
- 特別な支援を必要とする子どもに対して、どのような遊び道具が最適なのか?
- 家族の安全を確保しながら、子どもがどのように遊ぶことを促せるのか?
- 学生たちが社会貢献を通じて得られる学びや成長は何か?
米テネシー工科大学の学生たちが、自閉症の子どものために特別な遊具を作りました。
今回のような「設計・製作・納品」プロジェクトは、若いエンジニアにとって貴重な学びの場です。
「ありがとう、という言葉以上の感謝はありません。」
そう語るのは、4歳の息子ジョンを育てるジェシカ・クレベノ。
最近自閉症と診断された彼女の息子はテネシー工科大学の学生たちが特別に設計した室内用クライミング遊具をプレゼントされました。
このプロジェクトは「Tech Engineering for Kids(TEK)」という授業の一環です。
機械工学の授業で、特別な支援を必要とする子どもと学生チームをマッチングし、彼らがその子どものための遊具を設計・製作します。
今回ジョンくんの遊具を担当した学生たちは、柔軟性の重要性を学んだと語ります。
「チームで問題を解決する経験は、とてもやりがいがありました」
そう話すのは、学生ケビン・モリーナ。
「新しいスキルを学びながら、子どもとその家族にポジティブな影響を与えられたことが嬉しいです」
同じチームのショーン・ボーチャーズも同意します。
「これまでのプロジェクトでは、自分の成績やスキル向上が主な目的でした。
でも今回、自分たちが作ったものが他人の生活に直接影響を与えるのを目の当たりにして、新しい視点を得られました」
指導教員のスティーブン・キャンフィールド教授も、プロセス全体が若手エンジニアにとって重要な学びだと強調します。
「この種のプロジェクトは、当初の想定以上の時間と労力が必要になることが多いです。
とくに今回のようなクライミング遊具ではその傾向が顕著でした。」
学生たちは途中で設計を変更する必要がありました。
当初は持ち運び可能な遊具を計画していましたが、家族が広い家に引っ越したため、固定型の遊具に設計を変更しました。
そのため、構造の強度計算をやり直し、最終的に高品質な遊具を完成させました。
「結果には大満足です。自分の家にも欲しいくらいです」
と語るのは、チームの一員であるエイデン・ブル(ノックスビル出身)。
完成した遊具は、ジョンくんの遊び方を変えました。
彼は遊具を巡るように動き、ロッククライミングやロープはしごを登ったり、プラットフォームを駆け抜けたり、滑り台で滑ったりします。
その間、終始笑顔で喜びの声を上げています。また、プラットフォームに取り付けられた回路ボードの光るボタンに興味を示したり、下部のモンキーバーにぶら下がったりと、多様な遊び方を楽しんでいます。
母親のジェシカは、遊具が安全に息子のクライミング欲を満たし、遊びを学ぶ機会を提供していると喜びます。
「息子は高い場所が大好きで、これまで息子の安全を確保しながらその欲求を満たすのは大変でした。この遊具なら安心して見守れます。
学生たちには全員A評価を与えたいです。
彼らの努力は素晴らしいものでした」
そう、ジェシカは語ります。
キャンフィールド教授も、学生たちが「テックの核心的価値である貢献、影響力、優しさを体現した」と評価しています。
ジョンくんが新しい遊具で笑顔を見せるたび、彼らの努力が報われていることを感じる瞬間です。
「特別な支援が必要な子どもの親として、子どもに必要なものを与えたいという思いは強いです。
でも、それを実現するのは簡単ではありません。
大学生たちのおかげで、親としての不足感を和らげることができました」
(出典:米UPPER CUMBERLNAD)(画像:米WMSV4)
本当にありがたいですね。
学生たちもきっと多くのことを学んだことでしょう。
(チャーリー)