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自閉症の人には、顔の特徴に対する脳の反応に遅れが見られる

time 2021/01/15

この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

自閉症の人には、顔の特徴に対する脳の反応に遅れが見られる

人の顔の特徴に対する自閉症の人の脳の反応は、そうでない人に比べて遅いことが研究で発表されました。

“Society for Neuroscience Global Connectome”で発表されたものです。

人は他人の顔を見てから約170ミリ秒後に、脳内の電気活動が活性します。
この反応は、N170事象関連電位として知られているもので、脳が2つの顔、または顔と物体を区別する瞬間を示すものと考えられています。
このN170反応は、自閉症の人たちの診断に利用することも米国食品医薬品局により検討されています。

これまでのほとんどの研究は、顔全体または部分の特徴に対する脳の反応を探ってきました。
一部の研究では、自閉症の人はそうでない人よりも顔の異なる部分に焦点を当てることが多いことを示唆しています。

今回の研究では、研究チームは新しい手法を用いて、顔全体の中で個々の顔の特徴に反応する脳活動を調べた。
この研究は、米イェール大学のシャシュワット・カラらが行いました。

研究チームは、自閉症の成人8人と自閉症でない成人17人を対象に脳波を使ってN170を測定しました。

参加者は、人の顔が写っている場合には鼻、口、右目、左目のいずれかに黒字で+の記号をつけたグレー画像をまず見せられました。
その直後に顔の画像を表示し+記号がついた顔の部分を見るように指示されました。

参加者の視線を追跡すると、参加者は注目するように指示された顔の部分に注意を向けていることが確認できました。
そして、4つの顔の部分すべてについて自閉症の人の脳は自閉症でない人よりも、約20ミリ秒遅れて反応していることを発見しました。

参加者は、自閉症の特徴を測定する3つの検査も受けています。
自閉症スペクトラム指数、広汎性自閉症表現型質問票と社会的応答性尺度。

3つの尺度すべてでの高得点と、左目を見ることに対するN170の反応の遅れ、との間に相関が見られました。

しかし、今回の研究は参加者が少ないため、この関連についてはさらなる研究が求められるとカラは言います。
研究チームは新型コロナウィルスの感染拡大が終われば、多くの参加者による規模の大きな研究を行いたいとしています。

N170の反応が自閉症の特徴とどのように相関しているかをよりよく理解できれば、自閉症の診断に利用できるはずとカラは言います。

(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay

ちょっとした遅れがコミュニケーション時には困難につながっていくのかもしれませんね。

どういう困難をかかえているのか、共有することができるようになればと思います。

自閉症でない子どもは目を見る。自閉症の子は口を見る。研究

(チャーリー)


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