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幼い頃に自閉症を知った人は大人になって幸福感が高まる。研究

time 2022/07/21

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

幼い頃に自閉症を知った人は大人になって幸福感が高まる。研究

幼い頃から自分が自閉症であることを知った人は、大人になってからの生活の質や幸福感が高まる可能性があります。

“Autism”誌に掲載された新しい研究の結果です。

大人になってから自分の自閉症を知った人は、初めて自分が自閉症であることを知ったとき、自閉症についてよりポジティブな感情(特に安堵)を報告したことも明らかになりました。

この研究結果は、幼少期に自閉症であることを伝えることで、サポートへのアクセスや、その後の人生で成功するための自己理解の土台を提供し、子どもを力づけることができることを示唆しています。

今回初めて、幼いうちに自閉症であることを知ることが、成人後のより良い成果と関連するかどうかが、研究調査されました。

多くの自閉症の人、特に女性、人種的マイノリティ、サポートに乏しい人々が、その特性に気づいてから何年も経ってから診断されています。

今回の研究は、自閉症の学生と自閉症でない学生および学術研究者のチームによって行われました。
78名の自閉症の大学生を対象に、自分が自閉症であることを知ったきっかけや、診断についてどう感じているかなどを調査しました。
また、回答者は現在の生活や自閉症であることについてどのように感じているかも伝えました。

共著者の一人である英ポーツマス大学心理学講師のスティーブン・カップ博士は、13歳のときに自閉症と診断されて、自閉症であることを知りました。
カップ博士はこう言います。

「幼いときに自閉症であることを知った学生は、高齢になってから診断された人よりも、自分の人生について幸福感を感じていました。
私たちの研究は、自分が自閉症であることを、バランスのとれた、個人的で、発達に適した方法で、できるだけ早く伝えることがおそらく最善であることを示しています。
自分が自閉症であることを知ることは、自分自身を理解するのに役立ち、また自分と同じような人たちとつながるのを助けるので、力を与えることができるのです。

しかし、大人になってから診断を受けることも、しばしば力を与えてくれることがあります。
高齢になってから自閉症について知ることは、診断に対してより肯定的な感情、特に安堵と関連していました。
感情的な反応は、しばしば非常に複雑で、人それぞれですが、この発見は理にかなっています」

この研究では、親は子どもが大人になるまで自分が自閉症であることを告げるのを待つべきではないことを示唆しています。

しかし、研究に参加したほとんどの人は、発達レベル、サポートの必要性、好奇心、性格など、子どもに自閉症であることを伝えるときに考慮すべき要素を強調していました。
また、自分が自閉症であることを、子どもが理解し、自分自身をよく感じられるような方法で親は伝えるべきであると示唆する結果も得られています。
ある参加者はこう言いました。

「私は、自閉症は異なる考え方であり、難しく、疲れやすく、衝撃的であるものの、美しく、力強いもの、自閉症の人は自分らしく、自分のアイデンティティを誇りに思い、自分のニーズを満たすためのサポートを受ける資格がある、そう子どもに伝えたいと思います」

3歳で自閉症と診断され、10歳で自閉症であることを知らされた共同主著者の24歳のベラ・コフナーは、こう述べています。

「これは私たちの知る限り、自閉症の大学生においては、幼い頃に自分が自閉症であることを知ることが、心の健康に良い影響を与える可能性があることを示した初めての研究です。

願わくば、この発見が、いつ子どもに自閉症について話すべきかについて、親が抱いている懸念を解消するきっかけになればと思います。
とくに、『いつ』会話を始めるかが重要です。
私たちの発見は、自分が自閉症であることを幼いころから知ることが、自閉症の人の自己理解と支援へのアクセスを助け、大人になってからの幸福の基礎を提供することを教えています」

(出典:豪THE AUSTRALIA TODAY)(画像:Pixabay

受け止められるように、そのタイミングと伝え方は、そうは言っても悩むものだと想像します。

しかし、早く知ってもらうほうがこれからのことを考えれば、良いと思います。

うちの子の場合は重度で知的障害もあるため、こうした悩みはありませんでした。。

私は60歳になってから自閉症と診断。それは大きな贈りもの

(チャーリー)


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