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発達障害当事者の私が思う「ニューロダイバーシティ」の問題点

time 2019/01/19

この記事は約 4 分で読めます。

発達障害当事者の私が思う「ニューロダイバーシティ」の問題点

私は発達障害です。子どもの頃の8年間、特別支援学校に通っていました。

ふだんは繰り返しの行動、常同行動を行っていないと落ち着くことができません。
彼女はいたことがありません。
また手で文字を書いたり、何かするにも運動機能に問題をかかえています。

そして、社会的なスキルの問題もあります。
ときにはひどいことを口走ったりすることもあります。
51歳で仕事を終えるまでに、20の仕事を転々としてきました。

私よりもひどい状況になっている自閉症スペクトラム障害の人もいます。
その人たちは話すこともできません。
パニックを起こしたり、ものを壊したりしてしまうこともあります。
介護もずっと必要です。

n3 発達障害当事者の私が思う「ニューロダイバーシティ」の問題点
こうした事情を考えたとき、発達障害であることが苦しみではないと思えますか?
発達障害の人が改善や治療を求めているのを妨げることができるものでしょうか。

「ニューロダイバーシティ」(神経多様性)という言葉があります。

自閉症スペクトラム障害などの発達障害についても「障害」ではなく、脳の構成状態が他の人とは違うだけだと考えます。
白人ではなく黒人、男ではなく女、そうしたことと同じ「違い」です。

そうした考えを支持している人たちは、発達障害を改善、治そうとすることに反対します。
「ニューロダイバーシティ」の支持者の中には、発達障害を全く障害だと考えない人もいます。

発達障害は障害であると認めても、医学的にそうであっても社会的にはそうでないと区別する人もいます。
医学的な障害とは、体についての医学的状態から障害だとします。
社会的な障害とは、社会が受け入れることができていないために障害となっていると考えます。
例えば、車椅子用のスロープがない、点字表示がないなどです。

しかし、発達障害の子の親や、私のような発達障害の当事者の多くは、発達障害に対して改善や治療を望んでいます。
ニューロダイバーシティを推進する人たちからは非難されるかもしれませんが。

n2 発達障害当事者の私が思う「ニューロダイバーシティ」の問題点
発達障害は、遺伝的な要素が大きく関係することが研究によって示されてきています。

しかし、ニューロダイバーシティを推進する人たちの中には、発達障害についての遺伝的な研究は、出生前検査によって発達障害の胎児を中絶させるための方法の開発につながるものだと非難する人もいます。
発達障害を唯一治す方法は、社会的な差別を終わらせることだけだといいます。

ニューロダイバーシティを推進する人の中には、自らを発達障害と主張し、その立場で話をする人も多くいます。
そうした人たちは、発達障害の人の全員がまるで同じように思っているかのように、発達障害であることを治すようなことはしたくないと主張します。

実際にはそう話をするたちは、発達障害の人の多くとは異なります。

発達障害の人の中には、話すことができない、コンピュータを使うようなこともできない人がたくさんいます。

そして、そのようにできない発達障害の人たちは自分の意見を伝えることが出来ないのです。

「ニューロダイバーシティ」について思うことを伝えることができません。
障害者なのです。

ニューロダイバーシティを強く主張する人の多くは、明白な障害はありません。
中には、アメリカで最高のロースクールを卒業した弁護士もいます。大学の教授もたくさんいます。

ニューロダイバーシティを強く主張する人たちは、私のように特別支援学校に行ったことはありません。
そして、結婚もして子どももいます。

彼らが、発達障害の改善や治療を必要としないことは、全く不思議な事ではありません。

n1 発達障害当事者の私が思う「ニューロダイバーシティ」の問題点
ニューロダイバーシティの考え方が高まることにともなう問題点は、発達障害の影響をより深刻に受けている人の意見が含まれていないことです。

重度の発達障害の子の親は、改善・治療することを切望しても、ニューロダイバーシティに異議をとなえ、それを声にする余裕はありません。介護することでいっぱいです。

ニューロダイバーシティの考え方の高まりについて、私はそのように問題を感じています。

私や私よりも発達障害の影響を深刻に受けている人が助かる、科学的な研究が妨げられるのではないかと心配します。
ニューロダイバーシティという考え方に、私は抵抗があります。

こうした問題、懸念があることも多くの人に理解してほしいと思っています。

(出典:英THE SPECTATOR)(画像:Pixabay

みんな違っているのが同じ、みんな違っていることが素晴らしい。
ずっと昔から私はそう思っています。
ですので、「ニューロダイバーシティ」という考え方は好きです。

しかし一方で、重度の発達障害で知的障害、常に介護が必要なお話もできないうちの子を、ニューロダイバーシティという言葉でくくることはできません。

ニューロダイバーシティというくくりに収まる存在ではなく、常に支援が必要な「障害者」です。

だからこそ、特別支援学校など公的な支援も頂くことで幸せに過ごすことができてきました。
違っていることは素晴らしいと思う一方、支援が必要な人には違いを認めるだけでは困ってしまいます。

発達障害の人は人類みんなの進化をともに歩んできた違う人たち

(チャーリー)

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