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自閉症の研究に対して自閉症をかかえる研究者の私が思うこと

time 2020/03/11

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

自閉症の研究に対して自閉症をかかえる研究者の私が思うこと

私は進化遺伝学を研究している学生で研究者です。
そして、発達障害の自閉症です。
私はしばしば自閉症の研究に関する論文を目にしますが、残念なことにそれらを読んでも私にとって良いことはめったにありません。
多くの自閉症の研究に対して、貴重な貢献をすることができる人として自閉症の自分を認めることができません。
そうでなく、研究への受動的な参加者や治療される側としてしか考えられなくなります。
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そして自閉症の私が自閉症の研究について読むと、外国人のようにあつかわれている気分にもなります。
例えばこんな論文の文章を見たときに、どれほど奇妙な気分になるか想像してみてください。
「この発見は自閉症の人たちが緊密な恋愛感情や友情を持つことができることを示す、他の研究を支持するものです」
こうした文章が必要と考えられていることに私は考えてしまうのです。
自閉症の人たちについてのトップ研究者たちの明らかに間違っている、攻撃的な考えが目に入ってきます。
科学的には一見明らかなことでも調べてテストする必要があることは理解しています。
月はチーズでできていると誰かが主張した場合でも、研究者はそれを研究で反証するだろうと思います。
しかし研究者は、どういうわけか自閉症の人たちは奇妙でわからない者と捉えるために、私たちが反証してもその考えを却下しません。
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実際、多くの自閉症の人が質問に答えてくれます。
私たちの多くは、積極的に発言し、ストーリーを積極的に共有しています。
私には研究者が聞いていないかのように思えます。
私の苦しみを気にかけることなく、社会においては私のような人はより少ないと示唆する論文もあります。
また、自閉症の予防の可能性についてのある研究ではこの研究が「研究者、両親、支持者、臨床医、および教育者のための高い優先事項」であると伝えています。
どうして、自閉症の人たちは含まれていないのでしょうか。
自閉症の研究活動の背後にある、自閉症の人に対する考え方を変えることは簡単ではありません。
なので多くの場合、仕事の過程で私はこれらのものを見ると、ため息をついて無視します。
自閉症の研究の論文について私は議論したくありません。
そのときは、尊敬される同僚としてではなく、同情、研究対象、または哀れみの対象とみなされるからです。
他の人の反応も意味のある交換を妨げる可能性があります。
昨年の夏、私は自閉症の研究者の彼女とその同僚の何人かに、自閉症であることをカミングアウトしました。
「ああ、まあ、あなたは他の自閉症の人とは違うので、それらの点は他の自閉症の人には当てはまりません」
これは、自閉症の人が自分と同じ研究者であることを受け入れられないのかもしれません。
研究者は、自閉症の人を純粋に研究対象として認識しなければ、話をしたり、意見を述べたり、診断プロセスに貢献したりするのにリスクを負うからでしょう。
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しかし、自閉症の人は自分、自分の人生についてたくさんの情報をもっています。
より自閉症の人の声を研究に含めることができれば、研究者たちは自閉症についてより理解できるはずです。
自閉症に関わる心理学の一般的な理論の欠陥を考えると、自閉症の人たちから意見を求め、将来の研究のより強固な基盤となる質的で自由な研究を奨励すべきだと思います。
また、治療標的の優先順位付けに彼らの助けを求めることもできます。
研究者が自閉症を研究するための資金を得ようとする場合には、自閉症の人たちとその願いについてもっと理解するように努力する必要があるはずです。
これまでに状況は改善されてきています、多くの研究者が良い仕事をしています。
しかし、自閉症の人たちの話を聞けば、もっと速く進歩するはずです。
自閉症の人たちは研究者とコミュニケーションできないエイリアンではありません。
私たちはここにいます。
(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay
ネットやメディアに多く登場されている「当事者」の方々を見ると、発達障害、自閉症は人それぞれ違うので当たり前なのですが、話すこともできない重度のうちの子はかけ離れていて当事者ではないようにさえ思えてしまいます。
そんな当事者もいます。
『発達障害の人』『発達障害がある人』どっちを使うべきか問題

(チャーリー)


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