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発達障害の大学生の私が公共交通を利用するときに感じる困難

time 2020/03/03

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

発達障害の大学生の私が公共交通を利用するときに感じる困難

私を見ても、発達障害をかかえていることはわからないでしょう。
私は21歳の大学生です。
学校での授業や趣味、まわりとのやりとり、一見するとそれらに違いを見ることはないかもしれませんが、私の心の中では違います。
私は公共交通機関に乗るような簡単なことでも困難を感じます。
私はイギリスのロンドンに住んでいます。
地下鉄やバスが整備されているのは幸運ですが、それらを使うことは私には簡単ではありません。
私はバスにまず乗ります。
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発達障害である私の自閉症は障害です。
なので、優先席を利用してもよいはずですが、他の人が利用することを考えると座ることはできません。
それを考え始めるとパニックを起こしそうになります。
私は目に見えない障害をまわりの人に理解してもらえるように「ひまわりストラップ」をつけています。
しかし、それを知っている人は多くありません。
また、全く私のことを知らない人に、私の障害を開示するべきなのかも考えます。
ロンドンにいる今は、それ大きな問題ではありません。
バスの手すりをつかんで立っていることができるからです。
しかし、ロンドンにいなかった頃はたいへんでした。
利用していた路面電車では、ストレスがかからないようにヘッドフォンをつけて座っていると席を譲るように私に叫ぶような人もいて私はパニックを起こすこともありました。
そうした日は電車から降りても、一日が台無しになりました。
ロンドンにいなかったころは、地下鉄に乗るまでにそんな困難がありました。
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地下鉄に乗る際に利用するエスカレーターも私には挑戦となるものです。
エスカレーターに乗ると、私は転げ落ちてしまうのではないかと怖くなります。
なかなか乗ることができなくて、後ろにいる人たちから怒りをかってしまうこともあります。
やっとプラットフォームに着いて、地下鉄のドアが開き乗り込むときにも怖さを感じます。
プラットフォームと地下鉄との間のすき間、そして乗り込んだ瞬間にドアが閉じてしまうのではないかと。
ラッシュアワーのときには特に緊張します。
そして地下鉄に乗り込むと、私は背が低いので手すりにつかめないこともありきつい冒険となります。
走っている地下鉄の中では、その音がときどき痛みにまでなります。
駅に止まると群衆の中で、自分の歩く道を見つけ急ぎます。
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ロンドンの地下鉄のスタッフはとても助けてくれます。
昨年の夏に二人の友人と旅行をしました。
一人は私と同じ自閉症をかかえていて、歩行にも困難をかかえています。
電車で座る場所が見つからなかったときには、スタッフが私たちをまだ空いている電車へ案内もしてくれました。
まだ困難はありますが、私はロンドンが大好きです。
私の今の居場所です。
もっと、誰にでもアクセスしやすくなることが予定されています。
この都市に住んでいることを誇りに思っています。
(出典・画像:英LONDONIST
「ひまわりストラップ」というのは、日本でいうヘルプカードなのでしょう。
うちの子のリュックにもヘルプカードをつけてあります。
ヘルプカードの認知と利用が十分に広まることを期待しています。
発達障害や知的障害の人が一人で電車に乗れるようにVRで練習

(チャーリー)


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