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発達障害の子を変えるあやつり型ロボット

time 2016/12/21

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発達障害の子を変えるあやつり型ロボット

英ハートフォードシャー大学のチームによる調査では、数千の発達障害の子を持つ家族たちが、今後2年以内にロボットを手に入れたいと望んでいるそうです。
今までに、イギリスの300人の発達障害の子どもが、20体のロボットに触れています。
そのロボットはカスパーと呼ばれていて、学校や自宅で使われています。
イギリスでは、70万人の発達障害の人がいて、100人の子どものうち一人が発達障害です。
人とのやりとりに困難をかかえます。
原因は明らかになっていなく、治療法もありません。
2006年に最初のカスパーの開発を行った、ベン・ロビンス博士が説明します。
「発達障害の子どもがコミュニケーションに困難をかかえるのは、言葉の意味を理解することも、ジェスチャー、声色、表情の理解も難しいためです。また、これが原因でとても不安になってしまうためです。
人のかたちをしたロボットが、表現できることは最小限のものです。
いつも同じ服を着て、同じ帽子をかぶっています。
いつも変わらない姿のため、発達障害の子どもたちは安心でき、親しく感じることができます。」
カスパーは少し人に似たところもありますが、大きく異なります。
微妙なことを気にする必要があるコミュニケーションの難しさがないため、発達障害の子どもたちには親しみやすくなるのです。
カスパーは悲しくなると、頭を下げて、手で顔をおおいます。
カスパーには人工知能はありません。
離れたところで、親や先生が操作しています。
前もって録音した、言葉や歌を発することができ、手を振ったり、ウィンクすることができます。
最近の機能追加では、ナイフやフォークを使ったり、髪をとかしたり、歯を磨くこともできるようになりました。
これらは、子どもたちが家で衛生的に生活をするために必要なスキルです。
ロビン博士は長い時間をかけて試験を続けています。
4歳から16歳の70人の以上の発達障害の子どもたちが、カスパーに、家族にもできなかった子どもでも、ハグやキスをして楽しく過ごしています。
専門の先生や療法士が、このロボットを使って、子どもたちが他の子どもと一緒に遊べるようにしています。
特別支援学校の専門職で、トラック社を設立したナンキャノン・ジョーンズが言います。
「学校には、7人の生徒たちとはいっしょに座ったり、食事ができないひとりの子がいました。
母親は、ビスケットの箱をその子に持たせました。
そして10週間、カスパーで食べれるように支援を行いました。
すると、最終的にはその子はカスパーのひざの上にビスケットを置いて、いっしょに座ることができるようになりました。そこには他の子どもたちも座っています。そしてビスケットを自分で食べるようになりました。
私たちは何度もこうした素晴らしい経験をしています。
カスパーは、学校の一員です。
カスパーが子どもたちを変えてくれるので、カスパーにはずっといてほしいです。」
(画像・出典:英Mail Online
これまでにもロボットを紹介してきましたが、今回のものは人工知能などはなくて、人が操作するものです。
人の目や表情が介することに困難をかかえるのであれば、そこに限ってだけ人ではないものにしてしまう、この方法は人とのやりとりの練習にはよさそうです。
人工知能やロボットが、やりとりをする人の心のすべてにも変わることはできないと思うので。
しかし、このあやつりロボットをあやつっている間は先生や親は他のことができず、他の子にもかまえなくなってしまいます。今時のロボットとは異なり、高機能なあやつり人形、パペットという感じです。
人工知能を持つ、人があやつる必要のない、介護する側にも助けとなるロボットがますます進歩するのは求められることです。
こんな、まるまるかわいいロボットもありました。
発達障害の子ども向けロボットLeka

(チャーリー)


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