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自閉症の子たちがロボットで学ぶ機会。「僕を理解してくれる」

time 2022/06/30

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

自閉症の子たちがロボットで学ぶ機会。「僕を理解してくれる」

アメリカの小学校で行われた「BLASTブラスト」で自閉症の子どもたちが、社会性や行動力を身につけるために教室でロボットから学んでいます。

参加している生徒のアイザック・ペピンはこう言います。

「私が好きなのは、人がコミュニケーションをとる5つの方法すべてを使って生徒に教えてくれることです」

アイザックは、オカティ小学校で2週間にわたって行われたBLAST(行動・言語・感覚・社会移行)キャンプに参加した10人の生徒の1人です。

ロボットが社会性と行動力を向上させる手助けをしています。

人間の顔の表情を映し出すリアルなロボットを制作しているRoboKind社のロボット、ミロとベーダが利用されています。

将来エンジニアになりたいと考えているアイザックは、このロボットがどのように動くのかに最も興味があると言います。

「これは進化した新しい学習方法です。
まだ、利用されている技術が私にはわかりません。
かなり難しいはずです」

どちらのロボットも、歩いたり、話したり、踊ったりすることができます。
小学校の教師、メーガン・マロンはこう言います。

「10分間の生徒とのレッスンでは、誕生日パーティーで何をするかなどの概念を掘り下げています。
私の生徒の中には、私といるときよりも、ロボットといるときのほうが、たくさんの言葉を使う子もいます。
家ではもっと言葉を使うようになったと親御さんも言っています」

自閉症の擁護団体Autism Speaksの統計によれば、自閉症の人の少なくとも40パーセントは言葉を発しません。

ロボットを使うことで、生徒たちはよりよいコミュニケーションをとり、会話が途切れたときにどうするか、よりよいつながりを築くにはどうしたらよいかを学んでいるとマロン先生は言います。

「自閉症の子どもたちの多くも、口元や笑顔を見れば、『よし、私も笑わなくちゃ』と思うでしょう。
相手がしていることをするということが多いのです」

たとえば、レッスンのひとつに他の人とやりとりしている子どもが映し出され、目を合わせないというものがあります。
ビデオでそれを見せた後、ロボットはその子がどうすればもっとうまくできたかを生徒に尋ねます。

ロボットは3年前に初めて導入されました。
学区の学生サービス担当のジュリエット・ホワイトはこう言います。

「今はロボットは3台ですが、8月には6台になります。
各学校にロボットが置かれることになります」

先生や保護者たちはは、ロボットを使用した生徒が互いに交流し、通常ではありえないような主導権を握るのを目の当たりにしているといいます。

とくに年長の生徒が「ピアバディ」として年少の生徒を指導していると、学区の自閉症専門家ジンジャー・アボットは言います。

「動揺している生徒を落ち着かせるために、彼らが主役になることが自然に起こっているのです。
会話が弾むんです」

アイザックは参加した最初の日に両親にこう言ったそうです。

「僕を理解してくれる人たちがいるところに行けてうれしい」

(出典・画像:米THE ISLAND PACKET

人間でないからこそ、学びやすい、親しみやすい。

自閉症の子にはそうしたメリットもあります。

ロボットなど、楽しく学べる機会がどんどん増えてほしいと思います。

発達障害の子たちの学習には、ロボットがその姿や動きで役に立つ

(チャーリー)


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