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軽度自閉症の娘をもつ私は「部外者」。定型発達と自閉症の間で

time 2024/02/22

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軽度自閉症の娘をもつ私は「部外者」。定型発達と自閉症の間で

娘が3歳の時、専門の小児医が成長を評価し、比較的軽度の自閉症と診断しました。
もうすぐ、娘は5歳になります。

私は、ずっと道に迷っているような気持ちでいます。
それは、普通に成長する子どもを持つ親たちや、自閉症の子どもを持つ親たち、どちらのグループにも入れないと思うからです。
どちらのグループにも馴染めないのです。これは言うまでもなく、孤独でいらだたしい気持ちです。

この「部外者」感覚は、娘が正式に自閉症と診断されるずっと前からありました。

赤ちゃんの頃、成長の節目を常に区切りの直前になって、娘はやっと到達していました。
一番の親友の娘さんは、うちの子がようやく一人で座れるようになった時には、すでにつかまり立ちや、伝い歩きをして喜んでいました。

そして、幼児期に差し掛かると、親友は我が子が絶えず注意を要求することについて愚痴をこぼしました。
一方で私は、我が子がはしゃいで見せたり、おもちゃをいつ欲するのか、ましてや一緒にそのおもちゃで遊ぼうと私に頼むことがあるのかしらと思い悩んでいました。

娘が成長するにつれ、私たち夫婦は彼女が自閉症の他の症状をよりはっきりと現すようになったことに気がつきました。
それには、つま先歩行、言語の発達の遅れ、強烈な感情の爆発などがありました。

誰も彼もが何か意見を持ち、娘の振る舞いは「正常」であり、「そのうちに成長して克服するだろう」と言ってくれました。
娘の好き嫌いの激しい食事への対応策(「お腹が空いたら、いずれその皿の物を食べるようになるわ!」)や、社交スキルへのアドバイス(「お母さんみたいな内向的な子なだけよ!」)など、専門家でもないのに、よくないアドバイスをくれることもありました。

本当にお腹が空いていても、私の娘は決して、自分が安全でないと感じる食べ物を食べません。
そして、3歳でクラスの友達や先生の名前を一つも言えない子は、ただ、内向的な性格なだけとは言えません。

ある時点で、これらの人々に私の育児の悩みを打ち明けるのをやめました。
彼らが支えてくれないわけではないのですが、単純に彼らには理解してもらえないのです。

最終的に娘が診断され、私たちの疑いが確認された時には彼女はスペクトラム上にいることが分かりましたが、その評価でわずか2点低ければ自閉症の基準を満たさなかったでしょう。
基本的に彼女はスペクトラムのぎりぎりにいますので、娘に近しい人でなければ恐らくわかりません。

しかし、自閉症についてあまり詳しくない人々にとって娘の自閉症がすぐには明らかでないからといって、自閉症でないわけではありません。

正式に自閉症と娘が診断されて、私は早速インターネットで自閉症スペクトラム障害(ASD)の親のためのグループに参加しました。

自分に合う場所を見つけたくて、そう思うだけで少し気分が軽くなりました。
ようやく、スーパーで床に座り、バービー人形を手に入れることができずにパニック状態になっている娘を慰めている自分を、「わがままに甘えさせている」のではなく、「思いやりを持って接し、娘がうまく対処できる安全な場所を提供している」と理解してくれる人たちに会えると思ったからです。

しかし残念ながら、これらのグループにも私は馴染めないと感じ始めるのに時間はかかりませんでした。

結局のところ、比較的軽度の診断を受けた場合には、より重度の診断を受けた子どもを持つ親たちからの共感は多くは得られないのです。

正直、それは、私には理解できます。

ほかの親が自分の子どもが将来にわたって相当な支援が必要になるかもしれないという現実と向き合っているときに、誰が我が子がお手洗いの冷たい陶器の床を裸足で歩こうとしないことについての愚痴を聞きたいと思うでしょうか。

通常の成長をする子どもを持つ親が私の状況を本当に理解することができないように、私もスペクトラム上の他の多くの親たちの経験を理解するふりはできません。

幸いなことに、私が落ち込んで話を聞いてほしい時にはいつでも耳を傾けてくれ、根気が尽きる日があっても決して私を非難しない夫がいます。
また、私の気持ちをいつも迅速に認めてくれる信頼できるセラピストや、アドバイスを求めているわけではないことを理解し、愚痴を聞いてくれる数人の友人たちもいます。

でも、大変な一日の終わりに「あなたの気持ち、わかるわ」と本当に言ってくれるママ友がいたら、すごくうれしいです。

(出典:米Scary Mommy)(画像:たーとるうぃず)

私はかわいい我が子がいれば、それで充分です。

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(チャーリー)


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