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知的障害の人の不安障害、うつ病を増やしているのは孤独感など

time 2020/04/20

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知的障害の人の不安障害、うつ病を増やしているのは孤独感など

新しい研究によれば、孤独感、睡眠障害、精神安定剤の常用、攻撃的な問題行動が、知的障害(ID)をかかえる高齢者の不安や抑うつにつながっている可能性があるといいます。
そして、これらの生物心理社会的要因は軽減できる可能性があります。
この研究は”Journal of Intellectual Disability Research”に掲載されました。
研究者チームは、アイルランドに住む成人の健康データベースから40歳以上の知的障害の28,388人のデータを利用し、人口統計学的情報、居住環境、社会化の習慣、身体的・精神的健康状態、薬物使用、睡眠習慣を把握するために、研究者は対面面接も実施し、うつ病や不安症について測定しました。
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291名の知的障害の人が面接を受けました。
そのうちの40パーセント、121名は男性で、50歳〜65歳が64パーセントを占めています。
48パーセントがグループホームに居住、45パーセントが就労し、75パーセントが少なくとも1つの持病をかかえていました。
10パーセントの29名がうつ病で、15パーセントの44名が不安障害、18パーセントの53名が両方の診断基準を満たしていました。
年齢や性別、知的障害の程度、居住環境と、不安障害やうつ病とに有意な関連は見られませんでした。
しかし、持病との関連は有意に高いものでした。
精神安定剤の常用との関連も高くなっていました。
同様に抗不安剤、催眠薬、鎮静薬、抗うつ薬を服用している人も不安障害やうつ病の基準を満たす可能性が高くなっていました。
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入眠障害、早く起きてしまうこと、咳やいびきがある、寒すぎたり・暑すぎたり感じる、悪い夢を見るなどの睡眠に関わる障害も、うつ病と不安症との関連が見られました。
面接を受けた知的障害の人の半数以上が、社会との関わりの不足を伝えて、26パーセントが家族との関係にも問題をかかえていました。
孤独を感じていると伝えた人は、うつ病、不安障害、その両方の診断を基準を満たすことが多くありました。
過去2ヶ月の間に攻撃的な問題行動を起こした人はうつ病の基準を満たす可能性が高くなっていました。
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今回の調査研究から、知的障害の人の不安障害やうつ病のリスクには多くの原因が関与していることが示唆されます。
そしてその原因の多くは、孤独感や睡眠障害など軽減可能なものであり、対処するべきターゲットと考えられます。
一方で、この調査研究は知的障害の人の自己報告に頼っているための限界も考えられます。
(出典:米Psychiatry Advisor)(画像:Pixabay
私はとにかくうちの子の笑顔が見たくて、見れると本当に私もうれしくなります。
笑顔を見て笑顔になる、そんな人が増えれば増えるほど、こうしたことがなくなるはずです。
知的障害のある人は平均寿命が短い。対応することで改善できる

(チャーリー)


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