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自閉症の人はADHD、統合失調症や認知症となるリスクも高い

time 2019/03/09

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自閉症の人はADHD、統合失調症や認知症となるリスクも高い

発達障害である自閉症と診断された人の1/3が15年以内に、注意欠陥多動性障害(ADHD)とも診断されています。
また、自閉症の人の20パーセントが15年以内に不安症とも診断をされています。
600万人近くの人を対象とした研究で、自閉症の人が自閉症の他にも診断されることが多い状態について明らかになりました。
今回の研究では、自閉症の人が30423人含まれています。
自閉症とあわせて診断される精神医学的、発達的状態に注目した研究調査としては最大のものとなります。
この研究調査の結果はこれまでに行われてきた研究の結果と一致しています。
例えば、自閉症の人のおよそ1/3がADHDでもあります。
しかし今回の研究でわかったのはそれだけではありません。
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デンマークのオーフス大学のニールズ・ボーア教授、ジョン・マグラス主任研究員らにより行われました。
研究チームは、デンマークで行われてきた精神的健康診断の国内登録データを1960年代にまでさかのぼり、
男性2,958,293人と女性2,982,485人のデータを分析しました。
1900年から2015年までにデンマークで生まれた人すべてが含まれているデータです。
数十年に及ぶ精神的健康診断のデータであるため、時代によって分類が異なっていることもあり、研究チームは発達障害、気分障害、薬物乱用、さまざまな形態の痴呆症など、新たに10の分類で分析をしました。
その結果、自閉症と診断をされた人の9パーセントが、15年以内に統合失調症と診断されていることもわかりました。
この調査研究結果は、”JAMA Psychiatry”に掲載されています。
自閉症の人たちがかかえることが多い他の9つの状態について医師に注意をうながす結果となっています。
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今回のデンマークの人たちのデータは、他の人たちのデータと異なるところもあります。
例えば、自閉症と診断をされて、知的障害でもある人は約15パーセントでした。
一方で、米国疾病管理予防センターによれは、それは31パーセントにのぼります。
自閉症と診断をされた人の約20パーセントが不安症などの診断受けていました。
これまでの研究では、11パーセントから84パーセントと報告されています。
そして今回の研究ではこれまでに対象とされることが少なかった、中年の自閉症の人たちについても新しくわかったことがあります。
自閉症と診断をされた40歳から60歳の人の10パーセントが15年以内にアルツハイマー病のような認知症を発症していました。
(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay
発達障害である自閉症の人は、別の発達障害と分類されているADHDであることも多い。
そして、統合失調症と診断をされることや、不安症をかかえることも。
中年以降には認知症のリスクも高い。
発達障害である人が他にかかえるリスクを医師や多くの人が知ることは、防げる、助けることにつながるはずです。
発達障害者の7割が精神的問題の経験、2/3は自殺を考えていた

(チャーリー)


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