発達障害のニュースと障害者のハンドメイド

母が応援し自閉症青年はコミックを出版する

time 2017/10/16

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

母が応援し自閉症青年はコミックを出版する

ケニス・リーのA4サイズのノートを開くと、日本のアニメAKIRAに描かれていた街並みがスケッチされています。
建物の様々な大きさの窓や、屋上のアンテナまで、複雑な細部も描かれています。
次のページには、アニメキャラクターの筋肉が精巧に描かれています。

自閉症スペクトラムの25歳のリーはこう言います。
「私は発達障害によってどう変わっているのかはわかりませんが、
細かい、複雑なもの、ユニークなものが好きなんです。」
風景や建物などリーが描く、SF的なものはテレビやインターネットで見ていると言います。
リーは、最近コミックを出版することができる出資を受けました。
これから、ストーリーとキャラクターを決定していきますが、日本やアメリカのコミックを混ぜたようなものにしたいと考えています。
リーの将来の夢は、人気コミックイラストレーターになることです。
そしてこれまでに、パークロイヤル・ビーチ・ロードホテルからはシンガポールの史跡地区、カンポン・グラムの街並みのイラスト、マウント・アルバニア病院からは、ノベルティグッズのデザインの依頼を受けてきました。
リーは、ホリデーインホテルで、清掃の仕事を行っています。
仕事をしていない時には、アニメやイラストを見ています。
このAKIRAの街並みの絵は、仕事が終わってからの時間で三日で描きました。
絵具やクレヨンなどは汚れてしまうので、鉛筆やペンで描くのが好きです。

リーが、いつもひとりぼっちで、他の人とほとんど関わっていないのに両親は気づきました。
3歳のときに、自閉症スペクトラム障害と診断をされました。
そしてその頃に、絵の才能があることにも気づきました。
51歳の母親のスエは次にように言います。
「いつも、リーに紙、ペン、鉛筆を渡していました。
手だけで描くのですが、きれいな直線を描くんです。」
リーは12歳から18歳までの間、軽度の知的障害や自閉症の生徒のための特別支援学校に通いました。
そして、リーが持っている才能を伸ばすことができると母親が思った支援団体の芸術クラスにも通いました。
リーは建築物を描くことに興味を持ち始め、14歳の時に駐車場、庭、そして鳥や雲がある、夢の街を描いて母親を驚かせました。そんな場所には一度も連れていったことがなかったためです。
「後から気付いたのですが、おそらく息子はテレビでそういったものを見ていたのでしょう。」
そう母親が言うと、静かだったリーは突然こう言いました。
「いや、新聞と雑誌を見たんだ。」
家族で海外に行ったときの写真を見て、リーはスケッチもします。
例えば、タイのバンコクにあった書店が描かれています。
母親のスエは、今回得た、コミックへの出資金についてこう語りました。
「息子は、まだフルタイムでホテルの仕事をしているので来年、コミックが出せると思います。」
(出典・画像:シンガポールTODAY

すごいと思わせる作品は、説明もいらず、言葉が違う国の人も圧倒します。
そんな才能を伸ばせて、かたちに出来たら、本当に本人も家族もうれしいはずです。
キャプテン・アメリカとアベンジャーズを支える才能

(チャーリー)

 


たーとるうぃずを「いいね!」をする。フォローする。

その他の最新の記事はこちらから

最近の人気記事

福祉作業所で障害のある方々がひとつひとつ、心をこめて作り上げた良質なハンドメイド・手作りの品物をご紹介します。発達障害の関連ニュースや発達障害の子どもの4コマ漫画も。
気に入ったものはそのままamazonで簡単にご購入頂けます。

商品を作られた障害のある方がたーとるうぃずやAmazonに商品が掲載されたことで喜ばれている、売れたことを聞いて涙を流されていたと施設の方からご連絡を頂きました。

ご購入された方からは本当に気に入っているとご連絡を頂きました。ニュースや4コマ漫画を見て元気が出たとご連絡を頂きました。たーとるうぃずがますます多くの方に喜ばれるしくみになることを願っています。


NPO法人Next-Creation様からコメント

「たーとるうぃず様で販売して頂いてからは全国各地より注文が入るようになりました。障がい者手帳カバーは販売累計1000個を超える人気商品となりました。製品が売れることでご利用者の工賃 UP にもつながっています。ご利用者のみんなもとても喜んでおります」

テキストのコピーはできません。