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自閉症の人を雇用することに価値を見出している企業が増えている

time 2020/09/26

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自閉症の人を雇用することに価値を見出している企業が増えている

私の好きな架空のキャラクターに、スタートレックのスポックとセブン・オブ・ナインやグッド・ドクターのショーン・マーフィーがいます。

それぞれの仕事に秀でているだけでなく、彼らはすべて、自閉症の人たちからは自閉症の人だと考えられています。
これらのキャラクターが仕事に秀でていて、そして同時に、発達障害である自閉症の特徴を持っていることは偶然ではありません。

彼らは皆、論理的思考者であり、好奇心旺盛で、証拠に基づいた意思決定者であり、粘り強く、問題解決に粘り強く、集中力があります。

彼らは他の人とは異なる視点を提供し、多くの企業にとってトラブルにつながる組織的思考や根拠のない意思決定に屈することはありません。

そして、社会的な相互作用の中で明確かつ正直である傾向があります。

彼らは、オフィスの政治の中で泥沼化するのを止めることができます。

以上の理由から、自閉症の人を雇用することに価値を見出している企業が増えています。

マイクロソフトやデルなどのテクノロジー企業は、自閉症の人を採用するプログラムを用意しています。
採用プロセスでは、候補者の技術的な能力を重視します。

認識が異なる、異なる考え方を持つ人がもたらすメリットを得るために、自閉症の人を雇用する、さらに先進的な企業もあります。
ドイツのソフトウェア会社のSAPは、2013年に自閉症スペクトラムの人をより多く採用し、彼らが会社にもたらすメリットをアピールする取り組みを開始しました。
同社の最高経営責任者であるクリスチャン・クラインはこう言います。

「発達障害である自閉症の同僚がいるSAPのチームは、特許出願の増加、製品の革新、管理能力と共感力の向上を報告しています」

それは、自閉症の人たちの好奇心、大量の情報を記憶する能力、パターンだけでなく詳細を見る能力、そして仕事をやり遂げるための決断力によるものでしょう。
問題に対する新しい方法は、会社に革新をもたらしました。
これらの成功は、マネジメント層も興奮させ、発達障害の人たちに目を向けることを奨励するものとなっています。

しかし、このような明らかなメリットがあるにもかかわらず、自閉症の人の就業率は現在高くありません。
失業中の自閉症の成人の大多数が雇用を希望し、提供できるスキルを持っているにもかかわらず、イギリスでは32パーセント(フルタイムでは16パーセント)、オーストラリアでは38パーセントにとどまります。

現在の採用プロセスでは、アイコンタクト、世間話、社会的な距離感が重視されることが多く、有能な自閉症の候補者を見落とす可能性があります。
いわゆるソフトスキルと呼ばれるものが、仕事に不可欠ではない場合でも、求められたり、それで判断されたりすることがあります。
そして、それらが仕事上の倫理観や技術的、知覚的スキルよりも優先されることがあります。

自閉症スペクトラムの人は、さわやかで率直で正直な人だと考える人もいます。

しかし、自閉症の人たちはそうでない人とは異なるコミュニケーション方法を見せるために失礼だと思う人もいます。
それは他人のことを気にしていないからではなく、発達障害などでない人たちが期待するような方法で相手に反応していないだけかもしれません。

キャサリン・クロンプトンとスー・フレッチャー=ワトソンによる最近の研究では、「研究に参加した自閉症の人たちは、自閉症とそうでない人の混合グループよりも、互いにより効果的にコミュニケーションをとっていたことがわかった」としています。

これは、自閉症の人とそうでない人がコミュニケーションと社会的相互作用についての異なる期待を持っていることを示しています。

異なるように考え、異なるように感じて、異なるコミュニケーションをしているのです。

自閉症の人がもつスキルを見落とさないためには、企業は直接的な差別と間接的な差別の両方が障壁となっているジェンダーと人種の多様性を改善した経験から学ぶことができます。
職場におけるジェンダーと人種の平等に関しては、まだ長い道のりがあります。
それらと比べて、神経多様性のための道のりは決して険しいものではありません。

機会均等方針やジェンダー、人種、「障害」に関する開示を含む企業の報告書を長年にわたって調査した結果、神経多様性チームの利点や自閉症者の成功、彼らを受け入れるために取られた措置についての言及は、まだ多くはありません。
神経多様性、ニューロダイバーシティに対して、今後認識が広まることが必要です。

うまくいけば、多くの人とは異なる考えを持つ人たちがもたらす変化を期待できます。

私たちの未来を創造するためには、女性、異なる人種、文化、性的指向、ニューロダイバーシティなど、あらゆる種類の人たちが組織のあらゆるレベルで必要とされます。

英ダラム大学 会計学教授 キャロル・A・アダムス

(出典:英THE CONVERSATION)(画像:Unsplash

法定雇用率を満たすためという思考の採用を続けていれば、競争力のある価値を創出することは不可能でしょう。

他にはない価値を創出するためには、多くの人とは違う視点、思考が不可欠です。

競争力のある企業では、まわりの空気を読めることよりも、大きく空気を吸って、まわりとは違うアイデアを示せる人が求められています。

発達障害の人は人類みんなの進化をともに歩んできた違う人たち

(チャーリー)


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