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自閉症の子とダウン症の子の母が始めた散歩とゴミ拾いの取り組み

time 2021/08/21

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自閉症の子とダウン症の子の母が始めた散歩とゴミ拾いの取り組み

特別支援を必要とする2人の子の母親、マリア・ラリタ・トゥーリーは、新型コロナウィルスの感染拡大の最初の数ヶ月間、不安を克服するために創造性を発揮しました。
子どもたちを、混乱のままに放置しておけなかったためでした。

「その期間を乗り切るために、何かしなければならなかった」

そう、トゥーリーは言います。
そして、週に2回、子どもたちとセラピストと一緒に散歩に出かけることにしました。
通りに人がほとんどいないことが、子どもたちを外に連れ出した一つの動機だったといいます。
そして、散歩しながらこの1.6キロメートルの道にそってゴミを拾うことにしました。

「パンデミックが教えてくれたのは、私たちは求めれば、変化できるということです」

地域社会と協力し、近隣の清掃を手伝うことで、新型コロナウィルスの困難を抱えたこの数ヶ月間、トゥーリーたちはますますやる気が出てきたといいます。

トゥーリーには、ダウン症と診断された17歳の長男、コナーがいます。
次男のジャックは、自閉症スペクトラム障害をかかえています。

トゥーリーはこの状況を否定したり、子どもの状態を理解するために十分な努力をしない親とは違って、息子たちを助けるためにどうすればよいかを詳しく調べ、学びました。

自閉症やダウン症の子どもたちにとって、複雑な通常の教育システムへの対応が必要だったとトゥーリーは言います。
そして、子どもたちの行動を改善するための新しい方法を見つける必要がありました。

「簡単ではありませんでしたが、下水道をきれいに保つために道に落ちている紙を持ち上げることの重要性を子どもたちに理解してもらう。
そうした、簡単なことから一歩一歩進んできました」

トゥーリーたち家族との散歩は火曜日と木曜日の朝8時30分から行います。
行動制限やダウン症などの遺伝的障害を持つ他の子どもたちの親や、親しい友人も一緒に散歩してゴミ拾いをするようになりました。

今では、子どもたち、セラピスト、親など12人以上です。
その親の一人が、イベリス・バーゴスです。
バーゴスは、自閉症の2人の子ども、16歳のノーリと14歳のジェイのシングルマザーです。
昨年の半ばから参加するようになりました。

トゥーリーのこの散歩とゴミ拾いの活動は、子どもたちにとって毎週の日常生活の中で何かをする機会となっていて、新型コロナによる困難を克服する機会にもなっていると、ブルゴスは言います。

「トゥーリーたちとのウォーキングに参加して、ゴミを拾うのは本当に楽しいです。
子どもたちは安全規則を学び、指示を聞き、社会性を身につけることができます。
私たちにとっても、外に出るのが楽しくて最高です」

散歩に参加しているセラピストのロレーナ・ゼバロスは、この活動は子どもたちが安全に道路を横断するなどの指示を学ぶのにもとても役立つと言います。
また、子どもたちの行動も大幅に改善されると言います。

「私たちが常に心がけているのは、彼らができるだけ自立できるように、スキルを教えることです」

街を歩き、コミュニティの一員として活動する、この取り組みは、カウンセリングやサポートグループを通じて他の親を助けることにも広がっているとトゥーリーは言います。
しかし、最も重要なのは、自閉症やその他の疾患が必ずしも「障害」ではないという事実を、親たちの間で認識してもらうことだと言います。

「特別な子どもを持つ親は、他人が言うことなど気にせずに、ただ受け入れればいいのです。」
私たちが例です。見てください。
この子たちは、自分たちのコミュニティや環境のために、すばらしいことをしているのです」

トゥーリーなど、ラテン系の人たちの間では、自閉症やダウン症についての議論を避けたがる親が多いため、この取り組みは特別な意味を持ちます。

自閉症は、言語、行動、社会的関係に異常をきたす発達障害です。
米国疾病予防管理センターによれば、全米の54人に一人の子どもがそう診断されています。

ダウン症は、染色体が1本多く存在する状態です。
この遺伝子疾患は、軽度から重度の身体的・発達的問題を引き起こします。
米国疾病予防管理センターによれば、ダウン症がなぜ起こるのかははっきりとした理由は分かっていませんが、リスクを高める要因の一つとして、母親の年齢が挙げられています。

3人の子の母であるエレン・メンデスは、自分の置かれた状況の中で、トゥーリーの努力は素晴らしいと語ります。
メンデスは自閉症の子の親でもきょうだいでもありません。
しかし、トゥーリーの親しい友人として、彼女の取り組みを見てきました。

「子どもたちへの愛情は、多くの人の手本になると思います。
彼女のやることはすべて素晴らしいし、可能性がある」

(出典・画像:米Tampa Bay Times

今の日本では、集まることはおすすめできませんが、

家族だけで散歩したりするのは良いと思います。

ここ最近、ずっと家にいますから。

今こそ家族一緒に過ごせるから自閉症の娘の世界を共有できる

(チャーリー)


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