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不本意な独身男性「インセル」には自閉症の人が多かった。研究

time 2023/11/15

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不本意な独身男性「インセル」には自閉症の人が多かった。研究

不本意な独身生活を送る男性の複雑な世界が明らかになりました。

『セックス・リサーチ・ジャーナル』に掲載された ”The Mating Psychology of Incels (Involuntary Celibates: Misfortunes, Misconceptions, and Misrepresentations’ published in The Journal of Sex Research.” 研究では、「インセル」として知られる男性コミュニティの人たちが直面している課題についての重要な洞察を提供しています。

「インセル」は、不本意の独身を意味し、主に異性愛者の男性からなるオンラインコミュニティを指します。

これらのコミュニティの中には、女性に対する深刻な不信感やフェミニスト運動に関連する被害感からくる、女性嫌悪、憎悪表現、暴力が見られることがあります。

この研究は、インセルの人たち関する初めての心理学的な調査であり、彼らの苦闘の心理的側面を探求し、独身生活の理由、自己認識された相手に対する自分の価値、女性の好みへの認識に焦点を当てています。

世界中から選ばれた151人のインセルと149人の非インセルを対象に行われたこの研究からの結果によれば、インセルはロマンチックなパートナーにおいて女性が求めるものについて基本的な誤りを犯しています。

彼らは容姿や財政力の重要性を過大評価し、知性、親切さ、ユーモア、忠誠心などの女性が重視する要素の重要性を過小評価していました。

また、主流メディアの認識とは異なり、インセルは非インセルと比較して相手に対する要求は低く、深刻なうつ病、不安、孤独感などさまざまな精神的健康問題に苦しんでいます。

そして、インセルの中には、自閉症スペクトラム障害に関連する特徴を示す人も少なくありませんでした。

自閉症の世界的な有病率は0.62パーセントですが、2022年の研究ではサンプル内のインセルの18.38パーセントが正式に自閉症と診断を受けており、さらに24.6パーセントの人が自閉症スペクトラム障害の症状を示していました。

研究の主著者である英スウォンジ大学の名誉研究員、ウィリアム・コステロはこう言います。

「この研究は、インセルが直面し、社会で代表される問題を理解する上で重要な一歩を踏み出すものです。

インセルは相手に対する自分自身の価値を低く考えています。
しかし興味深いことに、男性が女性嫌悪に最も傾くのは、女性のパートナーに対する自分の魅力に疑問を抱くときです。
また、インセルとしてのアイデンティティとは関係なく、望まない独身は女性蔑視を予測するという証拠が示されています。

インセルコミュニティに広がる女性嫌悪はおそらく、相手に対する自分の価値を低く捉えていることを反映しています。
これは、インセルが相手に対して考えている自分の価値と出会いの可能性を向上させるのを助けることが、女性嫌悪の有害な事例を減少させられる可能性もあるということを意味します」

研究の共著者であるスウォンジ大学の心理学のシニア講師、アンドリュー・トーマス博士はこう言います。

「私たちの調査結果は、インセルが特有の、交際に関連する思考の誤りを持っているようであり、これが彼らの対人関係に影響を与える可能性があることを強調しています。
これらの誤りを認知行動療法に基づいた支援を行うことで、彼らの有害な信念を燃料にする確証バイアスの強化を妨げるのに役立つ可能性があります。
程度は異なりますが、同時に、非インセルの独身男性も同様の誤りに苦しんでいることがわかりました。
したがって、このような支援は広く独身者にも役立つ可能性があります」

(出典:英スウォンジ大学)(画像:Pixabay

まぁ、否定できません。。察しはつきます。

自分が思う「相手に対しての自分の価値」。

しかしそれは、自閉症の方にまったく限らない、そして男女どちらにもある普遍的な事情のように思います。。

自閉症など神経多様な人たち同士の出会いを支援するイベント

(チャーリー)


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