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発達障害の3人の子たちへのアイデアが生んだ巨大タブレット事業

time 2018/06/03

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発達障害の3人の子たちへのアイデアが生んだ巨大タブレット事業

3人の子どもたちは、みんな発達障害です。
5歳、7歳、12歳の子どもは自閉症スペクトラム障害と診断をされています。
多くの人たちに発達障害は理解されているとはいえないでしょう。
そのために、発達障害の人たちがかかえる困難も知られていません。
イエティータブレット社を作った、3人の発達障害の子どもたちの母、マリア・ジョークレイネンはこう言います。
「私の子どもたちは、たくさんの語彙はもっていますが、会話をすることができません。
そのために、人に何かを質問したり、起きたことを伝えたり、一緒に遊ぼうとお願いをすることが簡単ではありません。
そのため、例えばミルクを飲みたいときには、そう話すよりも私の手をひいて冷蔵庫に連れて行きます。
こうしたコミュニケーションの問題があるために、一番上の子どもは、学校でいじめられることもありました。」
母親のマリアと父親のヤルコは、自分たちの子どもたちだけでなく、発達障害の子どもたちを助けるためにプロジェクトに取り組みました。
それは、複数の人たちがいっしょになって使える、巨大なタブレット端末「イエティータブレット」の開発です。
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Androidのタブレットなので、たくさんのアプリが動作します。
防水性や耐久性もあります。
この巨大なタブレットは、母親のマリアが伝えていた発達障害の子どもたちがかかえる困難に対して、どう役に立つでしょうか。
「一番上の兄はくつしたを履くことができます。
しかし片方の足に履いてから、しばらく動かなくなってしまい、そしてもう片方の足に履くことを忘れてしまいます。
くつしたを履く。
それに必要な一連の行動がわからなくなったり、次の行うべき行動がわからないのです。
くつしたを片方の足に履く、もう片方の足に履く、ズボンを履く。
それを大きな画面のタブレットで写真を使って教えました。
すると息子は、驚いていました。
『お母さん、これならできるよ!』
そう言って、忘れることができない顔を見せてくれました。
それから息子は興奮して、歯を磨くなど、必要なさまざまな行動ができるように、自分で写真を撮り始めたんです。」
タブレットを使うことで、「学校へ持っていくものリスト」「買い物リスト」なども簡単に作れます。
しかし、こうしたことはこんなに大きなタブレットでなくてもできます。
巨大なイエティータブレットを使うことにより何が違うのでしょうか。
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「これまでのタブレットは、持ち運びができるなどのメリットがあります。
しかし、視覚情報に大きく頼ることを考えれば、単純に巨大であることがメリットになります。
また、持ち運びができるということは、壊れてしまうことも多くなるでしょう。
この巨大なタブレットでは、巨大な画面をみんなで見て、いっしょに利用することができます。
チームワークやコラボレーションになるのです。
子どもたちの運動機能にもよいかもしれません。
画面の上部にあるアイコンには、子どもたちはジャンプしてタッチしています。」
そう母親のマリアは語ります。
巨大なタブレットのアイデアは、最初は自分たちの子どものためのものでした。
それが、ベンチャー企業のビジネスにまで今はなりました。
既に、ヨルダンで実証試験が行われています。
この巨大なタブレットがヨルダンの学校の教室に置かれて、グループワークやコラボレーション学習が行われています。
(出典・画像:スウェーデンBUSINESS INSIDER NORDIC
ここまで巨大ではなくてもタブレットは確かに有用だと思います。
触って、反応するだけで、今までにはない刺激や興味を与えてくれて、何でも目に見えるようにもしてくれます。
ときどき、うちの子にもアプリで遊んでほしかったり、一緒に遊ぼうと思ってiPadを渡します。
しかし、ホームボタンが大好きらしく、画面が暗くなるとポチ。また画面が暗くなるとポチ。とホームボタンを押してしまうので、アプリで遊ぶことができません。
うちの子には、巨大なタブレットよりもホームボタンだけのタブレットがよさそうです。
発達障害の子にも。AI装置とのつきあい方

(チャーリー)

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