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自閉症の現れ方は男女で異なる。隠している人ほど精神的な問題が

time 2018/12/12

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自閉症の現れ方は男女で異なる。隠している人ほど精神的な問題が

社会的な活動に関わる脳の領域が、女性の場合には発達障害である自閉症を隠してしまうという研究が発表されました。

自閉症の男性はそうでない男性に比べると、社会的な活動に関わる脳領域の活動は少なくなっています。

それとは対照的に、自閉症の女性とそうでない女性とには大きな差はありませんでした。

この発見は、発達障害である自閉症が男性と女性とでは現れ方が異なるという考えを支持するものとなります。
カナダのトロント大学、精神医学助教授のメンチュアン・レイ博士は、こう言います。

「『自閉症の人のすべてが、社会的な活動に関わる脳領域の活動が少ない。』
そう考えるのは、誤りだということです。」

自閉症の女性は自閉症であることを隠してしまう。

今回の研究はそれに関わる初めての脳研究となります。

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この研究での調査には、自閉症でないとカモフラージュする行動を、信頼性をもって測定する方法が使われています。この方法を開発した、英ロンドン大学、臨床心理学シニアディレクターのウィリアム・マンディはこう言います。

「迷彩服を着るような、カモフラージュする能力。
それによる問題を解明するためには、どうして偽装するのか?どうやって偽装するのか?偽装をどうやって測定するのか?それらをまず解決する必要がありました。」

今回の研究で、トロント大学のレイ博士たちの研究チームは29人の自閉症の女性と28人のそうでない女性に質問に答えてもらいました。
そのときにあわせて脳スキャンを行い、社会的な活動に関わる2つの脳領域、腹内側前頭前野(vmPFC)と右側頭頂接合部(RTPJ)の活動を測定しました。

自閉症の女性、そうでない女性では、これらの脳領域の活動に違いはなく活発でした。

一方で、29人の自閉症の男性と、そうでない33人の男性について同じ方法で調査が行われた2010年の研究データによれば、自閉症の男性のその脳の領域はそうでない男性に比べて活動は少なくなっていました。

「どうして、このように脳の活動が男女で違うのかはわかっていません。
例えば、性別による生まれてからの違いなのか、自閉症の人として過ごし方が異なってきたためなのか等、理由は決定できていません。」

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今回の研究では、社会的な活動に関わる脳領域と、自閉症であることを隠してしまう「カモフラージュ」の能力の関連についても調べられています。

男性と女性のカモフラージュ能力を測定した2017年の研究データも利用しました。
その研究では、自閉症の診断、自閉症特質の自己申告、そして人の目の写真から感情を推測するテストなどを用いて、それぞれの人のカモフラージュ能力を数値化しました。

自閉症の女性の場合、カモフラージュ能力が高い人ほど、腹内側前頭前野(vmPFC)の活動が活発になっていました。
一方で、自閉症の男性の場合には、そのような関連は見られませんでした。

また、自閉症の男性女性どちらでも、カモフラージュ能力と右側頭頂接合部(RTPJ)の活動との関連は見られませんでした。

この結果から、腹内側前頭前野(vmPFC)と自閉症であることを隠してしまう「カモフラージュ」能力が関連していると、レイ博士はいいます。

より正しい結果を導くためには、よりたくさんの人の参加が必要とされます。

スウェーデンのリンショーピング大学のカイザ・イゲルストローム助教授はカモフラージュ能力には、他の脳の領域も関係していると述べています。

「カモフラージュ能力には、社会的な活動に関わる機能だけでなく、注意や執行など他の多くの脳の機能が関わっていると考えられるからです。興味深い脳の関係です。」

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今回の研究では、トロント大学のレイ博士とロンドン大学のマンディが協力して、カモフラージュをしている度合いを数値化する、25項目のテストも行われました。

自閉症の成人が経験してきたことを記述したものを基に、カモフラージュ行動に関しての質問をしたものです。

社会的な困難にどう対応したか、自閉症特質のマスキング(隠すこと)についてです。

354人の自閉症の人を含む、832人の男女がこのテスト(CAT-Q)に答えました。
あわせて、自閉症の特質、社会的不安、そのためにする行動についてのアンケートにも。

自閉症の人たちは、そうでない人たちに比べてCAT-Qのスコアは高いものとなっていました。
そして、特に高いスコアの人つまりカモフラージュを多く行っている人ほど、重度の自閉症の特徴があり精神的な健康にも問題を生じていることがみとめられました。

研究チームでは、3ヶ月後に30人に再度テストを受けてもらい、スコアに変わりがないことをみて、結果が信頼できることを確認しています。

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今回の研究は自閉症の大人でしたが、研究チームでは今後子どもでも行いたいとしています。

スウェーデンのカロリンスカ研究所の小児精神科教授のスベン・ボルテ博士はこう言います。

「社会的な偽装、カモフラージュによって、子どもたちの発達障害の診断が遅れてしまう可能性があります。
そのため、今回の研究では子どもが含まれていなかったことが残念です。」

研究チームでは、子どもたち向けのテスト項目を検討しているところです。
カモフラージュを行う理由を明らかにし、どのように精神的な問題に影響を与えているかを調べます。
最終的には、カモフラージュを行うメリットとデメリット、そしてそれが発達障害でも自閉症の人に限ったものなのかを明らかにしたいと考えています。

(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay

・発達障害である自閉症は男性と女性とで現れ方が異なる。

・自閉症の女性は、自閉症の男性とは対照的に異なり、社会的な活動に関わる脳領域は活発。

・自閉症の女性が自閉症であることをカモフラージュしてしまう能力は、腹内側前頭前野(vmPFC)の活動と関係する

・自閉症であることを大きくカモフラージュしている人ほど、重度の自閉症の特徴をもち、精神的な健康に問題もかかえていた。

という、結果の研究でした。

もっとしぼれば、「自閉症の現れ方は男女で異なる。」「カモフラージュ、マスキングを多くしている人は精神的な問題をかかえている。」というところです。

適切に支援がされるように、正しく理解、把握するための研究が行われることは、ありがたく思います。

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(チャーリー)

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