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自閉症は感覚に対する処理や運動に変換する能力に影響を与える

time 2021/08/16

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自閉症は感覚に対する処理や運動に変換する能力に影響を与える

自閉症スペクトラム障害の人たちにおける感覚運動の問題は、あまりよく理解されていません。

しかし、自閉症の人の社会性やコミュニケーションの評価の前にそれは見られる重要な問題です。
このような能力は、手書きの文字、コートのジッパーの閉め方、言語の発達など、あらゆることに影響し、生涯にわたる教育や自立にも影響します。

米カンザス大学の科学者グループは、感覚運動能力の特徴と自閉症の人の発達への影響をより正確に把握するために、5歳から29歳までの200人以上の人の微細な運動制御と眼球運動について調べた研究を発表しました。

自閉症の人たちが刺激を処理したり反応したりする方法が、自閉症などでない人たちと比べて、年齢層、知能、環境を問わず大きく異なることを明らかにし、今後の研究に示唆を与えています。

この研究では、モニター上の物体に反応しながら親指と人差し指を同時に握る精密握力テストや、画面上のドットに反応する眼球運動を測定するテストを行いました。
データは、反応時間、正確性、変動性、一貫性などです。

感覚運動の問題を個別に調べた他の研究に比べて、何をどのように記録したかという点で意義があると、米カンザス大学寿命研究所カンザス自閉症研究・治療センターの筆頭著者のキャサリン・アンロー助教授は述べています。

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今回の研究では、幅広い年齢層の被験者を対象としているため、感覚運動行動が発達段階でどのような影響を受けるかを、より詳細に調べることができました。

「握力と眼球運動は、感覚と運動の情報を異なる方法で利用する、別々の脳システムによって支えられています。
この2つのシステムの運動行動の特徴を測定することで、自閉症における感覚運動の障害がどのようなものなのか、また、個人差がどのようにあるのかについて、より詳細な情報を得ることができます」

今回の研究では自閉症が、感覚のフィードバックを迅速に処理し、情報の変化を正確な運動に変換する能力に影響を及ぼす可能性があることを示すことが確認されました。

感覚運動行動を生み出す2つのシステム、すなわちフィードバックシステムとフィードフォワードシステムについて調べました。
フィードバックシステムは、視覚や触覚などの感覚情報を知覚して利用し、時間の経過とともに動的に調整可能な運動動作を生み出すことに関与します。
フィードフォワードシステムは、感覚のフィードバックが脳内で処理されないほど急速に起こる動作を実行する役割を果たします。

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「例えば、コーヒーを飲もうと手を伸ばしたとき、フィードフォワードシステムでは、何も考えずに行動します。脳は、あなたが以前に何度もコーヒーに手を伸ばしたことに基づいて、この動作を開始します。

逆に、フィードバックシステムは、その計画に調整が必要かどうかを監視する役割を担っています。
例えば、思ったよりも少し離れていたり、マグカップが思ったよりも重かったりしたときに対応するのです。

この2つのシステムが連携することで、コーヒーをこぼさずに手に取ることができる、正確で効率的な動作が可能になります」

この研究から得られた第一の発見は、自閉症の感覚運動障害に関しては、タイミングが重要であるようだということです。

自閉症の人は、非常に速いスピードで運動調整を行う必要がある場合、障害がより顕著に現れる一方で、比較的長い時間をかけて運動プロセスを行う場合には、そうでない人と比べての差は小さくなっていました。
これらの結果から、自閉症の人はそうでない人よりも、遅いフィードバックプロセスに大きく依存しているのではないかと考えられます。

また、自閉症による精密運動の障害は、年齢や状況によって異なることが示されました。
例えば、鉛筆を持ったり、シャツのボタンを留めたりするような日常生活での動作のような、小さな力での精密な握る動作が、自閉症の幼い子どもでは、そうでない人に比べて大きく損なわれていることがわかりました。
このデータは、低力レベルでの精密な握力変動を測定することで、自閉症の子どもとそうでない子どもを確実に区別できる可能性を示唆しており、早期療育の実現を高める可能性があります。

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本研究では、利き手と非利き手の違いによる力の違いにも注目しました。

通常の発達段階にある人では、利き手の方がより強い力を発揮すると考えられます。
しかし、自閉症の人では、利き手とそうでない手の違いがあまり見られず、脳の半球間の特殊化が低下していることが示唆されました。
これは、脳の大脳半球の機能が低下していることを示唆しています。
大脳半球の機能低下は、言語など、ASDに関連する他の重要な認知・行動能力の発達に影響を与える可能性があります。

今回の研究は、自閉症の人の感覚運動の問題を理解するためには、複数のシステムを横断的に観察する必要があることを示しているとアンロー助教授は述べています。

(出典:米Medical Xpress)(画像:Pixabay

運動機能についての違いは、うちの子が小さなときにはよく感じました。

走っても、体の動きが左右対称にはなっていなく、スキップのような足運びだったり。

運動機能について違いをかかえることも、もっと広く知られてほしいですね。

発達障害の自閉症の人の多くが身体、運動機能に問題をかかえる

(チャーリー)

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