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自閉症の子どもたちは記憶した経験の応用が困難。視覚化が有効

time 2019/06/15

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自閉症の子どもたちは記憶した経験の応用が困難。視覚化が有効

オーストラリアでは約70人に一人が自閉症スペクトラム障害と推定されています。
子どもの場合では割合はもっと多くなります。
オーストラリアでは自閉症スペクトラム障害の人の80パーセント以上が25歳未満となっているからです。

発達障害である自閉症スペクトラム障害の子どもたちの多くが、社会面、学習面、コミュニケーション、そして知的な面で問題をかかえています。

発達障害、自閉症の子への教育は、先生や教育システムにとって簡単なものではありません。

そうした子どもたちに対応するためには、子どもたちの見ている世界や学ぶ方法を理解する必要があります。

自閉症の人たちは、自分が記憶している経験の蓄積、エピソード記憶の利用方法が私たちとは少し違っているようです。

過去に行ったこと、つまり、いつどこで何が起こったか、どう感じたか、同対処したかの経験を私たちは記憶しています。時間と場所のイメージが頭に残っています。

自閉症の子どもたちは記憶した経験の応用が困難。視覚化が有効 m2-1

そして、それを利用することで、私たちは新しい状況下でも行動することができます。
記憶が行動内容を決定することを助け、誰がどのように感じるか、未来に何が期待できるのかを想像することができます。

私たちはこれらのことを特に意識しなくても行えています。
そのために意識的に計画を立てなくても、新しい状況下で対応することができています。
つまり、私たちはこれまでに蓄積された経験、記憶をもとに、いつでも状況にあわせるように対応したり、修正させることができます。

しかし、自閉症の人たちはこうした経験の蓄積を意識せずに応用利用することができていないと、これまでの研究が示唆しています。

自閉症スペクトラム障害の人たちは経験の蓄積である記憶の応用ができないために、自ら推論することが難しかったり、これまでと違う状況に対応することが難しいのです。

自閉症スペクトラム障害の人たちは、より固定的、厳格に経験を保存してると考えられます。
現在の状況にあわせて、過去の経験を応用させることが難しくなっています。
柔軟に利用することができないために、予測したり、考えたり、行動するのが簡単ではありません。

一方で、同時に人の名前や物事の関連性など、具体的で厳格な事実や関係については正確に思い出すことは得意かもしれません。

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厳格に蓄積された経験は、変化する状況を理解し対処する能力を制限してしまいます。
そのために、自閉症スペクトラム障害の人たちは、蓄積された経験と異なる状況に対して過剰反応し、感情的になってしまったり、注意することが難しくなっている可能性があります。

また、これまでの経験と言語を結びつけることも難しいかもしれません。
日常生活においては、コミュニケーションだけでなく記憶にも言語が利用されます。

エピソード記憶は、視覚からの情報に刺激されます。
自閉症の人たちは、視覚をよく使う作業を行う場合には、高いパフォーマンスを発揮することがめずらしくありません。
そのため、自閉症の人たちのエピソード記憶を刺激する方法として、動画で伝えることが有効です。

動画による指導が、自閉症の子どもたちの社会的スキルを向上させることについて、38の研究がこれまでに行われています。それらによれば、自閉症の子どもたちが記憶した経験をより一般化し、応用できるようになっていました。

動画で見ることは、過去の同じような経験を思い出したり、行ったことや対処方法を説明したり、不慣れな状況下でどう行動するべきか決定することに役立ちます。

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また、架空の状況、「物語」による指導によって、自閉症の人たちが社会的、感情的な問題に対処することができるようになることも研究で示されています。
日常のエピソードを例にして、自分が主人公になってストーリーを作るものです。
子どもたちは、過去の状況を目に見えるようにしたうえで、それが少し違った状況での場合の行動をイメージします。

自閉症の子の多くは読解力の問題もかかえています。

いくつかの研究では、イメージすることを教えることで、読解力が向上することを示しています。
子どもの想像力を活かす方法です。
例えば、物語を読んで登場人物がどう感じているのかを書き留め、次に何をするのかを予測し、他の登場人物はどう感じているのか想像してもらいます。
自閉症の子どもたちへのこの読書療法では、脳内の言葉の領域と、イメージの領域のつながりが改善していることも研究で示されています。

自閉症スペクトラム障害の人たちが世界をどう認識し、学んでいるのかについては、これまでの20年の研究で大きくわかってきました。
研究でわかってきたことの一部でも、学校で先生たちは利用できるはずです。
そして、発達障害の子どもたちを支援する教育システムにも、こうした新たな研究成果を利用できるはずです。

オーストラリアン・カソリック・ユニバーシティ 教育芸術学部 教授 ジョン・モンロー

(出典:豪THE CONVERSATION)(画像:Pixabay

自閉症の人はこれまでの経験の記憶が厳格すぎて応用がきかない。

なので、これまでとは異なることが多い現実世界では、それを応用利用できないために困難をかかえてしまう。

動画や読書でのイメージ化でそれが改善できる。とのこと。

かかえている困難についてもっとわかればいいなと願います。

うちの子はお話ができないので、本人がどれほど大変な時間を過ごしているのか、私はわかっていません。

乗り移ることができたり、テレパシーがあったら本当にいいなと思います。

しかしそんなものはありません。テクノロジーの進展に期待するしかありません。

発達障害など子どもたちがかかえる困難を助けるAIの大きな役割

(チャーリー)

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