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発達障害の子のためのニューヨーク交通博物館の放課後プログラム

time 2017/12/24

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

発達障害の子のためのニューヨーク交通博物館の放課後プログラム
  • 発達障害を持つ子どもが社会的なスキルを身につけるプログラムはありますか?
  • 子どもが特定の物事に強い興味を持つことは、どのように支援すればよいですか?
  • 発達障害を持つ子どもたちが友だちを作る手助けになるプログラムはありますか?

米ニューヨーク州ブルックリンのボアラム・プレイスとスキーマーホーン・プレイスには、地下鉄への入り口があります。しかし、表示されている文字や数字は地下鉄の駅を示すものではありません。
それは地下鉄ではなくて、ニューヨーク交通博物館の入り口です。
入って地下に降りると、歴代の地下鉄の車両が並んでいます。
過去100年以上に渡って、ニューヨークの地下を走っていた車両です。
古いプラットフォームで、10歳のアラステア・ファーレイが路線図を見ています。
ドアが開いた車両で、ポールをつかみながら、訪れた人たちに地下鉄や車両の説明をしています。
アラステアは、発達障害の子どもたちのためのニューヨーク交通博物館の放課後プログラムの卒業生です。
この放課後プログラムは、地下鉄が大好きな発達障害の子どもたちが一緒になって、社会的なスキルやリーダーシップ能力を高めることを目的とするものです。
「子どもたちは、コミュニケーションについて学び、その他のスキルの練習もしていきます。
地下鉄に関係する言葉を使って学んでいきます。」
ニューヨーク交通博物館のレジーナ・アスボルノ副館長がそう語ります。
発達障害の特徴の一つにあるのが、特定のものに対する強い関心です。
レゴ、世界地図、ディズニーキャラクターにそうなるかもしれません。
理由はわかりませんが、乗り物に夢中になる人もたくさんいます。
電車が動く仕組みが好きになる人もいれば、
車両の種類や、時刻表をまる暗記する人もいます。
米コロンビア大学の発達障害の研究を行っているトンプソンセンターのエグゼクティブディレクター、スティーブン・カンネはこう言います。
「列車は、発達障害の子どもたちが取りつかれてしまうものの一つの代表と言えます。」
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2,3歳のときに、母親のマリアはアラステアが電車に乗るといつも喜んでいることに気づきました。
それから、駅の名前を憶えて、地下鉄の路線図を見るようになりました。
「息子はそれから、ずっと夢中です。」
発達障害の人たちに、列車が人気であることは、交通博物館のスタッフたちもこれまでの経験から知っていました。
特別支援が必要な子どもたちは、古い列車や路線図を見たくなって週に一度は博物館に来ていました。
新しい展示物があるときには、長い人ごみの列でも喜んで待っていました。
「私たちの列車を愛する発達障害の人たちと私たちはコミュニティのようになっていました。」
レジーナ副館長はそう言います。
レジーナ副館長やスタッフたちは発達障害の人たちに役に立てないか考えるようになりました。
そして、2012年に発達障害の研究者、言語療法士、そして親たちと協力して、地下鉄探検教育プログラムを開発しました。
3つのグループの生徒たちに現在行っています。
各グループには約6名の子どもがいて、週に一度参加します。
特別支援の先生や音声言語療法士と一緒になって、さまざまな地下鉄に関わるアクティビティを楽しんで学んでいきます。
先生たちは、地下鉄に関係する言葉を使います。
「時刻表」を見せて、アクティビティが「停車」したことを知らせます。
歩き始める時は「出発進行!」、走るときには「特急電車」、並んで歩く時には「連結」と言います。
米カリフォルニア大学の心理学の教授、コニー・カサリはこう言っています。
「素晴らしいアイデアです。
子どもたちは、友だちを助けるようなことを多くの場面で学びます。
共通の目標と関心があるので、謎ときをしなながら人間関係が作られています。」
2016年に当時のオバマ大統領夫人のミシェル・オバマから、全国芸術人道青年プログラム賞が、このニューヨーク交通博物館のとりくみに授与されています。
大好きなものを共有していることは、友だちを作るのに大きな助けとなります。
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米サンフランシスコ大学の精神科の助教授、ソマー・ビショップはこう言います。
「友情というのは、多くは共通の関心があって生まれます。
地下鉄という共通の関心を持っている子どもたちが一緒になることは、友だち作りには本当によい方法です。」
アラステアの母親もその通りだと言います。
「息子のアラステアは静かで人見知りをします。
しかし、夢中になると列車が好きな他の子どもと、列車の話をはじめます。
こうして、新しい友だちができて、より多く社会と関われるようになってきました。
この博物館は、息子が自由に自分になれる特別な場所です。列車の周りを走り回っています。」
アラステアはこのプログラムに参加するたびに、自分に自信を持つようになったといいます。
最終的には、博物館を訪れた人たちに新しい発見を説明して、リーダーシップも見せてくれました。
学校生活でも自信がつき、先生からは友だちに数学を教えてあげてほしいとお願いをされるようになりました。
学校ではアラステアは自分の勉強を終えると、今は友だちに割り算やかけ算を教えています。
(出典・画像:米SPECTRUM
大好きなものが同じであれば、たしかにすぐに友だちになれそうです。
一時ほどの人気はもうないようですが、ポケモンGOの発達障害の子へのメリットに同様なことが上げられていました。
外に出て、ポケモンに夢中になっている人たちが同じ場所に集うことで交流が生まれるのがよいと。
たくさん好きなものをみつけられたら、そのぶん、友だちもたくさんできるかもしれませんね。
発達障害の子がジェットコースターで変わる

(チャーリー)


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