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発達障害で知的障害の娘は特別支援学校のおかげで幸せになれた

time 2022/05/10

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

発達障害で知的障害の娘は特別支援学校のおかげで幸せになれた

オーストラリアでは、特別支援学校を段階的に廃止しようという動きがあります。

それは一長一短です。

知的、身体的にさまざまな違いがある子どもたちにとって、特別支援学校か、一般的な学校か、教育スタイルを選択することは非常に重要です。

私の娘は知的障害があり、自閉症スペクトラムもかかえています。

私は、統合教育(インクルーシブ)と特別支援教育の両方について、娘に与えた影響を何年も見てきました。

娘がまだ小さかったころ、私は学業教育がすべてであり、成功し自立した人生を送るための鍵でもあると思っていました。
普通に成長している同級生との間のギャップは、埋められるか、少なくとも縮められると想像していました。

娘は早期療育に参加し、特別支援を必要とする子どもたちのための施設に通い、その後モンテッソーリの幼稚園で3年間を過ごしました。

そして、6歳のときに通常の学校に入れることになりました。
青天の霹靂でした。
私は感激しました。

これほど寛容で思いやりのある学校は他にはないだろうと思いました。
しかし、娘がそこで過ごした4年間で、それは成功とは思えなくなりました。

娘は定期的に教室から引き離され、補習の先生と一緒に勉強することになりました。
そして、その先生は授業中にも娘を教室に迎えにくることもありました。
やがて娘は、自分が他人と違うこと、そして授業の一部が「自分には難しすぎる」ことに気づきました。

他の子どもたちは、自分が役に立っているという意識から、何でも娘の手伝いをしました。
娘の自主性は、知らず知らずのうちに、学校に合わせようとすることで損なわれていきました。

クラスメートは概して親切で寛容でしたが、友達にはなれませんでした。
娘はいつも、遊びについて行けない変わり者でした。
昼休みになると、当番の先生と話をしていました。
先生は、娘の遅い言葉を辛抱強く聞いてくれました。

友達が欲しくてたまらなくなった娘は、架空の友達を作り出しました。
その存在が、ますます状況を不幸にしていくようでした。
今にして思えば、知的障害よりも、学校で不用意に生じた社会的な傷のほうが、はるかに重大で難しいことだったと思います。

12歳になって、娘は特別支援学校に通うようになりました。

娘は開花しました。

どの教室にも、知的障害、発達障害の子どもを扱う、特別に学んだ先生がいました。

そしてついに、娘にも友達ができました。
本物の友達がいて、その人の家を訪ねたり、誕生日会に行ったりするようになりました。
空想の友達は消え去りました。

25年経った今でも、娘には特別支援学校の友だちがいます。
通っていた、通常の学校の友だちはまったくいません。

娘は成長し続けていますが、同年齢の「普通」の人々との知的ギャップを埋めることはできません。
それでも、彼女は多くのことを学び、少し自立できるようになり、社会的な能力もあります。
要するに、娘は今、幸せです。
私も幸せです。

特別支援学校をなくすことは、主流の状況で成長することができない子どもたちにとって有害です。
教育システムの選択は、幸せと成長のために不可欠なのです。

(出典:豪Sydney Morning Herald)(画像:Pixabay

うちの子はこの春に特別支援学校を卒業しました。

小学校、中学校、高等部。計12年お世話になりました。

高等部に入ったときに数ヶ月だけひどく大変な状況になりましたが、それも先生のご尽力で脱し、ずっと楽しく通い、そして大きく成長できました。

親の私にも楽しく、そしていろいろ学んだ、ありがたい場所でした。

特別支援学校の制度、先生、職員の方々には本当に、適切な言葉が見つからないくらい、感謝しています。

そして、ずっと一緒だったお友だちは、これからもずっとの友だちになりました。

特別支援学校に通えたのは、親子ともに本当に本当に幸せなことでした。

発達障害の子と親が求めたインクルーシブでない学校

(チャーリー)


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