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子どもの発達障害の診断で自分もそうであることを知った母親たち

time 2019/06/16

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子どもの発達障害の診断で自分もそうであることを知った母親たち

マリア・メルカドはずっと自分が他の人とは違うことを感じていました。

アメリカで大家族の中で育ったメルカドは、怒られたりしないかぎり、話をすることはほとんどありませんでした。

外の世界では、頭が良い恥ずかしがり屋の女の子と思われました。
4歳の頃には読書をしていたからです。
しかし、人と目を合わせることができませんでした。

学校に入ってからは、吃音があったり妄想にふけることがありましたが、学習面では問題はかかえることはありませんでした。しかし人との関係では苦労しました。

メルカドは大人になってからも、自分の考えを言葉で伝えるのに苦労しました。

メルカドは苦労してきた理由を28歳のときに知りました。
生後13ヶ月の息子のジャクソンが退行し始めたときです。

「突然、ジャクソンはまわりへの関心がなくなりました。
『ママ』『パパ』と言うこともなくなりました。
名前を呼んでも反応しなくなりました。」

その5ヶ月後にジャクソンは発達障害の自閉症スペクトラム障害と診断をされました。

メルカドは最初の頃はショックを受けていましたが、ジャクソンが言葉と一致する写真を選べることを見るとふだんを取り戻しました。

子どもの発達障害の診断で自分もそうであることを知った母親たち m2-2

アメリカでは、自閉症の男性は自閉症の女性の4倍にのぼります。
何十年もの間、女性は自閉症になりにくいと考えられてきました。

しかし現在では、自閉症の女性の多くが見落とされていたと考えられています。

自閉症の女性が、自閉症の子どもを持つこともあります。
その場合に、親子ともに人生をより良く過ごしていくために、他の人にはできない方法を見つけていることもあります。

母親となったメルカドはこれまでの30年に経験してきた苦労から、正式な診断がなくても、自分が自閉症スペクトラムであることに疑いはありませんでした。

「私は、自分が自閉症スペクトラム障害であるので、自閉症スペクトラム障害と診断をされた息子に、適切な支援ができるように思いました。なので私はうれしくなりました。

それは、息子のことがよくわかっているからというよりも、自閉症スペクトラム障害である私を私が一番知っているからです。」

息子のジャクソンが眠らないときには、メルカドは昔自分が眠れないときにした方法で寝かしつけました。
ジャクソンが再び話すことができるように、メルカドは努力し一緒に座って泣くこともありました。

「ジャクソンがコミュニケーションをしようとするためには、私はそうさせなければならないことが自分の経験からわかっていました。」

そして、ジャクソンと同じくメルカドも感覚に過敏であるため、いつもの生活でヘッドフォンを利用しています。

母親のメルカドがジャクソンによく注意を払ってきたのは、自分がそうされなかったからだといいます。

子どもの発達障害の診断で自分もそうであることを知った母親たち m3-2

発達障害である自閉症の男性と女性での違いについては明らかになっているとはいえませんが、
最近の多くの研究では、違いがあることが示唆されています。

例えば、自閉症の女の子の多くが、かかえる困難を隠して社会的な交流を行うことができています。
まわりの女の子にあわせて、ピンク色を好んだり、ぬいぐるみを集めることもできます。

メルカドのように、たびたび内向的な恥ずかしがり屋なだけと考えられてきました。
しかし実際には、あわせて不安障害やADHDを抱えていることもあります。

ジェニファー・マリアが2歳の娘を小児科医に連れ相談したときには、コミュニケーションの困難は言語障害によるものだと診断されました。

ジェニファーの娘は相手の目を見ることができました。そのために自閉症スペクトラム障害だとは診断されなかったのです。

しかし、母親のジェニファーは医師の診断を信じることができませんでした。
それは、これまでに何度も娘がパニックを起こすことがあったからです。

また、ジェニファーは自分が自閉症スペクトラム障害ではないかと疑っていました。
自分もそうした経験をしてきたからです。

ジェニファーは、米ノーフォーク州立大学の准教授です。
ジェニファーの娘と同じ日に、39歳で自閉症スペクトラム障害だと診断されました。
その1年後には、息子も自閉症スペクトラム障害と診断をされました。

「娘は、常同行動など自閉症スペクトラム障害の特徴的な行動をすることがありませんでした。
そのために、なかなか正しく診断されずに苛立ちを感じていました。
私が、何度も診断を受けさせていなかったら、正しく診断されることはなかったと思います。」

早期に診断されたことで、5歳までに週に40時間の言語療法、作業療法、行動療法を行い、最終的には言語の遅れもなくなりました。

「娘はまだ多くの困難をかかえています。しかし、改善できることもあると考えています。」

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早期にこうした療育を行うことができれば、かかえる問題が原因となり、うつ病や不安症にもなってしまうことをふせげます。

しかし早期でなかったとしても、診断されることで自閉症スペクトラム障害の女性は支援の対象となり、必要なサポートにアクセスができるようになります。

そして、人生の目的が変わる人もいます。
現在60歳のデナ・ガスナーは、それまで娘の世話をきちんとできずに、ずっと自分を責めてきました。

息子のパトリックが4歳のときに、自閉症スペクトラム障害だと診断をされてすべてが変わりました。

それをきっかけに、自分も診断を受けると38歳にして自閉症スペクトラム障害と診断をされたからです。
それから、デナは自閉症の人たちへの支援活動に取り組み、会議への出席や講演を行っています。
うつ病や双極性障害、15種類の薬物治療を受けてきた30年の経験を経て、自分の天職を見つけたといいます。

博士号も取得し、現在は知的障害や発達障害の人たちに支援サービスを行う団体の役員となっています。

「これまでしてきた経験は、私に必要なものだったんです。

今では振り返って、神に感謝することができます。

息子が自閉症スペクトラム障害であったことをきっかけに、自分もそうであることがわかり、自分が何者なのかわかったんです。」

(出典:ニュージーランドstuff)(画像:Pixabay

子どもをきっかけにして、自分が発達障害であることがわかる。

そうしたことは昔に比べて、「発達障害」についての意識、理解が高まったことから、めずらしいことではないように思います。とくに女性に関しては「少ない」と思われていたのでなおさらだと思います。

歳を重ねてからの診断であれば、そんな困難をかかえていても現在まで過ごしてきた自分を褒めて、大きな自信をもって、これからも前に進んで頂きたいと思います。

自閉症の女の子と成人の女性の多くが正しく診断をされていない

(チャーリー)

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