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自閉症の私にとって「天才」と認識されることは呪いでもあった

time 2022/08/31

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

自閉症の私にとって「天才」と認識されることは呪いでもあった

才能がある、「天才」ということは良いことばかりではありません。
とくに発達障害をかかえていれば、なおさらです。

私は幼稚園の時に「天才」と認められました。
そして6歳のとき、学校のチャレンジ・プログラムに参加し ました。
このプログラムでは、才能ある生徒は週に一度 クラスから外され、批判的思考と自己学習能力に焦点をあてた特別なカリキュラムに参加しました。

私はこのプログラムが大好きでした。
チャレンジの日が、学校生活で唯一楽しみな日でした。

しかし残念なことに、私の才能はそれだけではありませんでした。

私は自閉症でした。

高校3年生になって診断されるまで、私は知りませんでした。
私の「天才」が自閉症を隠したり、 注意をそらしたりしたためです。

私はこれまでに二度、特別な英才教育を受けてきました。
自閉症、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害、またはその他の類似の症状を持つ才能ある子どもを表す「2e」という用語が子育てや教育界で現在使われています。
私が子どもの頃、「2e」は一般的な言葉ではありませんでした。
両親、教師、そしてセラピストでさえも、私を単に奇妙で才能のある子どもとして見ていました。

2eの子どもには特別なサポートが必要ですが、一見矛盾しているように見えるため、いつもサポートを受けられるわけではありません。
なかには、学校に行くのが億劫になり、努力をしなくなるなど、引きこもりがちになる子もいます。
そして、「もっと頑張れ」「もっと可能性がある」と言われてしまうのです。

高い学業成績を維持して英才教育の対象者として見られる一方で、私は自閉症のサポートを受けられないために、深刻な不安とうつ状態に陥りまし た。

高校2年生のとき、私は疲れ果てました。
勉強が難しくなりました。
それまでは、勉強しなくても成績が良く、学業上の失敗の経験がなかったため、どうすればよいのかわからなくなりました。
努力しなければならないのに、その方法がわかりません。

学校から見放された私は、同級生と自分との違いに気づき始めました。
彼らは難なく人付き合いをし、友だちもできていました。
私はそうではありませんでした。

同級生は学校、課外活動、社会生活、そして自己管理を両立させることができました。

私は誰とも付き合わず、シャワーもせいぜい週に2回程度でした。
当時は気づいていませんでしたが、私はうつ病になっていました。

一番ひどかったときは、自殺願望があり、毎週のように心が折れ、摂食障害と闘っていました。
そのときはそれでも、成績上位をキープし、それだけを優先しました。
どんなに精神状態が悪くなっても、自分が一番賢くなければならないという考えに固執していました。

「友だちがいなくても、テストの点が良ければいい」

自閉症の診断を受け、薬を飲み、私は回復しました。
今は大学生になり、授業と私生活、そしてセルフケアのバランスをとることを学びました。
自閉症のサポートを受けることがいかに重要であるかを認識しています。
自分に優しくする方法も知っています。

しかし、もっと早い時期からこのような健康的な習慣を身につけていれば、これほど傷つかずに済んだのではと思わずにはいられません。

「天才」と認識されることは、祝福であると同時に呪いでもあります。

天才を早くから見つけることで、親や教育者は必要な支援を提供する機会を得られますが、その一方で、優秀でなければならないというプレッシャーを与えるようなレッテルを子どもに貼ることになるのです。
とくに、必要な支援や基礎が提供されていない場合には、子どもはそのプレッシャーに打ちのめされてしまいます。

(出典:米ADDITUDE)(画像:Pixabay

「ギフテッド」

そんな言葉が重荷になってしまうこともあるでしょう。

我が子はすでに特別な存在です。

それ以上特別な存在でなくても、別にいいじゃないですか。

自閉症の人は「何か特別な能力をもっている」イメージの弊害

(チャーリー)


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