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自閉症の子は特有の不安症をかかえ、脳の扁桃体も変化。研究

time 2022/02/13

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自閉症の子は特有の不安症をかかえ、脳の扁桃体も変化。研究

何百もの脳スキャンを含む長期的な研究により、扁桃体の変化が自閉症子どもの不安の発症に関連していることが明らかになりました。

米カリフォルニア大学デイビス校MIND研究所の研究者らによるこの研究はまた、自閉症に特有の不安の種類を示す証拠ともなっています。
この研究は、『Biological Psychiatry』誌に掲載されました。
精神医学・行動科学科の博士研究員で論文の共同筆頭著者であるデレク=セイア・アンドリュースはこう言います。

「自閉症に特有の不安と何らかの生物学的関連性を見出した研究は、今回が初めてだと思います。
今はとくに、新型コロナウィルスによって、とても不安は顕著になり、自閉症の人を衰弱させる可能性があります。
脳内で何が起こっているかを理解することは重要です」

扁桃体は、脳の中にある小さなアーモンド型の組織です。
感情、特に恐怖の処理に重要な役割を果たし、自閉症と不安の両方に関連しています。

米カリフォルニア大学デイビス校の教授で論文の共同執筆者であるデイビスG・アマラルはこう言います。

「扁桃体の制御異常が不安に関与していることは以前から知られていました。
私たちはこれまでに、多くの自閉症の人において扁桃体の成長軌道が変化することを示しています」

自閉症の人の多くは不安症をかかえています。
アマラル教授らのこれまでの研究で、不安症をかかえる割合は自閉症でない子どもでは8パーセントであるのに対し、自閉症の子どもでは69パーセントにもなっていることがわかっています。

f3 自閉症の子は特有の不安症をかかえ、脳の扁桃体も変化。研究

しかしこれまで、自閉症の人の扁桃体の経時的発達を、さまざまな形態の不安との関連で調べた研究はありませんでした。
今回の研究では、2歳から12歳までの自閉症の子ども71人と自閉症でない子ども55人の脳を磁気共鳴画像法(MRI)でスキャンしました。

そして、自閉症を専門とする臨床心理士が、9〜12歳のときに、子どもについて両親にインタビューを行いました。
インタビューには、精神疾患の診断に用いられるマニュアル「DSM-5」で定義された不安症に関する質問も含まれていました。
臨床心理士は、不安障害面接表(ADIS)と自閉症スペクトラム補遺(ASA)という自閉症に特有の不安のために開発されたツールを使用しました。

その結果、自閉症児の半数近くが一般的な不安症、自閉症特有不安症、あるいはその両方を持っていることがわかりました。

一般的な不安症をかかえる自閉症の子どもは、そうでない子どもと比較して有意に扁桃体が大きくなっていました。
一方で、自閉症特有不安症をもつ自閉症の子どもでは、逆に、扁桃体積が有意に小さくなっていました。

精神医学・行動科学科の教授で論文の共同執筆者であるクリス・ウー・ノダールはこう言います。

「これまでの研究では、これら2つの異なるタイプの不安症に関連する扁桃体の大きさを区別していませんでした。
もし、一般的な不安症と自閉症特有不安症の両方を一緒にしていたら、扁桃体の変化はお互いに打ち消しあって、これらの異なる扁桃体発達パターンを検出することは出来なかったでしょう」

ノダール教授とアマラル教授は、15年間、自閉症の人たちを追跡調査し、この分野の知識を進歩させる数々の研究を発表しています。

「今回の研究の目的は、2歳から12歳までの扁桃体発達の軌跡を追跡して、これらの異なるタイプの不安症について早期予測因子があるかどうか、つまり、違いが存在するかどうかを確認することでした」

これまでの研究で、自閉症の人がかかえる不安は複雑であることが示唆されています。

ある自閉症の人は、自閉署でない人と同じような状況で不安をかかえます。
一方で、自閉症の人に特有な状況で、不安をかかえることもあります。

f1 自閉症の子は特有の不安症をかかえ、脳の扁桃体も変化。研究

アンドリュースはこう言います。

「似ているのですが、不安が生じる状況が異なるのです。
それは、顔の毛や便座のようなものに対する、一般的でない恐怖症かもしれませんし、社会的混乱に関する恐怖や、本当に興味のあることに関する資料へのアクセスを失うことに関連した過度の心配であるかもしれません。
それらは、自閉症の人に特有の状況で生じる不安です。
明確な脳の変化が、自閉症特有の不安に関連していることを考えると、自閉症にこの種の不安が存在するという考えは間違いではないでしょう」

実際、今回の研究に参加した自閉症の人の15パーセントは、自閉症特有の不安症のみをかかえていました。

「こうした子どもたちは、通常の自閉症の診断では見逃されてしまいます。
また、この種の不安症には特殊な治療が必要かもしれません。
だからこそ、不安症と自閉症の根底にある生物学的状態を理解し、これらの子どもたちに少しでも助けとなることが重要です」

将来的に、研究チームは、扁桃体が脳の他の領域とどのように相互作用するかを調べる予定です。
ノダール教授はこう言います。

「扁桃体だけで話が終わるとは思っていません。
扁桃体が、他の脳部位との結合ネットワークを通じて、誰に語りかけ、何をしているのかを探ることが重要なのです」

(出典・画像:米カリフォルニア大学デイビス校医学部

うちの子も私が理解できていない不安などをかかえているのだろうと思います。

情緒不安定でいつもより激しい動作をしていても、私にはその理由がわからなかったりするので。

もっとわかって、もっと味方になりたいと思います。

自閉症の子の約8割がメンタルヘルスの問題などもかかえている

(チャーリー)

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