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私は発達障害の美術史研究科。これからの美術館に期待すること

time 2021/03/05

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

私は発達障害の美術史研究科。これからの美術館に期待すること

新型コロナウィルス感染拡大の収束後、美術館にとってはどのような状況になるでしょうか。

美術館が再開する日は近づいています。
しかし、たくさんの来館者を詰め込むということには数年はならないはずです。

公共空間の安全性への私たちの認識が変わったからです。

そして、来館者数が減っている間にこそ、できることがあると考えています。

これまで、障害をかかえる人たちは、そうでない人たちに比べて美術館を訪れることが著しく少なくなっていました。
この状況は変える必要があります。

障害をかかえる人たちの来館を難しくしている理由はたくさんあります。
そのすべてを簡単に解決することはできません。
最大の問題は、物理的なインフラではなく、制度的な考え方にあるようです。

もしあなたが、ここイギリスのテート・ブリテン国立美術館を訪れることができるのであれば、世界クラスの美術館の体験ができます。
しかしそうでない場合は、オンラインの低品質な複製品やウィキペディアから引用されたテキストを通して、イギリスの芸術を体験しなければなりません。

現状、イギリスの多くの美術館は障害をかかえる人が訪問を検討するのに必要な基本的な情報も提供できていません。
目の不自由な人が芸術を楽しむことを支援している慈善団体VocalEyesの調査によれば、イギリスの国立美術館で障害者の来場を歓迎していることをウェブサイトで発進しているのは半数以下でした。
1/5はのサポートについて全く言及もしていませんでした。

しかし、新型コロナウィルス感染拡大によって、美術館はウェブサイトであらゆることを説明し、これまで以上に事前の情報を提供しなければならなくなりました。

博物館が再開したときには、誰もが取り残されたと感じることがないようにこのような細部への配慮を障害をかかえる来館者にも適用する必要があります。
もっと、インクルーシブにするのです。

イギリスの美術館が常に置き去りにしているグループがあります。
その人たちのために私はとくに訴えたいと思います。

発達障害、自閉症の人たちです。

発達障害の人が美術館を訪れるには、新しい場所や新しい体験への不安を解消するために、たくさんの計画が必要になることがあります。

私が発見した限りでは、リバプール国立美術館だけが、自閉症の人のための専用の配慮を行っています。

美術館が、イギリスで自閉症の診断を受けた推定70万人へもっと配慮することができれば、すばらしい来館者になってくれるはずです。

自信をもって私はそれを言えます。
それは私が自閉症と診断されているからです。
当時は「アスペルガー症候群」という用語が使われました。

今、私は美術史研究家です。
自閉症でなければなることができなかったと思っています。
私には自閉症は天の恵みです。

歴史的な肖像画に夢中になりました。
それは多くの自閉症の人がかかえる社会的な困難からの私の逃げ道でした。

10代の頃、私にとって特別な場所はロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーでした。
通りから簡単にアクセスでき、近くにある賑やかなであるナショナル・ギャラリーよりも静かで、私は歓迎されているように感じることができました。

その中で、私は絵と交流し、誰からも批判されず、私の世界を作れました。
肖像画の人物が私の友だちになってくれました。
その後、他のギャラリー、特にオークションハウスで、肖像画のカタログの間違いに気付き始め、美術史的発見のスリルを味わいながら、まで出会っていない肖像画を探し求めるようになりました。

また、私は幸運にも視覚記憶力に優れています。
これもニューロダイバーシティの恩恵です。

自閉症による困難に対処するのはたいへんです。
最も疲れるのは、社会が「普通」と判断するものに、自分を合わせようとすることです。

新型コロナウィルス感染拡大によって、私たちはみんな、私たちの生活をどのように生きるかを振り返る時間を持ちました。
私にとっては、自分を隠すのを止め、他の誰かのふりをしようとするのを止められる時間になりました。
新型コロナウィルス感染の収束後、私はこれまでの自分とは違う、自分を楽しみます。

(出典:英THE ART NEWSPAPER)(画像:Pixabay

発達障害などの人と家族たちだけが楽しめる「時間」を設けて頂けるといいなと思います。

そうした人たちだけであれば、まわりの目を気にする必要がなく、快適に楽しめます。

発達障害の子と家族だけが楽しめる時間を毎月設けている博物館

(チャーリー)


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