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自閉症の学生向けゲーム開発インターンシップ。カリフォルニア大

time 2023/09/17

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自閉症の学生向けゲーム開発インターンシップ。カリフォルニア大

イサベル・メルセド・ガリンドは子どもの頃、科学と関わることはないと感じていました。
学校の講義は遠く感じ、興味を引きませんでした。
イサベルと弟たちに興味があるのはゲームでした。

「弟たちは必要なことを学ぶ動機がほとんどありませんでした。
だから、ゲームにしてみたらどうだろうと思ったのです」

現在、大学の新入生として、メルセド・ガリンドは米カリフォルニア大学(UC)サンディエゴクアルコム研究所の「ニューロダイバーシティ・イン・テック」インターンプログラムの公式ゲームデザイナーとしての9週間を修了しました。

このプログラムは、自閉症スペクトラム障害の若者に、ビデオゲーム開発での有給経験を積む機会を提供し、チームワークスキルとプロジェクト管理、コミュニケーション、コーディング、ソフトウェアエンジニアリングの業界標準プラットフォームを学びます。
このプログラムの最終的な目標は、自閉症の人たちがテクノロジー分野で成功するためのハードスキルとソフトスキルを身につけてもらうことです。

「このインターンシップをユニークにしているのは、教育用ビデオゲームを開発しながら、優れた仲間と一緒に実際のスキルを楽しんで学べるところです」

そう、プログラムディレクターでありUCサンディエゴジェイコブス工学部の電子工学およびコンピュータ工学の教員であるパメラ・コスマン教授は述べています。
ニューロダイバーシティ・イン・テックインターンシッププログラムは、クアルコム研究所が提供している取り組みの1つで、成長しているテクノロジー業界でのキャリアの準備を提供します。
自閉症スペクトラム障害のある人たちへの重要な投資です。

今年の夏、プログラムは15人のインターンを受け入れました。
自閉症のメルセド・ガリンドは、歓迎される環境でチームワークの理解と構築を学ぶことができました。

「他の人を信頼することができました。
今それがどんなものか、そしてそれがどれほど効率的かを知りました」

実用的なスキルを提供するため、ニューロダイバーシティ・イン・テックプログラムは参加者をプロジェクトベースのクライアントと結びつけます。
そして、役割を割り当てられ、チームで作業します。
メルセド・ガリンドのチームは、電子工学およびコンピュータ工学のジェイコブス工学部での助教授であるニコラス・アンティパと提携し、光物理学に基づくパズルゲームを作成しました。

アンティパの研究室は、ハードウェアとソフトウェアを使用して、人間の目には見えない生物、プロセス、場所を探索する方法を提供する計算イメージングの分野の研究を行っています。

アンティパは8歳の子どもにでも、この研究を説明することができるようなビデオゲームを設計するようチームに依頼しました。

メルセド・ガリンドはデザイナーとしてグループの一員になりました。
このチームには以前のニューロダイバーシティ・イン・テックインターンのコーチ、アーティスト、サウンドデザイナ、そしてプログラマーがいます。

完成したゲーム「Hue Hunt: A Lighthearted Quest」は、学校の美術コンテストの準備をしようとする子どもがキャラクターです。
子どもの「発明家の父」が誤って世界から色を消してしまいます。
プレイヤーは、世界を元の状態に戻すために3つの異なるミッションを遂行しなければなりません。
スペイン語を話すカエルなどが登場し、彼らの失われた帽子を湖の底から取り戻すのを助けます。

「ゲームではほとんど常にデフォルト言語は英語です。
ファンタジーの設定では、なぜ別の言語を使用しないのか分かりませんでした」

そう、プエルトリコとメキシコの血を引くメルセド・ガリンドは言います。

「スペイン語のゲームやゲーム内のスペイン語はあまりありませんし、私が情熱を持っている表現方法を知ってもらいたかったのです」

ゲーム内のレーザーポインターを使用して、プレイヤーは屈折を利用して、魚をカエルの帽子に引き寄せたりします。
ゲームの他のレベルでは、反射と全反射の原理を示します。
ゲーム開発を依頼したアンティパ助教授はこう言います。

「チームワーク、創造性、継続性に非常に感銘を受けました。
彼らは概念とあいまいなアイデアから始めて、それを本当に実現しました」

「Bianca’s Lab」を開発したチームは、5歳からの子どもを対象にしたゲームを開発しました。

バイオエンジニアリングのジェイコブス工学部のアリッサ・テイラーは、さまざまなミニゲームを通じてバイオエンジニアリングを紹介したいと考えていました。

プロジェクトマネージャーのジェイ・マンガーを中心に、インターンたちは現実に根ざした環境を作成するために、バイオエンジニアリングの感覚をより良く把握するためにUCサンディエゴのバイオエンジニアリング部門を訪問しました。
創造的なプロセスを通じて、彼らはクライアントのニーズを満たすことを確実にするためにテイラーと緊密に連絡を取りました。

マンガーは最初は異なるコミュニケーションスタイルを管理する際にいくつかの困難があった言います。
しかし取り組んで、3週間目には、グループはスムーズに運営され、個々のメンバーは彼らの強みを示していました。

「プロジェクトマネジメントはゲームやテクノロジーに固有のものではありません。
それは私がどこに行くにせよ、使えるものです」

マンガーはこのニューロダイバーシティ・イン・テック」インターンプログラムに感謝しています。

「自閉症のある人たちと彼らの特定の興味やスキルセットに特化した機会はあまりありません。
他のインターンシップでは、コミュニケーションの違いや、快適さを保つために環境とのやり取り方法を考慮に入れないかもしれません。
自閉症の人たちのために配慮された機会が設けられるのは重要です」

(出典・画像:米カリフォルニア大学サンディエゴ校

配慮や尊重がなされた上で、強みを発揮してチャレンジできる機会。

素晴らしいです。

こんな機会は世界中で増えてほしいですね。

知的障害の人が大学の生徒に。米カリフォルニア大学の取り組み

(チャーリー)


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