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発達障害の子と家族だけが楽しめる時間を毎月設けている博物館

time 2019/11/13

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発達障害の子と家族だけが楽しめる時間を毎月設けている博物館

展示物の前から30分も動かない子どもがいます。人の邪魔になろうが関係ありません。
しかし、ここ米ラルフ・ウィルソンジュニア子ども博物館で月に1回行われている、発達障害の子どもたちのための時間はそれは全く問題ありません。
「子どもたちは、完全に自分が好きなようにできます。」
そうキャシー・ドゥーディは言います。
キャシーは米ニューヨーク州にあるバッファロー州立大学の准教授です。
キャシーと、ジョン・R・オイシェイ子ども病院の自閉症スペクトラム障害センターのジャナ・マーツが子ども博物館と協力して、このオーサム(Au-Some)イブニングを始めました。
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博物館の収容人数は通常であれば約1200人ですが、オーサムイブニングの間は250人までと制限しています。
そうすることで、発達障害の子どもたちは博物館を楽しめるとキャシーは言います。
キャシーの息子、23歳のケビンは発達障害の自閉症です。
社会的スキル、反復行動、発話などに困難をかかえています。
たくさんの人、騒音、目新しい環境は、自閉症の人を興奮させたり、圧倒するものとなります。
「ふだんであれば、発達障害の子を見て、どうしてこんな行動をするのかと、不思議に思ったり凝視する人が出てきます。
オーサムイブニングでは、ここに来ている人たちみんながお互いをわかっています。
子どもが誰かを押しのけても、自分の子がそうすることもあるので、けんかにつながったりすることもありません。
移動してほしいと言えないだけだった、とわかってくれるんです。」
音楽療法士や療育犬もここに数時間の間やってきます。
そして、オーサムイブニングにはスポンサーがついているために、発達障害の子どもたちと家族は無料で博物館を楽しむことができます。
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4歳のマイヤーズは、水車や流れる水の展示が大好きです。
楽しんでいるうちに、パニックになりそうなときには設けられた感覚に優しい部屋に非難します。
騒音を防ぐためのヘッドフォンをつけて、椅子を回転させながら落ち着きます。
この部屋にはモダンなアートワークや泡立つ水のライトがあり、そしてたくさんのクッションが置かれています。
サムはオーサムイブニングには毎回来るようになりました。
「家族全員で楽しめるのは本当にすばらしいです。」
そう母親のローラは言います。
サムは話し始めることなどもなく、2歳半のときに自閉症と診断をされました。
今は特別支援の幼稚園に通っています。
博物館のスタッフたちは、発達障害の子どもや大人を歓迎しています。
「子どもが19歳か8歳か、家族が博物館を楽しめる年齢だと思えば、何歳でもかまいません。
私たちは楽しい時間を過ごせるように、ただ歓迎しています。」
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30歳近くの大人たちも、グループホームから毎回来てくれるといいます。
「私たちは、発達障害の子どもたちに向けての展示を行っていますが、
子どもたちが誰かと一緒に来ているのを見ることは本当にうれしいことです。
一緒に来る人たちも大歓迎です。」
オーサムイブニングは、発達障害の人たちと発達障害の人を支援する人たちをサポートします。
この取り組みをはじめたそうキャシーにとっても、本当にうれしいことが起きています。
自閉症の23歳の息子のケビンは、オーサムイブニングに参加することで、今はたくさんの友だちができました。
キャシーはこう言います。
「私たちはここの扉を開いた家族には、それまでかかえていたすべての嫌なことを外に置いて、楽しんでほしいのです。
オーサムイブニングが終了する時間になると、みんなたくさん笑顔になったせいで、顔の筋肉が痛いと言ってくれます。」
(出典・画像:米GUSTO
まわりにいる人たちも、自分たちと同じような発達障害の子と家族。
そんな状況であれば、ふだん遠慮しがちなことにも遠慮することなく、何より子どもたちが走り回って楽しめそうです。
日本の博物館でもこうした取り組みを行っているところはあるのでしょうか? あるといいですね。
感覚に優しい状況で発達障害の子がスミソニアンを見学できる機会

(チャーリー)


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