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就学前に自閉症と診断される可能性を低減する新しい療育方法

time 2021/09/24

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就学前に自閉症と診断される可能性を低減する新しい療育方法

乳幼児を対象とした新しい療育方法が、自閉症的な行動を減らし、就学前に自閉症と診断される可能性を低減することが、初めて示されました。

目を合わせない、名前を呼んでも返事をしないなど、自閉症の可能性がある初期症状を示した後にこの治療法を受けた乳児は、標準的な治療を受けた乳児に比べて、3歳の時点で自閉症と診断される確率が3分の1になることがわかりました。

自閉症が疑われながらも確実ではない生後1年目から療育を行うことで、自閉症児の社会性の発達が促進され、長期的には彼らの幅広い生活に有益な影響を及ぼすことが示唆されました。

英マンチェスター大学のジョナサン・グリーン教授はこう言います。

「本研究は、自閉症の行動や後の診断の可能性を減らすことができるということの、世界で初めての証拠になります。
今回の結果は、早期療育が大きな効果をもたらすことを示唆しており、画期的な発見だと思います。
この発見は、世界中の多くの子どもたちをサポートするサービスのあり方を変えるかもしれません」

豪西オーストラリア大学のアンドリュー・ホワイトハウス教授が率いる国際研究チームは、自閉症の初期症状を示して地域の医療機関に相談に来た生後9カ月から14カ月の乳児104人を対象に調査を行いました。

半数は通常のケアを受けるように無作為に割り振られ、もう一方は5ヶ月間にわたって10セッションのセラピーを受けました。
全員が18カ月、24カ月、36カ月の時点で自閉症の行動を再評価されました。

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セラピーでは、両親が子どもと遊んでいる様子をビデオで撮影しました。

セラピストはその映像を親と一緒に見て、子どもがコミュニケーションをとろうとしているさまざまな方法を理解し、どのようにしたら子どもとうまく関わることができるかをアドバイスしました。

目的は、親と子のつながりを強め、乳幼児の社会的コミュニケーション能力の発達を助けることでした。

研究チームは、”Jama Pediatrics”に、この治療法によって自閉症の症状が軽減されたことを記述しています。
その変化は子どもたちが3歳になるまでほぼ維持されました。

その時点で、医師がそれぞれの子どもたちを評価しました。
標準的な療育を受けた5分の1の子どもが自閉症の診断を受けたのに対し、この療育を受けた子どもの診断はわずか6.7パーセントでした。

この研究によると、自閉症の子どもたちは、社会的相互作用だけでなく、反復的な動きや、嗅覚や味覚などの感覚に対する異常な反応など、他の症状についても良好なスコアを示しました。

この治療法が単に診断を遅らせるだけなのか、あるいは診断を受けない子供もいるのかについては、さらなる追跡調査が必要です。

なお、研究チームはこの療育方法が自閉症の「治療法」ではないことを強調しています。

研究終了時に3歳になっても、多くの子どもたちは依然として重大な発達上の問題を抱えていました。
しかし、今回の発見は、オーダーメイドの療育方法が、少なくとも一部の乳幼児が学齢期に達する前に社会性を身につけるのに役立つ可能性を示唆しています。

ホワイトハウス教授はこう述べています。

「すぐに影響が現れたのは、本当に驚くべきものです。
これまでに、子どもの診断結果に影響を与えるほど、発達にプラスの効果を示した療育方法はありませんでした。
この療育方法は、異なる発達をしている子どもたちへの支援方法を変えるかもしれません。
これは、最も基本的なことですが、『待つ』ことから見極めて『行動する』への変化であり、家族への支援を大きく変える可能性があるものです」

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しかし、この研究は、自閉症のサービスをどのように提供すべきかについて、深刻な問題を提起しています。
この療育によって改善された子どもたちの中には、専門的なケアが必要であっても、正式に自閉症と診断をされなくなった場合には、そのケアを受ける資格をもたないことになってしまいます。

グリーン教授はこう言います。

「今回の調査結果はシステムの欠陥を浮き彫りにしてしまいます。
支援サービスは診断ではなくニーズに基づいて設計されるべきです」

英国自閉症協会の政策責任者であるティム・ニコルズは、この研究にはポジティブな面もあるとしながらも、研究者たちは地域社会の関与を欠いていると批判しています。

「早期療育は、自閉症の人たちが直面する最大の課題をサポートするためのものでなければなりません。
今後、この分野で効果的な研究が行われるためには、すべての段階で自閉症の人たの参加が必要です」

(出典:英The Guardian)(画像:Pixabay

一見、「良くなっている」ようでも、本質的に「治せる」ものではありません。

なので注意が必要なことはこの研究を行った教授も述べています。

しかし、それで本人が生きやすくなり、必要であれば支援も受けられるようであれば、それは素晴らしい療育方法であることには間違いないはずです。

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(チャーリー)

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