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WHOが改めて確認。「ワクチンと自閉症に因果関係はない」

time 2025/12/12

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WHOが改めて確認。「ワクチンと自閉症に因果関係はない」

この記事が含む Q&A

ワクチンと自閉症の因果関係はあると証明されていますか?
いいえ、WHOの最新分析では因果関係を示す科学的証拠は確認されていません。
今回の分析はどのようなデータを対象にしていますか?
2010年から2025年8月までに発表された31件の主要研究を対象に詳細レビューしました。
チオメサールやアルミニウム添加物と自閉症の関連は認められますか?
いずれも関連は確認されていません。

世界保健機関(WHO)は2025年12月11日、ワクチンと自閉症のあいだに因果関係は存在しないという結論を、改めて公式に確認しました。
この発表は、ワクチンの安全性を専門に評価する国際的な専門家グループによる、最新の科学的分析に基づくものです。

自閉症をめぐる情報は、保護者にとって非常に切実で、心を揺さぶられるテーマです。
子どもの将来を思うからこそ、「もしかしたら」「万が一」という不安が生まれることは、ごく自然なことだといえます。
WHOもまた、その前提に立ったうえで、長年にわたり科学的な検証を続けてきました。

今回の分析を行ったのは、WHOのワクチン安全性に関する世界諮問委員会です。
この委員会は1999年に設立され、世界各地の独立した専門家によって構成されています。
特定の国や企業の立場ではなく、公開された研究データをもとに、ワクチンの安全性を継続的に評価する役割を担っています。

委員会は今回、2010年から2025年8月までに発表された31件の主要研究を対象に、詳細なレビューを行いました。
これらの研究は、複数の国や地域で実施された大規模な調査を含み、乳幼児期や妊娠中のワクチン接種と自閉症との関連が、長期的な視点から検討されています。

その結果、ワクチン接種が自閉症を引き起こすという因果関係を示す科学的証拠は確認されませんでした。
この結論は、WHOが過去20年以上にわたって示してきた見解と一致しています。

分析では、これまで特に不安の声が上がりやすかった点についても、改めて検討が行われました。

ひとつは、かつて一部のワクチンに保存料として使われていたチオメサールです。
チオメサールは水銀を含む化合物であるため、過去に「脳への影響があるのではないか」という懸念が広がりました。
しかし、今回評価された研究においても、チオメサール含有ワクチンと自閉症との関連を示す証拠は確認されていません。

また、特定の成分に限らず、ワクチンそのものと自閉症との関係についても幅広く検討されました。
その結果、どの種類のワクチンについても、自閉症の発症と結びつく因果関係は認められませんでした。

さらに、免疫反応を高める目的で使用されるアルミニウム添加物についても評価が行われました。
1999年から2023年にかけての研究や、デンマーク全土の出生データを用いた大規模研究の結果からも、アルミニウム含有ワクチンと自閉症との関連は確認されていません。

ワクチン安全性に関する世界諮問委員会は、2002年、2004年、2012年にも同様の評価を行ってきました。
今回の分析は、それらの結論を否定するものではなく、むしろ長年の科学的検証が現在も一貫した結果を示していることを改めて確認するものです。

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WHOはこの発表の中で、科学的に裏づけられていない情報が繰り返し広がることで、不安が長期化してしまう現状にも言及しています。
自閉症の診断がちょうどワクチン接種の時期と重なりやすいことから、「時間的な一致」が因果関係のように受け取られてしまうことがある、という点も背景として示されています。

WHOは、こうした誤解が生じやすい状況があるからこそ、単発の研究ではなく、長期間にわたる多数の研究結果を総合的に検証することが重要だとしています。
今回のレビューは、まさにその積み重ねの結果として行われたものです。

ワクチンは、公衆衛生の分野において大きな役割を果たしてきました。
WHOによれば、過去50年間の予防接種によって、世界で少なくとも1億5400万人以上の命が救われてきたとされています。

今回の専門家分析は、ワクチンの安全性に対する長年の科学的検証が、現在も変わらず支持されていることを示しています。
そしてそれは、保護者が安心して判断するための「材料」を、できる限り正確に提供しようとする試みでもあります。

不安を感じること自体が間違いなのではなく、その不安に対して、どの情報をよりどころにするかが大切なのだと、WHOは伝えています。

(出典:国連 WHO 世界保健機関)(画像:たーとるうぃず)

最近、米保健省から「政治的」な結果と思えるような声明が行われています。

それに対する、「科学的」な研究結果の再確認、声明のように思えます。

繰り返される自閉症の誤解。冷蔵庫マザーからアセトアミノフェン

(チャーリー)

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