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「高機能」自閉症へのイメージでかかえる困難が隠される危険性

time 2019/06/21

この記事は約 4 分で読めます。

「高機能」自閉症へのイメージでかかえる困難が隠される危険性

今朝、息子が私に冬にはなぜ地面が凍りつくのか教えてくれました。
それはすばらしい説明でした。
息子は「高機能」自閉症と呼ばれています。
診断名は、息子が3歳の頃に診断されたときから変わりました。
今後も変わると私は思っています。
「高機能自閉症」という用語を使うことを止める必要性につながる新しい研究が伝えられています。
西オーストラリア大学のテレソン子ども研究所のチームは、自閉症と診断されているさまざまな知的能力の2200人以上の子どもたちについて調査を行いました。
研究に参加した子どもたちの全員が、日常生活能力、社会生活能力、社会的適応性などの適応能力の問題をかかえています。
知的障害のある子どもたち、ない子どもたちのグループに分けられ調査が行われました。
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その結果、知的能力が適応能力に与える影響は大きくはありませんでした。
つまり、知的能力が高さに関わりなく自閉症によってもたらされる重大な困難をかかえていたのです。
むしろ、知的能力が高いことにより、誤解されて、より困難な状況になっている可能性が考えられます。
「『高機能』自閉症という用語は、適応能力の評価ではなくIQでの評価に基づいたものです。
もともと、知的障害のない人たちを説明するために使用されてきました。
それが今では、自分のことを管理でき、日常生活で問題をかかえない、適応能力が低くない人とイメージされるようになりました。」
今回の研究を行った、西オーストラリア大学のテレソン子ども研究所のゲイル・アルバレス研究員はそう述べています。
高機能自閉症に対するこうしたイメージ、知的能力があれば生活のほとんどの場面で問題になることはないという考えは、親や教師からに限らず、自閉症のために実際には困難を抱えているにもかかわらず適切な支援が受けられないことにつながってしまいます。
k1-3 「高機能」自閉症へのイメージでかかえる困難が隠される危険性
私は、自分の息子について伝えるための用語としてこれまで「高機能」自閉症を使いました。
この用語のおかげで息子が助けられてきたことも知っていますが、それは適切なことではなかったと思っています。
私の想像力豊かな息子は、スイッチがはいってしまうと、周りからは問題視される子どもとなります。
映画を観に行ったり、旅行することは簡単なことではありません。
すぐにパニックを起こしていしまいます。時間を守ることも苦手です。こだわりもあります。
複雑な社会的な手がかりと混沌としたスケジュールでいっぱいの騒がしいこの世界で生きていくためには、息子にはまだ多くのスキルが必要です。
できることが増えるように教え、学んでいってほしいですが、息子はスピーチができ、読書が大好きなこと、科学的事実、歴史的事実についての記憶力から、息子がかかえている多くの他の困難を他の人からは隠してしまいます。
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アルバレス研究員が伝えているように、自閉症の子どもがその年令にあった適切なIQをもっていたとしても、学校に通ったり、公共交通機関の乗り物に乗ったり、他の子どもとコミュニケーションをとることなど日常生活で困難をかかえているのです。
発達障害である自閉症スペクトラム障害は、多くの人が想像している特性だけでなく複雑な特性の組み合わせです。
ある人にはその特性がメリットになったり、ある人にはそれが人生の間ずっとかかえる重荷になります。
用語、ラベルは、長い説明を必要としない便利な省略形になります。
しかし、それぞれの人ごとに異なる状況について考慮することも省略させてしまうことがあります。
「診断時に適切な評価がなされていなかった場合、その後の適切なサポートを受けるのに必要となるその人の課題や強みについて誤った理解がされる危険性があります。」
そうアルバレス研究員はいいます。
k5-2 「高機能」自閉症へのイメージでかかえる困難が隠される危険性
用語は、健康や医療の場面でよく使われるものです。
それらに対して、いちいち深く考えるのは困難なことでしょう。
私の息子は少し前まではアスペルガー症候群と診断をされていました。
しかし現在ではこの用語はいくつかの理由で使用されなくなっています。
そして「高機能自閉症」という用語にも今、正しい意味はないと私は思っています。
なので、私は使うことを止めました。
私の息子がマインクラフトや宇宙にある惑星の誕生や熱力学について語っても、私の息子のかかえる困難など多くのことは伝わっていないのです。
もちろん、私は息子を誇りに思っていますが。
(出典:米Science Alert)(画像:Pixabay
研究機関、医療機関などでは言葉はきちんと定義され、定義に従って使われていると認識しています。
私たちなど「一般に」での使われ方はゆるいので、「高機能」とあれば確かに誤ったイメージをもつことはすぐに想像できます。
「高知能自閉症」とするほうが適当なのかもしれません。
しかし変えたり、新しく作ったりしても、ずっと続いてしまう問題だと思います。
結局のところは、言葉や用語、ラベルに安直にとらわれず、そして必要以上にこだわらずに、きちんと相手、人、意図を理解しようとすることに尽きると思います。
「発達障害の人」「発達障害がある人」どっちを使うべきか問題

(チャーリー)

 

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