を読んで理解をする。計算を解く。それを行うのに必要な集中することが難しいのです。
読書ができない、算数ができない、そういうことではないのです。
注意と自らの制御にかかわることに問題をかかえているのです。
それを克服できるように支援する必要があります。」
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研究チームは、子どもたちが集中することかかえる、この困難に対しての簡単な方法を提案しています。
例えば、四角く切り抜いた紙をあてて、他の言葉が目に入ってこないようにして、本を読むようにする。
雑音などがない静かな部屋で取り組めるようにする。
学校ではなく、自宅で学んでもらう。
などです。
クリスト准教授らによる研究チームでは、読解力テストを利用したりMRIにより脳の活性パターンの測定などを使って研究をより進めて行く予定です。
(出典:米ミズーリ大学)(画像:Pixabay)
発達障害である自閉症の10歳までの子は、集中して取り組むことに困難ををかかえることが多いという研究結果です。
読書ができない。算数ができない。
そうではなく、集中して取り組むことができないのです。
何が困難なのかを正しく把握できなければ、正しい支援ができません。こうした研究は本当に必要だと思います。
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(チャーリー)


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