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発達障害の子たちへ感覚に優しいバレエ公演

time 2017/08/24

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

発達障害の子たちへ感覚に優しいバレエ公演

リサ・ジェファーズは、息子のブラッドリーの肩をだいて、ソファーに座っています。
学校と療育があった長い一日が終わって、ブラッドリーは母親によりかかっています。
パズルのかたちをしたネックレスがそばに置いてあります。
それは、発達障害、自閉症のシンボルマークです。
リサの3人の子ども全員が発達障害です。
ブラッドリーが7歳の頃はとても苦労しました。
大声を出してかんしゃくを起こすことがありました。
落ち着くことができないので、ずっと座っていなければならない演劇やコンサートに行くことはありませんでした。
しかし、今週末にブラッドリーと二人の姉妹はバレエを見に行きます。
発達障害やその他の障害をもつ子どものためのバレエ公演のチケットを持っています。
「私たちは映画館には行きますが、それはライブではありません。
バレエを観に行ってどうなるかはわかりませんが、子どもたちが観る経験ができればと思います。
そして、楽しめたらいいなと思っています。」
そう母親のリサは言います。
この感覚に優しいバレエは、たくさんの人たち、騒音、その他の刺激でパニックを起こしそうになる子どものために行われます。
照明は淡いものとなり、音も小さくなります。
バレエ鑑賞をする際のマナーも必要ありません。
このプロジェクトのディレクターであり、ダンサーのアレクサンドラ・カニンガムはこう言います。
「公演中にはお話をしてもかまいません。立ち上がって、歩きまわって、歌ってもかまいません。
このプロジェクトの目的は、ここに来た人たちが、自由に楽しめるようにすることです。」

米カリフォルニア州立大学デービス校の心理学者、ユービン・スタマーが発達障害の子どもが劇場で困難になる理由を次のように説明します。
発達障害の子どもは視覚や聴覚が異なることがあるため、拍手などには苦痛を感じることがあります。
また狭いスペースのために他の人に触れてしまったり、近くになるのを嫌います。
「劇場に入ったら、とても暗いです。
しかしそれから、とてもまぶしい照明がついたり、大きな音や音楽が鳴り響きます。
光と音に敏感であれば、それはパニックになってしまいそうな状況なのは、誰でも想像できるでしょう。」
米アラバマ州の非営利団体のカルチャ・シティのジュリアン・マハは感覚に優しい空間について支援を行っており、カニンガムの感覚に優しいバレエ公演も支援しました。
ジュリアンは、発達障害の子の家族は人の目を気にして、外出することを避けていると言います。
「感覚にかかえる問題のために、まわりの人たちと関係を築くことができない人たちがたくさんいます。
そのため、感覚に優しい空間が、そのような人たちや家族に求められていることがわかったのです。」
ジュリアンたちに活動によって、これまでに動物園、博物館、スポーツ競技場で優しい空間が実現されました。
非営利団体のカルチャ・シティでは、作業療法士、おもちゃ、ノイズキャンセリングヘッドフォンなどを提供します。今回の感覚に優しいバレエでもそうです。
そのほか、宿泊環境についても調整をしています。
自閉症スペクトラムの子どもたちの多くは、いつもどおりに行動をしているとき、少なくとも予測可能なときには無事に過ごすことができます。
今回のバレエ公演では、公演の一週間前にカニンガムは、観に来る子どもたちに「ソーシャル・ストーリーブック」を贈りました。これは、子どもたちがバレエ公演の内容を最初から最後まで写真付きで説明したものです。

今回の30分間のバレエ公演は、発達障害の3人の子どもたちにとって大きな一歩になるとリサは言います。
「子どもたちが楽しめることを願っています。
そうなったら、もっと私たちは外に出ていく機会が増やせると思います。
ちょっと時間が長いですが、きっと楽しんでくれるはずです。」
リサは、このような公演が発達障害の子どもや家族について、多くの人に知ってもらう機会になることも期待しています。
「発達障害の子どもは、嫌な目に遭うために、他の子どもたちとは友だちになりたくないだろうと考える人がいます。
それは全く間違いです。
発達障害の子どもは、他の子どもたちと友だちになりたいのです。
しかし、どうやったら、友だちになれるのかわからないだけなんです。
一緒になって、考えてくれたらと思います。」
(出典・画像:米capital public radio

バレエは観たことはありませんが、立ち上がっても、歩きまわっても、声を出してもかまわない。
そんな機会であれば、是非子どもにと一緒に観たいですね。
子どもも笑顔で踊りそうです。
特別支援が必要な子ども向けのバレエ教室

(チャーリー)


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