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知的障害の人がかかえる絶望感をまわりはわかっていないのかも

time 2018/08/27

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

知的障害の人がかかえる絶望感をまわりはわかっていないのかも

うつ病などは、そうでない人と比べて知的障害の人では同じようにはわかっていないのかもしれません。
知的障害のある人は、自分の気持ちや考えを人に伝えることに困難をかかえているためです。
重度の知的障害の人であれば、言葉を使って伝えることができません。
知的障害のある人たちは、不幸なことに、悲しいと思っていても、まわりの人からはそう思われないかもしれないのです。
一方で、家族や介助者は微妙な変化を捉えられるかもしれません。
例えば、これまで楽しんでいたことを突然しなくなってしまったり、いつもよりもできないことが多くなったり、介助することを拒否しはじめたり、部屋から出てこなくなってしまったりすることに気づくことです。
しかし、知的障害の人が内にかかえている感情と外に見せる行動が無関係なこともあり、それが困難にさせます。
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知的障害のある人たちは、感情をまわりに示す能力が大きく妨げられているかもしれません。
うつ病に苦しんでいても、かかえる絶望感などがまわりからはわからない可能性があるのです。
不幸そうや、悲しそうにも見えないかもしれません。
知的障害のある人の自傷行為は、そうしたときに起こる可能性があります。
それは、自閉症スペクトラム障害の人よりも多くあります。
知的障害の人は自傷行為によって、重症を負ってしまうこともあります。
こうした自傷行為が自殺に関係してしまわないか、苦しみを訴えているものなのか、そうではなくて、自分で感覚刺激を与えたくてそうしてしまったのか、評価することがとても重要です。
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自傷は、家族に介助者にとっても見ていられない、つらいことになってしまいます。
自傷を行う知的障害の人とともに過ごしている、そうした人たちにも大きなストレスや不安を与えてしまうものです。
知的障害のある人が自傷を行う場合には、その行動内容を常に気にする必要があります。
どうして、そのような行動をとるのかすべての理由や原因を考えることが重要です。
体のどこかに問題があるために行ってしまった結果ではないのか、その自傷行為はどれほどの痛みをともなうものなのか、などを確認しなければなりません。
初めての自傷行為であれば、何らかの理由があると考えるべきでしょう。
日常生活の中で何かが変わったりしていないか。
例えば、介助者が変わって表現していることがわかってもらえないと不安になっているのかもしれません。
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知的障害がある人たちのケアを専門とする精神科医は、身体的な健康問題が原因なのか、精神的な問題の可能性があるのかを判別し、薬による治療について検討することができます。
抗うつ薬や精神安定剤などが時には適切だと考えられます。
認知行動療法による支援もできるでしょう。
自傷行為を行ってしまう知的障害のある人は、複雑な理由をもっていることがあります。
その知的障害のある人だけでなく介助する家族へのサポートも、複数の機関で行うことが最良の効果を導きます。
自傷行為をする知的障害の人、介助する人や家族、関係する保健医療従事者が集まって、一緒に検討することはとても役に立つはずです。
自傷行為の原因が、伝えたいことがわかってもらえないことが理由であった場合には、それを減らすのです。
(出典:豪mental health today)(画像:Pixabay
うちの子は発達障害で重度の知的障害です。話すことはできません。
笑顔でにこにこしていることが多いので、とても癒やされます。私は幸せを感じます。
しかし、突然泣き出すこともあります。何が原因なのか、よくわからないことも多いです。
後からわかったりして、反省することもあります。
親であっても、何を思っているのか、何を考えているのかとずっと思うばかりです。
にこにこしていても、本当はそうではないのかもしれない。
私だけが勝手に幸せと感じているのではないかと不安に思う気持ちもずっとあります。
だからこそ、口から出す言葉の支援や代わりとなる、コミュニケーションを手助けしてくれるAIやロボットなどのテクノロジーの進展には強く期待しています。
知的障害の兄は恐ろしいほど最高で恐ろしいほど恐ろしかった

(チャーリー)


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