
この記事が含む Q&A
- 自閉症スペクトラムの子どもたちの声を公共交通機関のアナウンスに使う意義は何ですか?
- 子どもたちが自分自身や仲間の存在を感じ、受容されていることを実感できます。
- この取り組みはどのように全国や世界に広がる可能性がありますか?
- 日本の都市をはじめ、東京や世界の主要都市でも導入を検討できると期待されています。
公共交通機関の車内アナウンスに自閉症スペクトラムの子どもたちの声を使うというキャンペーンが行われ、利用者を喜ばせています。
「みなさん、僕はライアンです。
ドアから離れてください。ドアが閉まります」
米サンフランシスコのベイエリア高速鉄道(BART)の車内放送で、子どもがそうアナウンスしました。
この自閉症トランジットプロジェクトは、4月の自閉症受容月間に、カリフォルニア、ジョージア、ワシントンD.C.、ニュージャージー、ニューヨークなど全米の地下鉄の駅で行われました。
この取り組みは、コネチカットとニューヨークで特別支援を必要とする生徒のため学校を2つ創設したジョナサン・トリクターが主導して行われています。
「私の名前はアロンソです。電車が大好きです。
ニュージャージー・トランジットが自閉症受容月間の一環として、私にアナウンスをさせてくれました。
自分が乗る前に、まず乗っている人たちが降りれるようにしてください。
電車のスムーズな運行にご協力ください」
ワシントンD.C.の首都圏交通ではこうアナウンスがありました。
「僕の名前はテイラーです。電車とバスが大好きです。
優先席は高齢者と障害者にお譲りください」
昨年4月にニューヨークから始めた、このプロジェクトは多くの自閉症の子どもたちに喜ばれているとトリクターは言います。
今年は、カリフォルニア州ベイエリア、アトランタ、ワシントンD.C.、ニュージャージー、ニューヨークの交通機関も参加しました。
BARTの広報担当者であるジム・アリソンはこう言います。
「発達障害の子どもたちは、私たちの乗り物が大好きであることがよくあります」
BARTでは、17家族の地元の子どもたちのアナウンスが30分ごとに、駅で流されました。
「BARTに乗れば、自宅の車で走るのとは違って、誰かとの共同体験になります」
アトランタのMARTAのアシスタント・ジェネラル・マネージャーであるコリン・キエナンはこう言います。
「自閉症トランジット・プロジェクトへの参加はすぐに社内で決まりました。
私の家族にも、自閉症の者がいます。
これがどんなに喜ばれるものになるか、すぐにわかりました。
私たちは、乗客からも素晴らしい反応を受け取っています。
何人かは、一日を明るくしてくれるものなので、通年でしてくれないかと要望もありました」
このプロジェクトを始めたトリクターは、このプロジェクトの成功に多くの家族も興奮していると言います。
「子どもたちの顔には、純粋な喜びが表れていました。
多くの親御さんが、お子さんのプライドや自己肯定感が高まったと報告してくれました」
トリクターは今後、東京、ベルリン、ロンドン、パリでも、この「自閉症トランジット・プロジェクト」をグローバルに展開したいと考えています。
(出典:米TODAY)(画像:YouTube)
これはいいですね。
電車が大好きな子は本当に多いです。
東京でも行われたら、うれしいですね。期待しちゃいます。
発達障害、自閉症の子どもとその家族たち、そして乗っている人たちに大きな笑顔が生まれるはずです。
発達障害の子たちに友達も。米ニューヨーク交通博物館の取り組み
(チャーリー)