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発達障害の子どもへの療育で活躍をはじめているロボットたち

time 2018/09/23

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発達障害の子どもへの療育で活躍をはじめているロボットたち

ソーシャル・ロボットが教育と医療の分野で大きく活躍をしはじめています。
AIの急速な進歩とロボット工学の新たな発展により、高齢者や子どもにさまざまに療法やリハビリで助ける、人間と親密になれるロボット、ソーシャルロボットが生まれました。
ロボットを使った療法は、これまでの人間が行う療法をさらに効果的にするものです。
最近は発達障害、自閉症スペクトラム障害の子どもに向けに、ロボット療法が多く行われるようになってきました。
医療と教育の未来をロボット工学が変える道標になっています。
AI、人工知能がロボットに組み合わせることで、教育、治療のツールとなったのです。
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米国疾病予防管理センター(CDC)によれば米国では子どもの59人に一人が発達障害です。
これまでの15年の間に250パーセントも増加しています。
公衆衛生の問題として、発達障害は最重要のものとなっています。
発達障害、自閉症スペクトラム障害は、すべての人種、民族、コミュニティで発生します。
そして、男の子は女の子の5倍の発生率となっています。
発達障害を治す方法はありません。
しかし、これまでの科学的な研究から、発達の初期段階での集中治療が、人とのやりとりの困難などを改善し、長期に渡って子どもを助けることになることが示唆されています。
自閉症スペクトラム障害は、人との社会的なやりとり、コミュニケーションなどに困難をかかえることが特徵です。
効果的なツールを使うことで、療法を行う子どもたちへ長期に渡る効果を最大限に高められるはずです。
発達障害の子どもたちへの療育で活躍している代表的なロボットを紹介しましょう。
 
LuxAI QTロボット
QTロボットは、ルクセンブルクLuxFutureLabのLuxAIによって開発されたソーシャルロボットです。
子どもの注意を引きつけ、スキルを教えます。
QTロボットは、ITの知識がなくても誰でも簡単に利用することができます。
発達障害の子どもの社会的なコミュニケーション能力の向上が、科学的に検証されたロボットです。
QTロボットは、子どもたちが将来、社会参加がしやすくなることを目的にしています。
https://www.youtube.com/watch?v=c4bnNTgbFGM&feature=youtu.be
ロボット療育をするにあたって、大きな課題の一つが、ロボットのプログラミングです。
しかし、このQTロボットではITに詳しくない、介護者や親たちでも簡単に使えるように取り組んでいます。
そのため、発達障害の子へ療育を行う人が自分の方法にあわせて、ロボットを使うこともしやすくなっています。
これまでに効果のあった方法で、ロボットを療育に利用することができるのです。
QTロボットは、誰でもソフトウェアの開発を行えます。Linuxベースとなっており、ROSコミュニティにより提供されているオープンソースコンポーネントを使って機能拡張ができます。
 
ソフトバンクロボティクス NAO
https://www.youtube.com/watch?v=hxnFGaTwNCE
米MITメディアラボでは、自閉症スペクトラムの子どもたちの行動をよく理解できるように、それぞれの子どもにあった学習を行えるパーソナライズドディープラーニングをNAOに組み込みました。
組み込まれた、フランスのソフトバンクロボティクスによって開発されたソーシャルロボットのNAOが子どもへの教育や発達障害の子への療育に活躍しています。
そのNAOは、子どもと接している間に子どもの興味や関心を学習していきます。
ディープラーニングよるロボットの学習は、将来子ども一人ひとりに完全に合わせたロボットを実現する一歩となるものです。
発達障害の子の療育において、一人ひとりの子どもに最高のロボットとなることに役立つはずです。
 
Robots4Autism Milo
Miloは、発達障害の子への療育専門に開発されました。
Miloは、自閉症スペクトラム障害の子どもたちが、興味をもてる、親しみがもてるようにしてあり、感情表現や社会的な状況を学べます。

Miloは人間の顔の表情を表現し、話をし、社会的な場面を想定したコミュニケーションの訓練ができます。
Miloを使って発達障害の子どもたちの反応を促す訓練を繰り返し行えることで、実際の同様な社会的な状況に対して子どもたちが自信を持てるようになります。
(出典:米INTERESTING ENGINEERING)(画像:Pixabay
発達障害の子には、人間の顔や目を見ることが苦手な子も多くいます。
そして、教える側が嫌になってしまうほど、何度も同じことを繰り返し、求める子がいます。
そうした子どもたちには単純に、人間ではなくロボットであるだけでメリットが期待できます。
日本でも教育機関、やがて家庭でもこうしたロボットたちに活躍してほしいと願っています。
自閉症など発達障害の子を助けるロボットのNAOに会いに行きました

(チャーリー)

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