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体内時計が正しく機能しないことが自閉症、睡眠障害の原因。研究

time 2022/03/27

この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

体内時計が正しく機能しないことが自閉症、睡眠障害の原因。研究

米ミネソタ大学医学部、米テキサス大学ヘルス・サンアントニオ校、ギリシャのヘラス研究技術財団(FORTH)の生物医学研究所(BRI)の研究チームは、概日時計遺伝子の破壊が自閉症スペクトラム障害の発症に関与している可能性を発見しました。
この研究は “Molecular Psychiatry”に掲載されています。

自閉症スペクトラム障害(ASD)は、社会的スキル、反復行動、言語および非言語的コミュニケーションに問題があるなど、幅広い行動状態を特徴とする発達障害を指します。
米国疾病対策予防センターによれば、米国では44人に1人の子どもがASDと推定されています。

そうでない子どもでは30パーセント未満であるのに対し、ASDの子どもの約50~80パーセントが睡眠の問題をかかえています。

ASDの睡眠問題の原因は完全には解明されていないものの、体内時計の誤作動が原因になっている可能性があります。

ミネソタ大学医学部神経科学助教授で本研究の共著者であるルイフェン・チャオ博士はこう述べています。

「自閉症の人は体内時計の機能が頻繁に乱れ、しばしばさまざまなかたちの睡眠障害を示すことが以前から認識されています。
しかし、時計遺伝子の破壊が、直接的に自閉症につながるかどうかはわかっていません」

今回の研究は、マウスの必須時計遺伝子を破壊することで、自閉症に似た表現型になることを発見しました。

具体的には、Bmal1遺伝子の全体または小脳の欠失は、社交性、社会的コミュニケーション、過度の反復行動における深刻な障害を引き起こす可能性があることがわかりました。
小脳性運動失調も確認されています。

研究チームはさらに小脳の病理学的変化を調べ、発達障害を示す多くの細胞および分子の変化も発見しました。
FORTH研究所神経生物学研究室のクリストス・コカス主任研究員はこう言います。

「時計遺伝子が壊れることは、いくつかの自閉症やその他の発達障害の基礎となる可能性があります。
この発見は、さらなる深い研究への道を開くものです」

(出典:米ミネソタ大学医学部)(画像:Pixabay

うちの子も薬を飲むようになって、ここ数年はよく眠ってくれます。

それまでは本当に寝ませんでした。何日も寝ないこともふつうでした。

人間の体の中に、睡眠などにも関わる時計があるとしたら、それが正しく機能していないのだと言われると、うなずくところがあります。

発達障害の子は時間感覚にも困難をかかえる

(チャーリー)


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