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自閉症の方の社会性の困難の根本原因は動機不足よりも感情調節

time 2019/07/19

この記事は約 4 分で読めます。

自閉症の方の社会性の困難の根本原因は動機不足よりも感情調節

自閉症の子は人とのかかわり合いに問題をかかえます。

一部の研究者たちは、コミュニケーションを行おうとする動機の低さによるものだと考えています。
つまり、社会的な交流を楽しもうとしないのです。
その結果、人と関わるためのスキルを身につけることができなく、困難をかかえてしまうとします。

私たちの研究結果では、別の原因が示唆されました。

自閉症の子の多くは社会的なコミュニケーションをとろうという気持ちは持っていて、人との関係を築きたいと考えています。
しかし、その社会的な動機を成功させるために必要なことが足りていないのです。

それは、自閉症の子は感情や行動の調節がうまくできないことです。

たとえば、教室や遊び場で友だちのそばにいても、誰かが列に割り込んできたり、おもちゃが壊れてしまったり、予定どおりに行動することができなかったり、期待していなかったことが起こったりすることが、自閉症の子には大きな不安を与えてしまい、友情を育むことを難しくさせてしまうのです。

自閉症の方の社会性の困難の根本原因は動機不足よりも感情調節 f1-3

自閉症の子は社会的な関わりを持ちたいという気持ちをもっていても、大きな不安をたびたび感じてきたことを考えてみてください。

その大きな不安が、友だちを作りたいという気持ちに勝ってしまうのです。

そして、人との関わりが減り、社会的なスキルを身につける機会が少なくなってしまいます。

ますます友だちができずに、孤立してします。その孤立がまた不安を大きくしてしまいます。

私たちは、このように自閉症がもたらす困難の結果、社会的な動機やスキルを身につけることができなかったと考えています。

そのため、こうした行動、感情の問題に対して直接支援することが、自閉症の子どもたちの社会的な成功への道を拓くかもしれません。

自閉症の方の社会性の困難の根本原因は動機不足よりも感情調節 f2-3

私たちの研究では、社会と自閉症の人の感情との関係を知るために、6歳から18歳まで2000人以上の自閉症の子の行動についての親からの回答を調査しました。

そして、不安、感覚過敏、攻撃性、注意力の喪失、自傷行為、それらの状況から人と関わりたいという社会的な動機、感情について評価を行いました。

その結果、3人に2人がこれらの一つに重大な困難を抱えていました。
また、10パーセントの子どもたちが、感情について困難を抱えていました。

そして、感情の調節困難と社会的な動機の程度の両方が社会的なスキルに直接影響を与えていることを発見しました。

社会的な動機の高い子どもは、低い子どもよりも優れた社会的な成功をおさめます。

同時に、不注意、不安、いらだち、攻撃など感情的な問題をかかえる人は、社会的スキルが低い傾向を示しました。

さらに重要なのは、社会的な動機と感情の調節が相互に影響を及ぼすこともわかりました。

感情の調節に困難があると、社会的な動機があっても、行動を妨げてしまうのです。

これらの結果から、自閉症の人の社会性の困難は、人と関わろうとする社会的な動機が低いことが理由のすべてではなく、感情の調節がうまくできないためだと考えます。

また、平均的、または高い知能をもつ自閉症の子については、性差があることがわかりました。

女の子の場合、感覚過敏や攻撃性が社会性に悪影響を与えていました。
男の子の場合には不安症、憂鬱、不注意が社会性に悪影響を与えていました。

自閉症の方の社会性の困難の根本原因は動機不足よりも感情調節 f4-3

この性差の理由ははっきりしていませが、こうした特性が性別への期待に反するからかもしれません。

たとえば、攻撃性がある、つまり積極的に行動することが多い女の子であれば、「女の子」としては厳しく判断されてしまう可能性があり、社会的な機会に悪い影響を与える可能性があります。

研究でわかったこれらのことにもとづいて、私たちは療育によって感情の調節を助けることが、社会的な困難に対しても助けになると考えています。

感情の調節を助けるツールの提供や、社会的なスキルを育むために受け入れてくれる人の輪を広げることです。

米シアトル子ども病院 研究員・臨床倫理学者 エミリー・ヌーハス
米ワシントン大学 精神医学・行動科学教授 ジェーン・ウェブ

(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay

人と関わりたいという動機や関心がないわけではなく、それよりも感情を調節できないことが、自閉症の方がかかえる人との関わりについての困難の根本的な原因という研究です。

うちの子は小さいときには、自分よりも小さい子にすごく興味をもって、ニコニコして顔を近づけたりしていたことを思い出します。仲良くしたいけれど、どう接していいのかわからないという感じでした。

今も、そんなに積極的ではありませんが関心がないということはなさそうです。

穏やかにちょっと距離をおいて人のそばにいる感じです。

発達障害の人は人を助けない。そんなことはない。

(チャーリー)

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