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知的障害や自閉症の人と一緒に勝つ。広がるユニファイドスポーツ

time 2021/11/26

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

知的障害や自閉症の人と一緒に勝つ。広がるユニファイドスポーツ

ジャニー・ルイスとグレイス・キテルはサーブの合間に会話をします。
大抵は励ましの言葉をかけるのですが、たまにどちらかがミスをすると、パートナーが遊び心のあるちょっといじわるな言葉を返してきます。

「私が失敗すると多くの場合、クビになるか、刑務所に送られることになります。
でも、コート上ではお互いよく協力しています」

そうキテルは言います。
キテルとダウン症のルイは、スミズバーグ高校の先輩と後輩です。

このユニファイド・テニスは、知的障害のある生徒とそうでない生徒がペアを組んで行う、インクルージョンを推進する活動です。

ユニファイドスポーツは障害をかかえる人のためだけでなく、一緒に競技をしたいと思っている友だちのためのものにもなっています。
ユニファイド・テニスのコーチ、マリアンヌ・シュルツはこう言います。

「すべての生徒が高校のスポーツに参加する機会を得ることができます」

今月開催されたユニファイド・スポーツ・テニスの州大会では、米メリーランド州内の16校がダブルスの試合を行いました。

大会で使用されたボールのほとんどは、赤、オレンジ、緑のアクセントがついています。
それぞれの色は、ボール内部の空気の圧縮度合いを表しており、サーブ時の跳ね返りの速さや距離に影響します。これは、知的障がいのある選手の技術に合わせた、配慮のひとつです。

多くの生徒にとって、このような大会は、自分の存在を認めてもらい、仲間とのコミュニティを築く機会となります。
障がいのある生徒は、他の生徒とは別のクラスで学ぶことが多いため、ユニファイド・スポーツは、障がいのある選手が他の生徒と一緒にプレーする貴重な機会となります。

「生徒としては、彼らは私たちとは別のクラスで学んでいるので、彼らと交流したり、友人関係を築いたりすることはあまりないと思います」

そう、キテルは言います。
しかし、キテルやルイのような選手にとっては、コート上での仲間意識だけではありません。
トーナメントなのですから、勝つことも大切です。

スペシャルオリンピックス・メリーランドの高校ユニファイドスポーツ担当ディレクターのザック・シントロンはこう言います。

「チームを見れば、どちらがパートナーなのか、どちらがアスリートなのかを推測するかもしれませんが、それは多くは当たりません」

スペシャルオリンピックス・メリーランドは、秋にはテニス、冬にはボッチ、春にはトラックなど、10代の若者を対象としたイベントを州内で開催しています。
また、壮行会を開いたり、朝のアナウンスで結果を伝えたりするなど、従来のスポーツと同様の方法で、障害を持つアスリートを表彰するプログラムも実施しています。

ユニファイド・スポーツ・プログラムは、全米で4500以上の小・中・高校に拡大し、少なくとも215の大学でも同様な運動プログラムを行っています。

自閉症やがんを患っている選手でも、単にサーブの練習をしたいだけの選手でも、誰にでもチャンスが与えられます。
シュルツはこう言います。

「廊下でハイタッチできる友だちがいたり、ランチを一緒に食べてくれる人がいたりすることは、ティーンエイジャーにとって大きな意味があります。
障害は誰にでもあります。誰にでもあります。
ただ、違うだけなのです」

(出典・画像:米The Washington Post

お互いだけを見る関係だと、どうしても与える与えられる、しているされている、というような関係になりがちです。

共通の目的をもって一緒に取り組む。

一緒に目を向ける何かがあったときに、パートナーや友だちになれるのだと思います。

ユニファイド。すばらしい取り組みだと思います。

日本でも、特別支援学級や特別支援学校に通う子とそうでない子で一緒にドラゴンを倒しに行く、

ようなことができたらいいですね。

発達障害の人の特徴となっている能力で人間は氷河期を生き延びた

(チャーリー)


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