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メディアに描かれる自閉症の人は子どもから大人へ変化。研究

time 2022/07/01

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メディアに描かれる自閉症の人は子どもから大人へ変化。研究

米カリフォルニア大学サンタクルーズ校の新しい研究によれば、映画、テレビ、書籍、メディア報道、支援団体のウェブサイトにおける自閉症の成人の表現に、少しずつ改善が見られることがわかりました。

“Autism in Adulthood”に掲載されたこの研究は、2011年に”Disability Studies Quarterly”に発表された、自閉症に関する一般的な描写は圧倒的に子どもに焦点が当てられていることを明らかにした論文”Infantilizing Autism”の続編となります。
先のこの論文では、成人の自閉症者の描写が不十分であることに警鐘を鳴らしており、その結果、雇用や住居の確保など、一部の自閉症成人特有のニーズに対する社会の認知が制限される可能性があるとしています。

当時、子どもの代表に偏りがあるのは、支援団体が親や臨床医によって主導されていること、自閉症の初期診断と治療に重点が置かれていることなどが要因ではないかと推論しています。

しかし、それ以来、ニューロダイバーシティ運動は成長を続け、特に自閉症の自己擁護者たちは、自閉症の人々が生涯を通じていかに活躍できるかに焦点を移そうと取り組んできました。

カリフォルニア大学サンタクルーズ校心理学教授のナメラ・アクタルが率いる新しい研究チームは、こうした取り組みやその他の潜在的な影響が、過去10年間の自閉症に関する表現に影響を及ぼしているのではないかと考え、2011年の研究を再度行うことにしたのです。

「自閉症の大人は、自閉症がほとんどつねに子どもに関係するものとして描かれていることに強い不満をもっています。
自分たちの存在を見えなくしているようだといいます。
18歳になったとたんに、崖っぷちに立たされてしまうようなものです。
アメリカでは、それ以降に利用できる支援がほとんどないのです。
しかし、もちろん、大人になったからといって、自閉症でなくなるわけでも、配慮が必要なくなるわけでもないのです」

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表現の傾向がどのように変化したかを見るために、研究チームは、いくつかの有名な自閉症擁護団体や慈善団体のウェブサイトを調べました。
米国自閉症協会(Autism Society of America)の49の州・地域支部のオンライン資料を調べたところ、2011の調査時には、自閉症の人のなかで5パーセントしかなかった大人の写真が、20パーセントに増加していることがわかりました。
これは有意な改善です。
また、80パーセントのサイトが自閉症の大人について言及し、関連するページへリンクしていました。
さらに16の自閉症関連の慈善団体のウェブサイトも調査した結果、同様の結果が得られました。

この研究では、エンターテインメント業界全体の傾向も調べました。
研究者たちは、2010年から2019年の間に公開された、自閉症のキャラクターが登場する124の映画とテレビ番組を分析しました。

その結果、2011年の論文の分析では自閉症のキャラクターの68パーセントが子どもだったのに対し、今回の調査では58パーセントに減少していました。
この改善の一因として、自閉症の自己擁護者からのより正確な表現を求める声を受けて、制作チームが自閉症の描写案について助言するコンサルタントを導入するケースが増えていることが挙げられます。

出版業界も表現のレベルがかなり異なっていました。
研究チームは、2010年から2017年の間に出版された、本の説明に自閉症の登場人物についての言及がある484冊の英語フィクションについて調べました。

2011年の調査では、これらの登場人物の91パーセントが子どもだったのに対し、今顔の調査では81パーセントに減少していました。
さらに、大人向けの本では、登場人物が子どもである場合はさらに低く67パーセントになっていました。

研究チームはまた、米国内の印刷物、テレビ、ラジオのメディアから、2020年の4月から5月にかけて発表された、1人の自閉症の人を取り上げた90のニュース記事を分析しました。

これらのストーリーの58パーセントが自閉症の子どもを取り上げていました。
2011年の同様な調査では79パーセントでした。

しかし、自閉症の大人がニュースメディアで表現されるようになっても、まだ子どもらしく描かれている可能性があることも指摘します。
たとえば、自閉症の大人が登場するニュース記事の3分の1は、その両親についても触れていることがわかりました。
また、2011年の調査では、自閉症の成人自身よりも、自閉症ではない研究者や親、臨床医が自閉症の専門家として紹介される可能性が高いことも分かっています。

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全体として、今回の研究結果は、自閉症の描写において、大人へのシフトを示しています。

しかし、自閉症の大人の生活体験を真に反映する表現など、改善の余地はまだたくさんあると、新しい研究では述べています。

この論文の共著者であるカリフォルニア大学サンタバーバラ校のジャネット・ディニシャック准教授は、今後の表現の改善には、自閉症とジェンダー、人種、民族、その他の社会的カテゴリーやアイデンティティとの交差性にもっと注意を払うことが含まれるかもしれないと述べています。

「私たちは、自閉症の成人の表現を継続的に増やすとともに、自閉症が人の一生を通じてどのように現れるかという異質性を反映するような表現の仕方は改善する必要があります。
そして、自閉症の人が自分自身を表現できる機会も与えられる必要があります」

(出典:米カリフォルニア大学サンタクルーズ校)(画像:Pixabay)

たしかに、今では映画やテレビドラマでの発達障害、自閉症の登場人物のイメージには大人が浮かびます。

昔の映画などでは、多くは子どもでした。

正しく認識されてきた証拠ですね。

500ページの夢の束・感想レビュー&監督インタビュー

(チャーリー)

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