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マスキングする自閉症女性は人の「初期設定」の違いを意識した

time 2021/03/04

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マスキングする自閉症女性は人の「初期設定」の違いを意識した

2020年は、私の人生で最高の年でした。

初めて、自分ではない誰かのふりをする必要がありませんでした。
自閉症スペクトラム障害をかかえる一人として、私は「違う」ということで批判を受けながら、人生を送ってきました。

しかし、新型コロナウィルス感染拡大による社会的孤立がこれを壊してくれました。
そして、私の困難のほとんどは自閉症が原因ではなく、私がそうでないふりをしていたことに原因があることがわかりました。

マスキング、カモフラージュまたは適応モーフィングとして知られている、自閉症スペクトラム障害の人たちがする、意識的または無意識の「人に合わせた反応」は、「最高の正常」になることを目的としたものです。
赤ちゃんのように甘やかされたり、疎外されたり、嫌われたり、いじめられたりすることを避けるために行っています。

自分が避けられていることに気づいて、10代の頃からマスキングを始めた33歳のラクシタはこう言っています。

「どのようにして笑顔を作ったらよいか練習しました。
鏡の前で何時間も。
どのように挨拶をするか、どう質問するかも、
私は映画や歌や、母を観察して台本を作って、練習しました」

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マスキングには表情の練習、社会的な交流の前に話題のリストを用意しておくこと、好んでいないのにハグなどを行うこと、「変人」というレッテルを貼られないように自分の興味のあることを積極的に話さないことなど、幅広い行動が含まれます。
刺激に対する過敏さを隠すこともあります。

「圧倒されたときは、私は私の前で私の手をきつく握っています。
本当にきつく。

片方の手の指をもう片方の手で痛くなるほど押しつぶします。
そうすれば、私は痛みに集中して、逃げ出したい衝動を抑えることができます。
(しかし、おかしな人として見られます)」

自閉症スペクトラムの女性の作家、ヴァネッサ・ニロデは2019年にそう記しています。

マスキングは多くのエネルギーを必要としますが、自閉症の人たちが短期的なものの社会に溶け込むのを助けてくれます。

「マスキングを終えると、猛烈に休息が必要になります」

そう、発達障害の子どもたちを支援するインドの非営利団体Ummeed Child Development Centre(UMDC)の特別教員であマラ・シャハは言います。

「私は学校ではとてもおとなしい女の子でした。
しかし、家では攻撃的で、いつも喧嘩ばかりしていました。

母は私を精神科に連れて行き、
『なぜ彼女は学校では天使で、家では悪魔なのか?』
そう医師に相談していました。

私は自分に何が起こっているのかを理解するのに何年もかかりました。
今は、答えを知っています。

私は学校で多くの時間、マスキングをしていました。
そのため、学校の時間が終わると精神的に超疲弊していました」

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しかし、長期的に見ればマスキングは精神的な健康を損なう可能性があります。
ラクシタは10代の頃には、自殺するために「詳細な計画」を立てていたと言います。

マスキングは
「自分が誰であるか、世界の中で自分の居場所が何であるかを知らない、自分のアイデンティティの感覚を持っていない」
状態にたびたび導きます。

これは、人間関係や人生のキャリアにまで影響を与えるものとなります。

「長期的には、自分自身の全体的な認識が歪みます」

そう、現在29歳のA.B.は言います。
彼女は大学生の頃からマスキングを始めました。

「いつも演技をしていると、演じている自分と本当の自分との間で混乱してきます。
本当の私についての混乱は、大きな不安になります」

この自信喪失は何年も続く可能性があるとシャハは言います。

一般的な不安と社会的不安の両方に加えてのマスキングはうつ病、自傷行為、自殺傾向につながる可能性もあります。
国や文化、性別を超えて、マスキングはダメージを与えています。
カリークはこう言っています。

「常に自分自身の基本的な側面を変更しようとした結果として、私は極端な自信喪失、自閉症の燃え尽き症候群をかかえました。
私はまわりの文化やルールに馴染もうとしている、地球にやってきたエイリアンのように自分を思いました」

マスキングはまた、自閉症と診断されることを遠ざけます。
その結果、どれだけ努力しても、わからない理由で何年も苦悩を続けることになります。
これまでの研究によれば、男性よりも女性が多くマスキングを行っています。

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しかし、マスキングが知られるようになり、そして「自閉症であることの誇り」も生まれて変化が現れてきました。
ゆっくりですが、自閉症への偏見がこうしてなくなっていけば、マスキングをする必要もなくなっていきます。

それでも今は、ニューロダイバーシティが謳われるようになってきても、マスキングを止めることが簡単でない自閉症の人も多くいます。
A.B.は自分が評価されていない理由になっていると、自分の自閉症の特徴を感じたとき、または自分が積極的に自分が誰であるかについて感じたりすると、人の「初期設定」の違いを意識してしまうといいます。
ラクシタもこれはわかるといいます。そしてこう決意しています。

「どれだけ練習しても、マスキングは自然になりませんでした。
私は孤独を求め、自分自身に優しくします」

私も、自分自身を見失うことなく、自閉症でない人たちの世界で生きてきて、負担がかかり燃え尽きていました。

自分が自閉症であることのユニークさを理解したにもかかわらず、新型コロナウィルス感染拡大の収束後にまた多くの人と関わるようになれば、また偏見にさらされるのではないかという恐怖をもっています。

しかし私はもう、マスキングを止めたいと思っています。

(出典:インドTHE SWADDLE)(画像:Pixabay

悪いことばかりではなく、こうして良いことだったと感じる人もいます。

大きな出来事が契機となり、こうやって時代は変わっていくのだと感じています。

新型コロナによる自閉症の子の家族たちへの良い変化と悪い変化

(チャーリー)

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