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私は自閉症、マスキングを止めた。「その価値は十分あった」

time 2023/06/01

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

私は自閉症、マスキングを止めた。「その価値は十分あった」

表面的には、自閉症が私に与える影響はあまりないように見えるかもしれません。
職場や社交の場にいるとき、私はうまく溶け込めます。
他の人の行動に合わせたり、会話に参加したり、思慮深くうなずきながら話を聞いたりすることもできます。

しかし、大きな音や明るい光、衣服のかゆみなどがあると、私の演技は崩れ始めます。
パニックを起こさないように、全力を尽くします。

そうして家に帰ると、私は倒れてしまいます。
疲れ切っていて、話すことも、シャワーを浴びることも、食事をすることもできません。
ただ壁を見つめるだけです。
私は自分がした会話を振り返り、もっとうまくやって、他の人たちのように簡単にまわりに溶け込めるようになりたいと願います。

これが、自閉症の人の「マスキング」です。
マスキングは、年齢とともに発達し、潜在化していきます。

誰でもある程度は仮面をかぶって、マスキングをしているでしょう。
しかし、自閉症のマスキングは、社会的カモフラージュのすごく極端なバージョンです。
自分自身の強い興味や「奇妙な」行動を抑えて、周りの人の行動を真似るということです。

子どもの頃、私はいつもからかわれ、友達を作ることはほとんど不可能でした。
学校で優秀な成績を収めることに集中しすぎ、自分の特別な興味に没頭していました。
そのとき、私は理解していませんでしたが、いじめられてもいました。

何年も拒絶され、排除され続け、私は周囲を観察することで溶け込む方法を学び始めました。

鏡の前に座り、笑顔と笑いの練習をしました。
会話の基本的なセリフを練習し、正しい抑揚をつけるようにしました。
みんなと同じように見えるように、自分自身と目を合わせる練習もしました。

でも、どんなに自分を隠しても、みんなは私の「違い」を感じ取っていました。
みんなが持っている社交や友達の作り方の秘密のハンドブックを、私は手に入れることはできませんでした。

高校時代、私は社会に溶け込むことに必死で、話す相手によって人格をガラリと変えていました。

私は自分が本当は何者なのかわからなくなりました。
自分というものが存在しないことに気づきました。

ものすごいエネルギーを使ってマスキングをしていても、友人だと思っていた人たちから排除されることが多くなり、深く落ち込みました。

「本当は好きじゃなかったんだよ、どう対応していいかわからなかっただけなんだ」

この言葉は、今でも私を傷つけます。

大人になってから、マスキングが健康に悪影響を及ぼすことを知りました。
職場や学校でマスキングがひどくなり、入院したり、回復にかなりの時間を要したりするのが毎年のサイクルになっていました。
そのサイクルを断ち切るために、私は恐怖を感じるようなことをしなければなりませんでした。
それは簡単にできることではありません。

マスキングは、拒絶され、いじめられ続けたトラウマによって形成されたものです。
仮面を外し、マスキングを止めることは、自閉症の人にとっては生存本能に反することです。
残念ながら、人種や仕事、他の障害や家族によっては、仮面を外すことが安全でない場合もあります。
状況は人それぞれで、ある人は他の人よりずっと簡単に仮面が外せることもあります。

難しいのは、あなたが何人か友人を失う可能性が高いことです。
友人関係は、あなたが本当の自分でなかったときに形成されたものであり、すべての人が本当のあなたとつながれるわけではありません。
しかし、自分らしくいられないのであれば、友情に価値はありません。

このような友人関係を手放すことは難しいことですが、その分、より本物の友人関係を築くことができます。
自分らしくいられるために、友人や家族などのサポートネットワークが大切なのです。

また、自分が何者であるかを知るには、時間がかかるはずです。
自分の個性を隠して何年も過ごしていると、「自分」であることの本当の意味がわからなくなることがあります。
自分の考えを日記に書き、自分の好きなところやなりたい自分を書き出すことで、自分自身と再びつながることができます。

私は、差別を受けたり、人に決めつけられたりするのが嫌で、自分が自閉症であることを人に知られたくありませんでした。
しかし、自閉症であることを必死に隠そうとした結果、私は命を落としそうになりました。

職場や学校に、自分にとってより扱いやすい方法はないかと相談することは、自分勝手なことではありません。
それは、あなたが以前よりも持続的でより良い結果を出すことができることを意味し、それはみんなの利益になります。

自閉症であることを「カミングアウト」することは、非常に困難なことかもしれません。
マスキングをしてきた「普通」のあなたしか見てこなかったので、信じない人も多いでしょう。

しかし、人生のできるだけ多くの場面で、自分らしくあることは、恐ろしいことであると同時に、信じられないほど自由なことでもあります。
仮面を外すことは一朝一夕にできることではありません。
しかし、その価値は十分にあります。

(出典・画像:豪abc

苦しまれている方も少なくないはずです。

勇気づけられるメッセージではないでしょうか。

自閉症やADHD、発達障害の人の「マスキング」について理解を

(チャーリー)

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