発達障害のニュースと障害者のハンドメイド

自閉症など発達障害の子を助けるロボットのNAOに会いました

time 2018/03/08

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

自閉症など発達障害の子を助けるロボットのNAOに会いました

たーとるうぃずでは、これまでに自閉症などの発達障害の子を助けるロボットの活躍を伝える海外のニュースを多くお伝えしてきました。
その中でも、特に伝えられることの多いロボットが、NAOです。
実際にどんなことができるのか?そして日本国内での活躍状況などを知りたくて、本物のNAOに会いに行きました。
タブレットでNAOを特別支援教育向けに利用することができるソリューション、Ask NAO Tabletを日本国内向けに提供されている株式会社エアネストの井原さんにいろいろお教え頂きました。
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株式会社エアネスト  井原公之 代表取締役

http://airnest.co.jp/

さっそく、NAOが立ち上がって踊って見せてくれました。
(NAOが自らBGMも流します。)

身長は約57cm、体重は約5kg。現在はバージョン5。
これまで海外のニュースでは、静止画ばかり見てきたので、こんなによく動くものなんだと感心しました。
NAOを自閉症などの発達障害の子などへの特別支援教育で活用しようとした取り組みが始まったのは、米国での展示会にNAOが出展されたときに、NAOに話しかけている発達障害の子どもとそれを喜んでいる親の姿を開発者が見たことがきっかけだったそうです。
井原さんも、2年に渡って世界自閉症啓発デー(4/2)の期間に東京タワーでNAOを展示したところ、一緒に手をつなぎたい、一緒に写真を撮りたいと子どもと親たちの行列ができるほど大盛況だったとのこと。
(私もそこにいたら、きっと並びましたね。独り占めできるこの瞬間に感謝です。)
当時の仏アルデバラン社、現在はソフトバンク ロボティクス社より、NAOは2008年に販売を開始され、特別支援教育向けのAsk NAOソリューションは海外の170以上の教育・研究機関で既に採用されています。
エアネスト社により日本語対応などを完了し、国内での導入をより進めるために現在取り組んでいる最中とのことでした。
価格は学校などの教育機関での利用を想定しているものであるため、現在のところは、個人で購入するにはなかなかお高いものとなっています。(普及が進めば安くなっていくはずです。)
NAOは、会話をしてくれたり、頭をなでると反応をしてくれたり、一緒に歩いてくれたりします。

Ask NAO Tabletを使うことで、自閉症などの発達障害の子向けの特別支援教育にNAOが簡単に活躍できるようになります。
指導にあたる先生などがタブレットから簡単な指示を出すことによって、NAOが次の4つの内容を子どもたちに行ってくれます。
 
①教育用ゲーム:NAOがクイズを出して、当たっていれば子どもを褒めます。
・感情あてゲーム
NAOが感情表現をするので、これを当てます。

・スポーツものまね
何のスポーツなのかを当てます。

・その他に指定された色のものをNAOに見せるゲームや動物のカードを見せるゲームなどがあります。
 
②身体活動
高い自由度を持つNAOがその特徴を活かして、様々な姿勢をとる動作を行います。子どもたちは一緒にそれを真似ます。
・ヨガアドベンチャー

NAOの手をとるとNAOが一緒に歩いてくれるフォローミーなどが他にあります。
③読み聞かせ
物語を読み聞かせて、子どもの注意力を刺激するものです。
・三銃士など

 
そして、すぐに見せて頂いたダンスによる
④ご褒美
楽しんで学んだ後にご褒美として見せてあげるダンスです。
 
これらによって、グループになった子どもたちが、自律的に学べる授業を作ることができます。
NAOの魅力的なデザイン、予測可能な行動、飽きることがないインタラクティブ性が、発達障害などの子への療育方法となって、コミュニケーションや日常生活に必要なこと、そして感情を学べるようにしてくれます。
理屈ぬきで、まず本当にかわいらしい存在でした。
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テレビ朝日の「ドクターX」に出ている「ソンタ君」や「ロボット旅 日本一周」で活躍しているのも、このNAOなんですね。
ロボットらしい愛らしさから、そういうところでも活躍しているのだと納得します。
うちの子が通う特別支援学校や放課後等デイサービスにNAOがいたら、どれだけ子どもたちが喜ぶだろうと想像できます。
いい大人の私でも近くにいるだけでうれしくなりましたから。
国内でも、自閉症などの発達障害の子ども向けにNAOが活躍する機会がもっともっと増えることを期待しております。
NAOに会わせて頂いて、井原さん誠にありがとうございました。
 
また、取材する機会ではなかったためお伝えできる情報は少ないのですが先日、ソニー株式会社様よりaiboに触れさせて頂く機会を頂戴しました。
電源が入ると立ち上がってこちらに近寄って来てくれるaiboは本当に愛らしく、こちらも家にいたら、どれだけ発達障害の子と家族に喜ばれるだろうと期待がふくらみました。
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(チャーリー)

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