
17歳のシュー・チンウェイは、シンガポール工科大学の生命科学専攻の1年生です。
それだけでなく、パスライト・スクールのアーティスト開発プログラム(ADP)の成績優秀なメンバーです。
シューの作品「スケッチ・オブ・アイ」は、シンガポールで初めての発達障害をテーマにした、列車と4つの駅に展示された10作品のうちの一つです。
「目は、その人の魂につながる窓なんです。」
作品について、そうシューは語ります。
目は、たびたび障害をもつ人たちへの理解への欠如や、偏見を示すために使われていると嘆きます。
これらの芸術作品は、4月2日の世界自閉症啓発デーにあわせて行われた取り組みの一つです。
約1ヶ月の間、自閉症リソースセンター(ARC)、鉄道会社や交通局の協力により行われています。
10個の作品は、発達障害についての誤解を伝え、発達障害の子どもが持っている芸術的な才能を紹介できるものとして選ばれました。
ARCのデニス・フアはこう言います。
「障害があると考えるのではなく、素晴らしい才能を持っているとを祝う時代になりました。
通勤中の人たちがこれらの作品を見て、そして込められたメッセージに触れることで、考え方や行動が変わるはずです。」
デニスは、障害のある人を社会はもっと受け入れていくべきだと考えています。
このように、発達障害の人たちの作品に見て触れる空間を設けたことは、それをより実現させるものです。
ADPのリ・チエもこう言います。
「障害があってもそうでない人と変わらないという意識を高めることにつながる、これらの作品の展示は本当に素晴らしいことです。」
(出典・画像:シンガポール THE STRAITS TIMES)
発達障害の人たちが発揮するすばらしい才能や、素晴らしい才能を持っていた人の少なからずが発達障害だったということの認識は広まっていると思います。
発揮される素晴らしい才能は讃えたいですし、相応のリターンも得て頂きたいと思います。
たくさんのそういう人たちが見出されて、その価値が多くの人に知られることは、社会や人類全体にも、間違いなくよいことです。
それはそうとして、才能があるからとかでなく、みなそれぞれ違うことが当たり前で素晴らしいのだと認めて、お互いを尊重してみんな楽しく生きていけるのが何より素晴らしい社会であり、人類全体にとってうれしいことだと私は思っています。
うちの子やお友達と一緒にいたり、作業所で働かれている人の姿を見たりお話すると、それだけでも、なんだかうれしくなって、何か素晴らしいものをもらっている気持ちによくなりますからね。
発達障害だからいって、すごい能力はない
(チャーリー)