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自閉症の人の性多様性。古い誤った思い込みが苦しめている

time 2021/07/31

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自閉症の人の性多様性。古い誤った思い込みが苦しめている
  • 自閉症スペクトラムの人の性自認や性的指向は、一般人口と比較してどのような傾向があるのか?
  • 自閉症と診断を受けた人が性同一性障害をかかえることが多いという研究結果があるが、どのような影響があるのか?
  • 自閉症の人の性多様性に対する理解や受容をどのように改善すればよいのか?

自閉症スペクトラムの人は、異性愛者でシスジェンダーであるという誤解を含め、しばしば誤った表現をされます。

しかし、自閉症と診断される人の増加に伴い、自閉症の人たちもどのような性自認にも属することができるとして認める方向に最近は変化してきています。

実際ある研究では、自閉症の人は、一般人口と比較して、非異性愛、両性愛、無性愛者であると認識する傾向がとても高いことがわかっています。
また、自閉症と診断を受けた人は、性同一性障害をかかえることも多いという研究結果もあります。

自閉症の人の性自認や性的指向について研究している豪ディーキン大学心理学のマーク・ストークス准教授は、こうした誤解が生じる理由について次のように述べています。

「人は主に、経験に基づいて概念を構築します。
レインマンのような映画は、障害者に対する古い固定観念を補強するものです。

しかし、本質的には、これらの誤解は、自閉症と診断される人が少なかった時代に生まれたものであり、そのような人たちは、より明らかな症状を持つ人たちであり、多くの場合、明らかな認知機能の違いを持ち、当時の社会が適切な支援を行うことができなかった人たちです。

そのため、医療システムがこれらの人たちを施設に入れる場合には、セクシュアリティは非常に難しい問題になります。
そこで、うまくはいかないまでも、可能な限り性を抑制したのです。

そうして、人々は誤った情報を与えられ、その子どもたちも誤った情報を与えられ、というようにして偏見が生まれてしまったのです」

イーン・パーキスは、自閉症やクィアコミュニティの人たちのために活動している作家です。

パーキスは、非二元としてのアイデンティティを持ち、自閉症と統合失調感情障害の二重診断を受けています。
インタビューでは、誤解に直面した経験を語ってくれました。

「私はよく性別を間違われるのですが、これはとても苛立たしいことです。

自閉症の人は自分の性別を知ることができないとか、自分の性自認は自分を経験している段階だという見方をする人がいます。
どちらの見方も理解不足からくるもので、本当に助けになりません」

パーキスは、このような偏見が自閉症の人にどのような影響を与えるかを説明してくれました。

「メンタルヘルスに悪い影響を与えると思います。

自分が重要でないかのように扱われ、自分のニーズや懸念が無関係であるかのように扱われます。
これは、心的外傷後ストレス障害やその他の種類の不安として現れます。

とくに若い人たちにとっては危険です。
理解されていないことが影響していると思います。

また、いじめや医療関係者の態度、失業、それに伴う自己嫌悪や疑念などの要因もあります。
ジェンダーやセクシュアリティに関するこうした思い込みは、主体性を奪い無力化し、メンタルヘルスに大きな影響を与えます」

米ワシントンD.C.にあるチルドレンズ・ナショナル・ホスピタルのジェンダーと自閉症プログラムのディレクターであるジョン・ストラングは、こうした理解の欠如について次のように述べています。

「社会として、私たちは自閉症の人たちの声に耳を傾け、彼らにとって何が重要であるかを考えることをあまりしていません。

自閉症の診断やさまざまな療育には注目が集まりますが、自閉症の人の生きた経験やアイデンティティはほとんど注目されていません。
クィアのアイデンティティはしばしば疎外されますが、これは自閉症のクィアの人々にとってとくに問題です。

性多様性のある自閉症の人が、性多様性に関連するケアを受ける際に、自閉症ではない人とは違った扱いを受けることがめずらしくないこともわかりました。

マイノリティグループに属する人は、不安、うつ、ストレスなどのメンタルヘルス症状の発生率が高くなります。また、自閉症でありながらクィアであるなど、複数のグループに属している人は、偏見や疎外感のためにメンタルヘルスの悪い影響が大きくなることがあります」

ストラングは、このような悪影響を軽減するためには、ソーシャルサポートが重要であると述べています。

「家族やコミュニティによる受容、理解、肯定は、同性愛者の幸福の鍵となります。
しかし、自閉症の人たちの受け入れや肯定については、これまで十分に注目されてきませんでした。

また、自閉症のクィアの人々は、神経多様性と性的・ジェンダー的多様性というそれぞれのアイデンティティの受容と肯定に苦労しており、二重の格差を経験しているかもしれません。

また、クィアコミュニティでは、自閉症の人たちをどのように受け入れるべきか、ほとんど理解されていません。

神経多様性と自閉症について、同性愛者向けの支援プログラムやコミュニティプログラムをもっと充実させなければなりません」

(出典:米Psychology Today)(画像:Pixabay

受容、理解、肯定。

相手を尊重するとはそういうことだと思います。

誰に対しても、まずはそのようになって、きちんと向いてほしいと願います。

自閉症と多様な性との関係性。英ケンブリッジ大学の研究結果

(チャーリー)


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